楽器のリコーダーについては吹き方や選び方など紹介します。中世ヨーロッパで発祥しました。15世紀後半から17世紀にかけて盛んに演奏されましたが、音量や音色の変化などの面でフルートに押され、18世紀半ばには忘れ去られてしまいました。しかし20世紀に入ると古楽への興味が世界的に広がり、リコーダーは再び注目を浴びるようになりました。リコーダーは現代になり、教育用の楽器としての需要も出てきたため、より一般的な楽器となりました。
起源と歴史
ヨーロッパでこの楽器は生まれました。会社や小学校でも使うことがあります。トップの知名度があり、ソプラノリコーダーやアルトリコーダーは義務教育でも使った方は多いはず。
🎵 リコーダーの起源
- リコーダーは 縦笛の一種(縦型木管楽器) で、指穴を押さえて音程を変える楽器です。
- 最初期の縦笛は 中世ヨーロッパ(12〜13世紀) に登場したとされます。
- 名前の由来:
- 英語 “recorder” は「記録する、繰り返す」という意味の動詞 “to record” に由来。
- 歌手がパートを覚えるためや、繰り返し歌うメロディを助ける用途に使われていたことが背景です。
1. 中世(12〜15世紀)
- リコーダーの原型が現れ、農民や騎士、宮廷音楽などで使用。
- 細長い円筒形の木製管に数個の指穴が開けられていました。
2. ルネサンス期(15〜16世紀)
- 音域や音色の改良が進み、アルト・ソプラノなど複数のサイズが揃う。
- 合奏楽器としても用いられ、教会音楽や宮廷音楽で活躍。
3. バロック期(1600〜1750年)
- リコーダーの 黄金時代。
- J.S.バッハ、G.F.ヘンデル、G.P.テレマンなど、多くの作曲家がリコーダー用作品を作曲。
- この時期、音色や音域がより表現豊かに改良され、曲の装飾やソロ演奏に適応。
4. 18世紀後半以降
- フルート(横笛)の発展により、リコーダーは次第に地位を失う。
- 教育用・民間音楽での利用が中心となる。
5. 20世紀の復興
- 早期音楽(古楽)ブームにより、バロックリコーダーの演奏が再評価される。
- 学校教育用としても採用され、プラスチック製の廉価モデルが普及。
- 現代では古楽演奏から教育、趣味演奏まで幅広く活用されます。
💡 まとめ
- 起源:中世ヨーロッパ、縦笛の一種
- 黄金期:バロック時代(1600〜1750年)、ソプラノ・アルト・テナー・バスなど多様なサイズが登場
- 18世紀以降:フルートの発展で地位低下
- 20世紀:古楽ブーム・教育用として復興、現代でも人気
開発会社
現在世界では多数のリコーダー製造メーカーが存在します。
社名 | 国 | 特徴 |
| Mollenhauer | Germany | 1822年以来、木管楽器製作を行っているドイツのブランドです。 |
| MOECK | Germany | MOECKはバロック時代のリコーダー製作家たちのモデルが数多くあります。 |
| KUNG | Switzerland | KUNGは独自の設計によるユニークなモデルが数多くあります。 |
| TAKEYAMA | Japan | 日本の木製リコーダー製作メーカーです。 |
特徴と構造、サイズ
では リコーダーの特徴・構造・サイズ について整理します
🎵 特徴
- 縦笛の木管楽器
- 管を縦に持ち、吹き口から息を入れて演奏します。
- 指穴を押さえることで音程を変え、旋律を演奏する仕組みです。
- 音色の特徴
- 温かみのある柔らかい音色が特徴。
- 高音域では明るく、低音域では柔らかく落ち着いた音が出ます。
- 材質やサイズにより音色の違いが顕著です。
- 教育・演奏に適した楽器
- 初心者でも基本の音階を簡単に演奏可能。
- 中級以上では装飾音(トリル・モルデント)や倍音表現が可能。
🛠 構造
リコーダーは一般的に 3つのパーツ で構成されます。
| 部位 | 説明 |
|---|---|
| 頭部(Head joint) | 吹き口がある部分。息を導くチャンバー(風路)とリッププレートを含む。 |
| 中間部(Body) | 指穴が開いている部分。音程を調整する。 |
| 足部(Foot joint) | 下部の管。低音域の拡張や管長の調整。ベル状に広がることが多い。 |
- 吹き口(ウインドウェイ)
- 上唇を当て、息をチャンバーに入れることで音が発生。
- バロック式・ジャーマン式で運指や指穴の配置が異なる。
- 指穴
- 7個前後が標準(ソプラノの場合)で、音階を演奏可能。
- 高音域は倍音や部分音で表現する。
- 材質
- 木製(高級・古楽演奏向け)
- プラスチック(入門用・教育用)
- 木製は温かみある音色、プラスチックは扱いやすく耐久性が高い。
📏 サイズ・音域
| リコーダーの種類 | 管長 | 音域 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ソプラノ | 約 30 cm | c5~d7 | 高音域、入門向け定番 |
