ダブステップミュージックEDMはダサい?今は2010年代でオワコンと言われる理由は?おすすめ音楽ジャンルの最新版を解説.ダブステップは2000年代に世界中で大流行した音楽ジャンルの一つです。2000年代前半にイギリスの首都ロンドンで、当時もっとも盛り上がっていたクラブシーンから誕生したもので、世界中を席巻したジャンルでもあるため、知っている人はとても多いでしょう。
ダブステップとは?
ダブステップとは1990年代にイギリスで生まれたと言われている音楽のジャンルです。エレクトロダンスミュージックの一つとして分類されます。この音楽はヨーロッパが発祥で、2000年代からアメリカなどの国でも人気が高まってきた音楽ジャンル。
低音のベースや強くリバーブがかかったドラムパターンが多く、多くのファンを核としています。世界中でダブステップが大流行したため、多くのアーティストがダブステップをアレンジしてさまざまな楽曲が誕生しました。このような背景があることから、ダブステップから多くのサブジャンルが登場しています。派生ジャンルが多数出ていることで、把握しきれないレベルにまで枝分かれしています。
1. 音楽的特徴
① 重低音(Sub-bass)
- 体に響くような低音(サブベース)が曲の中心
- ベースラインはシンコペーション(裏打ち)やスライドを多用
② リズム・ビート
- BPMはおおよそ 138〜142 前後
- 4/4拍子だが、ドラムのスネアは2拍目と4拍目に置かれ、独特の跳ね感(スウィング感)がある
③ ドロップ(Drop)
- 曲の中盤でサビ的に盛り上がる「ドロップ」が特徴
- 重低音+歪んだシンセやサウンドエフェクトで一気に緊張感を高める
④ サウンドデザイン
- ダブ(Dub)由来のリバーブやディレイ、空間的な演出
- 効果音的なノイズやグリッチも多用
2. 歴史・起源
- 2000年代初頭:ロンドンの地下クラブで誕生
- Garage、2-Step、Dub Reggae、Jungleなどの影響を受ける
- 中期(2005〜2010年):商業化・世界展開
- SkrillexなどによるアメリカでのEDM人気で世界的ブームに
- 現在:多様化
- メロディック・ダブステップ、フューチャー・ベース、ブロステップなどサブジャンルが存在
3. 代表的アーティスト
- Skrillex(アメリカ):ブロステップで世界的に有名
- Benga(イギリス):初期UKダブステップの重要人物
- Burial(イギリス):ダークでアンビエント寄りのダブステップ
- Excision(カナダ):フェス向けの派手なドロップ系
ダブステップがダサいとされる理由
ダブステップ(Dubstep)が「ダサい」と言われることがある理由はいくつかあります。これは音楽的評価だけでなく、文化・流行・受け取り方も絡んでいます。整理して解説します。
1. 過剰・単調なドロップ
- ダブステップの象徴である「ブロークン・リズム+重低音ドロップ」は最初は革新的だったが、
商業化や大量生産により、ドロップだけが強調され単調に聴こえる場合がある。 - 特に2010年代初期のEDMフェス系ダブステップ(Skrillex風)では、ドロップの連発が「派手だけど薄い音楽」と批判されることがあった。
2. 商業化・流行化によるイメージの悪化
- ダブステップはもともとロンドンの地下クラブ発祥の実験的ジャンルだった。
- しかし、Skrillexなどのヒットによってフェス向けEDMとして商業化され、
「単純な低音ブリブリ音+派手な動きの曲」というイメージが広まった。 - この結果、音楽の深みやグルーヴよりも見せかけの派手さで語られることが増えた。
3. 視覚・文化イメージとのギャップ
- ダブステップを聴く層がクラブ・フェスでの派手な動きや、オタ芸・ヘッドバンギング系の振り付けと結びつき、
