ティンホイッスルは映画『タイタニック』に出てくる楽器です。アイルランドの楽器であり、12世紀ごとに生まれた楽器と言われています。ケルト人の楽器であり、アイルランド音楽では多種多様な楽器が使われますが、その中の一つがティン・ホイッスル。アイルランドの伝統音楽のほかに、ゲームや映画、テレビドラマなどでもしばしば使われる楽器です。
起源と歴史
tin whisleはアイルランドでこの楽器は生まれました。アイリッシュのwhistleで練習すれば指が自然に動くようになり音もスムーズにでます。楽譜などはネットの販売ページからダウンロードして練習する方が多いです。オリジナルの楽曲を製作する方もおり、動画などYoutubeで見ることができます。少し鳴らすことで澄んだ音が出せます。ミュージックサークルなどオンラインでも多くありますので学ぶコースも多いでしょう。練習やレッスンはたくさんの教室でされています。
1. 起源
- ティンホイッスルは fipple flute(吹口付き横笛) の一種で、ヨーロッパでは古くから類似の木管楽器が存在しました。
- 「penny whistle(ペニー・ホイッスル)」とも呼ばれ、庶民が手軽に演奏できる楽器として親しまれました。
2. 近代的なティンホイッスル
- 19世紀初頭の イギリス で、金属(ブリキ板、tinplate)を用いた製造が始まります。
- 特に Robert Clarke(サフォーク出身のメーカー) が1843年頃、金属管と木製吹口で製造したのが広く普及するきっかけ。
3. アイルランド音楽との結びつき
- アイルランドの伝統音楽で主に使用され、20世紀中盤の ケルト音楽リバイバル によって再び注目されました。
- 現在では「Irish whistle」「feadóg stáin(アイルランド語)」「English flageolet」などの呼称でも知られています。
4. 現代
- プラスチック、アルミ、ニッケルメッキなど多様な材質の製品があり、入門者向けからプロ仕様までラインナップ。
- 世界中のアイリッシュ音楽やフォーク音楽で定番の楽器として使用されています。
特徴と構造、サイズ
ティンホイッスルの特徴・構造・サイズを整理します。
1. 特徴
- 手軽に演奏できる横笛
- 初心者でも比較的簡単に音が出せる。
- 明瞭で柔らかい音色
- アイルランド音楽やケルト音楽に適した、澄んだ高音域が特徴。
- 低価格で入手可能
- 金属製やプラスチック製で、数千円から購入可能。
- 指孔6つ+親指孔1つ
- 指で押さえるだけで半音階を演奏可能。
2. 構造
- 管体:円筒形の管で、材質は tinplate(ブリキ)、真鍮、アルミ、プラスチックなど。
- 吹口(fipple):息を入れると空気が振動して音が出る構造。
- 指孔:前面に6個、裏面に親指孔1個。
- テーパー形状:モデルによっては先端が少し細くなっており、音程や音色に影響。
3. サイズと音域
- 標準的なキー
- D調(Key of D)が最も一般的。
- その他、C調、G調、低音用のLow whistleなど。
- 長さと音域
- 高音モデル(D, Cなど):約20〜25cm、2オクターブ程度の音域。
- 低音モデル(Low D, Low Gなど):長さ30cm前後、より低い音域をカバー。
- 重量
- 金属製:約50〜100g
- プラスチック製:約30〜60g
ティンホイッスルは、構造がシンプルで軽量、持ち運びや練習に便利な楽器であり、音域や材質の違いで演奏スタイルや音色を選ぶことができます。
奏法、難易度
ティンホイッスルの奏法と難易度を整理します。
1. 基本奏法
(1) 息の入れ方
- 吹口(fipple)に息を入れると音が出るシンプルな構造。
- 息の強弱で音量・音色を調整可能。
- 強く吹きすぎると音が割れるため、安定した息のコントロールが重要。
(2) 指の使い方
- 前面6つの指孔と裏面親指孔で音程を変える。
- 指孔を完全に押さえるか、半分押さえることで半音や装飾音を出せる。
- 高速のロールや装飾音(トリル、グリッサンド、カット、タップなど)が伝統的なアイリッシュ奏法。
(3) 装飾音・伝統奏法
- ロール(Roll):同じ音を短く繰り返す装飾音。
- カット(Cut):前の音に短く挿入する非振動音。
- タップ(Tap):指で軽く孔を叩くことで音を変える。
- オクターブ奏法:低音・高音を組み合わせてメロディを強調。
2. 難易度
初心者向け
- 音を出すだけなら数分〜数時間で可能。
- 指孔6つ+親指孔1つのシンプル構造で、初歩的なメロディも習得しやすい。
中級者向け
- ロールやカットなどの装飾音、早いフレーズの正確な演奏。
- 息の強弱や指のタッチをコントロールして音色を豊かにする。
上級者向け