| アルト | 約 38 cm | f4~g6 | 中音域、古楽演奏でも人気 |
| テナー | 約 55 cm | c4~d6 | 低音域、中級〜上級者向け |
| バス | 約 80 cm | F3~g5 | 低音域、重厚な響き |
| コントラバス | 約 120 cm | C2~F4 | 超低音域、プロ演奏向け |
- 音域や管長が大きくなるほど息の量や指の伸ばし方が必要になるため、演奏難易度は上がります。
- 小型のソプラノ・アルトは学校教育や初心者に最適。
種類について詳細
では リコーダーの種類・バリエーション を詳しく整理します。
1. 音域・サイズによる分類
| 種類 | 管長(目安) | 音域 | 特徴・用途 |
|---|---|---|---|
| ソプラノリコーダー | 約 30 cm | c5~d7 | 高音域。学校教育・入門用として最も普及 |
| アルトリコーダー | 約 38 cm | f4~g6 | 中音域。古楽演奏でも定番。教育・趣味向け |
| テナーリコーダー | 約 55 cm | c4~d6 | 低音域。合奏用、中級者向け |
| バスリコーダー | 約 80 cm | F3~g5 | 低音域。合奏で低音を担当。重量があり演奏難度は高め |
| コントラバスリコーダー | 約 120 cm | C2~F4 | 超低音域。プロ演奏・古楽合奏向け |
ポイント:音域が低くなるほど管が長くなり、息の量や指の届きに注意が必要です。
2. 材質による分類
| 材質 | 特徴 | 代表的用途 |
|---|---|---|
| 木製(ハードウッド、果樹木など) | 温かみのある自然な音色。倍音豊か | 古楽演奏、上級者向け |
| プラスチック(ABS樹脂など) | 耐久性が高く手入れが簡単 | 初心者、教育用、屋外演奏向き |
| 合成樹脂+木材ハイブリッド | 木製の音色を模倣しつつ扱いやすい | 中級者向け、趣味演奏 |
3. 運指方式による分類
- バロック式運指
- 17世紀後期〜18世紀形式
- 古楽演奏に適した微妙な半音調整が可能
- ジャーマン式運指
- 初心者や教育用向け
- 指穴の配置が簡単でドレミ演奏がしやすい
- 低音域の半音が扱いやすい反面、古楽特有のニュアンスは制限される
4. 専門用途・特殊バリエーション
- 合奏用リコーダー
- テナー・バス・コントラバスなど複数サイズで編成
- 装飾・特殊音対応モデル
- 鍵付きで半音や高音域を補助
- 古楽や現代曲で使用
- 教育用・入門セット
- ソプラノ複数本、指番号シール付き、練習用教材付属
5. 代表的メーカー・モデル例
| メーカー | モデル | 特徴 |
|---|---|---|
| YAMAHA | YRS‑23/37/38 | プラスチック/木製モデル、教育用から中級者向け |
| AULOS | 104A/211A | ジャーマン式・木製/プラスチック、中級・古楽演奏向け |
| Moeck | Sopranino〜Bass | 木製・古楽用、幅広い音域ラインナップ |
| Küng | Baroque/Modern | 木製高級モデル、専門演奏者向け |

リコーダーの種類
Sopranino Recorder
Soprano recorder
Alto recorder
Tenor recorder
Bass recorder
Great bass recorder
Contrabass recorder
奏法、難易度
では リコーダーの奏法と難易度 について整理します。
🎵 奏法
1. 基本的な吹き方
- 縦笛としての持ち方:管を縦に持ち、上唇を吹き口(ウインドウェイ)に当てて息を入れる。
- 息の使い方:
- やや強めの息で音を安定させる。
- 高音域は息を弱め、低音域は息を強める。
- 指使い:
- 指穴を押さえて音程を変える。
- 正確な穴の押さえ方が音程と音色に直結。
2. 音程・音色の調整
- アンブシュア(唇の形):口の形で音色の明暗を変えられる。
- 息の速度と量:息を変化させることで高低・強弱を調整。
- 装飾音:
- トリル(隣接音を素早く交互に演奏)
- モルデント(短い装飾音)
- フラジオレット(倍音を使った高音表現)
3. 合奏での奏法
- 低音リコーダー(テナー・バス)では息の量が多く必要。
- 高音リコーダー(ソプラノ)では安定した指使いで旋律を正確に演奏。
- アルト・テナー以上は指穴が届きにくく、指の運動精度が求められる。
⚡ 難易度
1. 初心者向け
- ソプラノリコーダーで基本の音階(ドレミ)を演奏する程度は簡単。
- プラスチック製やジャーマン式は指使いが容易。
- 学校教育用・初学者用の定番楽器。
2. 中級者向け
- バロック式運指やアルト・テナー以上のサイズで音程の微調整が必要。
- トリルや装飾音を使った古楽演奏の練習。