「音楽そのものよりも派手なパフォーマンス文化」として揶揄されることがある。 - 特に海外フェス映像やYouTube動画で見られる極端な「ブリブリ踊り」は、一般には滑稽に見える場合がある。
4. 音楽的難しさと誤解
- 初期のダブステップはグルーヴやサブベースの複雑な表現が特徴で、音楽的に高度なジャンル。
- しかし派手な低音やドロップだけが切り取られ、浅く感じられる一面だけが注目されることがある。
- この「難しい音楽が単純に消費される」ことが、ダサい印象につながることもある。
5. 時代的なトレンド
- 2010年代前半はダブステップが流行の最前線だったが、
EDMやFuture Bass、Trapなどのジャンルが台頭するにつれ、「古くさい音」として扱われることもある。 - 音楽ジャンルの宿命として、一時的な流行が過ぎるとダサいイメージが付くことがある。

有名アーティスト
ダブ的なリズムがとても似合っているアーティストをまとめて一覧で紹介します。UKの音楽シーンで活躍するアーティストのサウンドは最近ハウスやブロステップなどの存在の影響を受けており、現在は多数の要素が絡んでいます。サイドステップやダブ・ステップ、ステッブバイステップ、ツーステップ、ノンステップなど色々なものがあります。
Caspa
西ロンドン生まれの音楽プロデューサー。彼はグラストンベリーやグローバル ギャザリングなど、多くのイギリスの音楽祭に出演しており、彼のリリースしたBack for the First Timeは、BBCラジオ1のプレイリストに選ばれ、有名になりました。
Kromestar
南ロンドン出身のシク教徒で、音楽プロデューサーです。イギリスのダンス音楽シーンでは有名になった人です。自身のアルバムであるMy Soundでよく知られており、このジャンルで影響力のあるプロデューサーとしての地位を確固たるものにしました。
Skream
イギリスのデジタル系音楽のプロデューサーです。彼は15歳で音楽の制作を開始しダブステップジャンルの初期の時代に有名になりました。2006年に初のフルアルバム『Skream!』をリリースし、注目を浴びました。
ダブステップの魅力を再発見
ダブステップ(Dubstep)の魅力を「再発見」する視点で整理すると、単なる派手なEDMやドロップの連発以上に、音楽としての奥深さや文化的価値が見えてきます。
1. 重低音の没入感
- ダブステップのサブベースは、体に直接響くような低音で、聴覚だけでなく身体全体で音楽を感じる体験を生む。
- ライブやクラブでの体験は圧倒的で、音楽を「聴く」以上の感覚に変える。
2. 緊張と解放のドラマ
- ドロップ前のビルドアップ(ビートやサウンドの積み重ね) → ドロップでの爆発的解放
- 音楽の緊張感と解放感が極端に表現されており、心理的にもカタルシスを感じやすい
3. 独創的なサウンドデザイン
- シンセの歪み、グリッチノイズ、リバーブ・ディレイの空間演出など、実験的要素が豊富
- 初期UKダブステップは、単なるクラブ音楽ではなく音響実験の側面を持つ
4. ジャンル融合の自由度
- ジャングル、ダブ、レゲエ、2-Step、ヒップホップなど様々なブラックミュージックの要素が混ざっている
- そのため「単なるEDM」ではなく、音楽的探求心が感じられるジャンルでもある
5. 文化的・コミュニティ的魅力
- ロンドン地下クラブ発祥のDIY文化から生まれた背景がある
- クラブ/フェスでの共有体験、音楽を通じたコミュニティ感が強い
- 世界中のファン・DJ・クリエイターによるサブカルチャー的広がりも魅力
6. リスナー・クリエイター視点の再評価
- 「ダサい」と言われる派手なフェス・ドロップ系だけでなく、BurialやBengaのような深みのある曲を聴くと、音楽的奥行きや感情表現が見えてくる
- 個人制作や地下シーンの作品では、サウンドデザインやグルーヴの自由度を存分に楽しめる

ダブステップを楽しむためのヒント
ダブステップは派手で強烈な音楽ですが、正しく楽しむと音の迫力・サウンドデザイン・リズムの面白さを深く味わえます。楽しむためのヒントを整理します。
1. 音響環境を整える
- 重低音を感じるスピーカーやヘッドホンで聴くと、ドロップやサブベースの迫力が最大化される
- ライブやクラブでは体全体で振動を感じるのも魅力のひとつ
2. サブジャンルやアーティストで選曲する
- ブロステップ(Skrillex系):派手でエネルギッシュ、フェス向き
- UKダブステップ(Benga, Burial系):深く落ち着いたグルーヴ、空間演出が美しい
- メロディック・ダブステップ:リズムの激しさに加え、メロディがあり聴きやすい
初めは派手なブロステップから入り、徐々にUKダブステップやメロディック系に広げると楽しみやすい
3. 曲構造に注目する
- ダブステップはビルドアップ → ドロップ → 緩やかな展開が典型
- ドロップ前の緊張感や、細かい音の効果(グリッチ、リバーブ、ディレイ)を意識して聴くと、音の面白さが増す
4. ライブ・映像体験を楽しむ
- ダブステップは映像・振付との相性が良い
- YouTubeやTwitchでフェス・クラブライブ映像を見ると、視覚的・体感的に楽しめる
- VRライブや360°動画も迫力体験が可能
5. リズムとグルーヴを体で感じる
- ダブステップの特徴的なスネアの裏打ち・スウィング感を意識して、頭や体でリズムを取ると面白い
- ドロップの瞬間に全身で「音の重さ」を感じるのが醍醐味
6. 派手さだけに惑わされない
- 商業化された「ブリブリ低音+ドロップ」のみがダブステップではない
- Burialや初期UKダブステップのように静かなビートと空間的演出を楽しむと、より音楽的な深みを味わえる
ダブステップの進化と未来
ダブステップ(Dubstep)は、誕生以来20年以上の間に音楽的・文化的に大きく進化しており、今後も多様な方向に広がる可能性があります。整理して解説します。
1. ダブステップの進化
① 初期(2000年代初頭:UK地下クラブ)
- 発祥:ロンドンのクラブシーン
- 影響:2-Step、Garage、Dub、Reggae
- 特徴:重低音、スリリングなリズム、ダブ由来の空間演出
- 代表アーティスト:Benga, Skream, Burial
② 商業化・EDM系(2010年代)
- Skrillexなどのアメリカ勢が登場、フェス向けに派手化
- 特徴:ブロステップ(Brostep)—歪んだシンセ、過剰なドロップ、視覚的派手さ
- 一部では「ダサい」「単調」と評価されることも
③ サブジャンルの多様化
- メロディック・ダブステップ:メロディやハーモニーを強化
- フューチャー・ベース:ポップ寄り、感情的で聴きやすい
- リズミック・ダブステップ:ジャングル/グライム的要素との融合
2. 未来の方向性
① 音楽的深化
- 複雑なリズム・空間表現の追求
- ただの低音ドロップだけでなく、グルーヴ感や立体的音響に注力
- ジャズ/フューチャーR&Bとの融合
- ネオソウルやハイパーポップの要素を取り入れたエモーショナルなサウンド
② テクノロジーとの融合
- AI作曲・リアルタイム音源生成
- 即興演奏やライブでの動的音楽生成が可能
- VR/メタバースライブ
- 空間演出と重低音の没入体験を組み合わせた新しいライブ形式
③ 文化的展開
- 地下クラブ・ネットコミュニティとの再接続
- 初期UKダブステップの「DIY精神」を現代的に再評価
- 国際シーンとの融合
- 日本やアジア圏のクリエイターが独自解釈で参加し、多様なスタイルが生まれる
④ ジャンルの再定義
- 「ダブステップ=派手な低音」という単純なイメージは変化
- 深みのあるUKスタイルや感情的メロディの融合で、**「表現の自由度が高い音楽」**として再評価される
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