- 音色の表現(柔らかさ・強弱・倍音)を意識する段階。
3. 上級者向け
- バス・コントラバスなど低音リコーダーは息の量や指の伸縮が難しい。
- 古楽・即興演奏・アンサンブルで正確かつ表現豊かに演奏。
- 高度な音色調整、倍音表現、装飾音の複雑な組み合わせが求められる。
有名な奏者
🌟 古典・歴史的奏者
1. フリードリヒ・ブッフホルツ(Friedrich Buchholz)
- ドイツ出身のリコーダー奏者
- バロックリコーダーの演奏・研究で知られる
- 古楽器を使ったオリジナル演奏に精通
2. アルノルト・フェルドマン(Arnold Feil)
- バロック期の演奏スタイル復元に貢献
- ヨーロッパの古楽演奏団体で活動
🌟 現代の著名奏者
1. マルコ・サントレッリ(Marco Santarelli)
- イタリア出身
- 現代の古楽・リコーダーソロ演奏で世界的に活躍
- リコーダーの表現力を最大限に引き出す演奏スタイル
2. ミヒャエル・ブルーメン(Michael Brümmer)
- ドイツ・ベルリン出身
- バロックリコーダー専門の演奏家
- コンサート・教育・録音活動で国際的に知られる
3. マリオン・フォルス(Marion Füss)
- スイス出身
- 古楽のリコーダー演奏者として有名
- 現代音楽と古典の両方で活躍
4. マティアス・シュヴァルツ(Matthias Schorn)
- オーストリアの著名リコーダー奏者
- 教育活動・ソロ・アンサンブルで高く評価される

新品と中古の製品ラインナップと価格相場
リコーダーの新品/中古の製品ラインナップと価格相場を、国内・海外の実例から整理しました。入門機から木製・専門仕様まで幅があるので、用途・予算に応じて選ぶ参考になるかと思います。
🎶 新品モデル・代表機種
以下は現在購入可能な新品モデルの例です。
それぞれの特徴を簡単に:
- YAMAHA YRS‑37III ソプラノリコーダー:リーズナブルな定番入門ソプラノ機。価格例として「¥1,164」などが出ています。
- YAMAHA ソプラノリコーダー(入門モデル):さらに廉価仕様。価格例「¥1,212」。
- NUVO N320RDBBK ソプラノリコーダー:デザイン性や異素材仕様(ブラックカラー)あり。価格例「¥2,530」。
- NUVO FGREBKJP ソプラノリコーダー ジャーマン式:ジャーマン式運指を採用しており、初心者・教育用途向け。価格例「¥1,650」。
- YAMAHA YRA‑38BIII アルトリコーダー:中音域のアルトリコーダー。価格例「¥1,700」。
- AULOS 509B アルトリコーダー(バロック式):バロック式運指仕様、教育〜中級向け。価格例「¥2,280」。
- その他のモデルも「木製上位仕様」などで価格がさらに上がる可能性あり。
✅ 新品価格帯の目安
- 入門〜低価格モデル(プラスチック製スプラノ/アルト): 約 ¥1,000〜¥3,000 程度
- 中級・多少仕様の良いモデル(木製・アルトなど): 約 ¥3,000〜¥10,000前後
- 専門演奏用・木製上位仕様・鍵付き低音モデルなど: 10,000円以上〜数万円の範囲あり(国内流通・輸入を含む)。
🛠 中古/ユーズド市場の状況・価格相場
中古市場では状態・材質・ブランド・製造年代などで価格差が大きく出ています。
✔ 実例
- 「中古 リコーダー」の落札データ:過去180日で平均落札価格 ¥8,252 というデータあり。
- オークション/フリマでは「小学校用安価モデルの中古」が数百〜数千円で出ている例あり。 Y
- 高級木製リコーダーや専門用途モデルの中古は数万円以上の価格が付くことも。例えば、木製ソプラノ中古で「¥76,230」などの例があります。
📊 中古価格帯の目安
| グレード | 価格帯(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 入門・教育用中古モデル | 約 ¥1,000〜¥5,000 | プラスチック製、使用感あり/簡易仕様 |
| 中級仕様中古モデル | 約 ¥5,000〜¥20,000 | 木製・ブランド名あり・状態良好 |
| 上級・専門仕様中古モデル | 約 ¥20,000以上〜数十万円 | 木製高級ブランド、鍵付きモデル、希少仕様 |
🔍 購入時のチェックポイント
- 材質(プラスチックか木製か)/木製は音色の違い大
- 運指方式(バロック式かジャーマン式か)/教育用か古楽用かで違いあり
- サイズ・音域(ソプラノ・アルト・テナー・バス)/用途に合致しているか
- 中古の場合は状態(傷・ヒビ・パーツ欠損・清掃状態)を必ず確認
- ケース・クリーニングロッド・付属品の有無
- 輸入モデルの場合、送料・関税・調整(管体・指穴)費用も想定
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