- 高速の装飾音やトリルを駆使した複雑なフレーズ。
- アイリッシュ音楽の伝統的な「セッション演奏」やライブでの表現力。
- 息・指・舌・手首の高度な連携が必要。
難易度のまとめ
| 技術 | 難易度 | コメント |
|---|---|---|
| 基本メロディ | ★☆☆☆☆ | 音を出すだけなら初心者でもすぐ可能 |
| 装飾音(ロール・カット) | ★★★☆☆ | リズムや正確性が必要 |
| 高速フレーズ・トリル | ★★★★☆ | 上級者向け、指と息の連携が重要 |
| セッション演奏・表現力 | ★★★★★ | 熟練の演奏者が求められる総合技術 |

参考になる曲
ティン・ホイッスルは他の民族楽器と比べると、比較的有名な楽器です。1990年代にはアイルランド出身のフォーク・ロック・バンド「The Corrs」がよく使っていました。ケルト音楽とポップスを合わせた音楽で好評のアーティストでした。ブラス試しにスウィートーンをメインにやってみよう。ドイツやフランスでは人気です。スタイルはさまざまで職人の奏者に向いています。
映画「タイタニック」のテーマ曲『My heart will go on』で印象的な音色を奏でた笛がティン・ホイッスルです。コレクションも増えておりブランドも次々出てきており、とても注目度の高い楽器ですので魅力。アコーディオンやバンジョーなどとの相性も良くアンサンブルも多いです、ブログなどでも特集を組んでいることが多い楽器です。国内から北欧まで中古楽器が多数出回っています。
有名な奏者
ティンホイッスルの有名な奏者を整理します。アイルランド音楽やケルト音楽で世界的に知られる演奏家が中心です。
1. 世界的に有名な奏者
(1) マイケル・マッゴワン(Michael McGoldrick)
- 国籍:アイルランド
- ジャンル:アイリッシュ・ケルト・フォーク
- 特徴:ティンホイッスルだけでなく、フルートやギターも演奏。独自の表現力でソロやバンド両方で活躍。
(2) マイケル・コリンズ(Michael Collins)
- 国籍:アイルランド
- ジャンル:アイリッシュ伝統音楽
- 特徴:正確なリズムと繊細な装飾音で知られる、アイリッシュ・ティンホイッスルの第一人者。
(3) ブライアン・ボーウェル(Brian Boru)
- 国籍:アイルランド
- ジャンル:ケルト・フォーク
- 特徴:ティンホイッスルのパイオニア的存在。世界中のセッションやレコーディングで使用される。
(4) ケビン・バーク(Kevin Burke)
- 国籍:アイルランド
- ジャンル:ケルト音楽
- 特徴:フィドル奏者として有名だが、ティンホイッスル演奏でも高い評価。
2. 日本で知られる奏者
- 栗コーダーカルテットのメンバー
- アイルランド音楽を取り入れた演奏でティンホイッスルを使用。
- 小林洋子(Yoko Kobayashi)
- 日本のアイリッシュ音楽界でティンホイッスル演奏を行う。
新品と中古の製品ラインナップと価格相場
ティンホイッスル(=Tin Whistle/Penny Whistle)の新品・中古モデルの 代表的なラインナップと価格相場 を整理します。ご予算・用途に応じた選び方の参考にどうぞ。
🎵 代表的なモデル(新品・すぐ入手できるもの)
各モデルの簡単な紹介:
- Waltons 1504 Tin Whistle:入門用として最も手頃なモデル。価格例約 ¥1,680。
- Waltons Brass Key C 1529:ブラス素材・C調キー仕様。価格例約 ¥1,444。
- Clarke Original Silver D Tin Whistle:定番シルバーメタル仕様・D調。価格例約 ¥5,720。
- Clarke Celtic Tin Whistle:別仕様版クラークモデル。価格例約 ¥5,800。
- Feadog Pro Tin Whistle:中級〜プロ向け仕様。価格例約 ¥9,062。
- Waltons 1506 Mellow D Tin Whistle:入門モデル別仕様・D調。価格例少し安め。
- Michael Burke Tin Whistle D Brass Session:職人手工仕様・真鍮。販売例で約 ¥58,500 という表示あり。
- Michael Burke Tin Whistle D Aluminium Session:同職人仕様のアルミ素材モデル。価格例約 ¥60,700。
価格相場(目安)
- 入門〜廉価モデル:だいたい ¥1,000〜¥5,000 程度。例えばWaltonsの廉価仕様など。
- 定番モデル~中級仕様:おおよそ ¥5,000〜¥10,000前後。素材がシルバーだったり仕様が良くなった場合。例:Clarke・Feadog。
- 高級・職人手工仕様/特殊キー・素材モデル:¥30,000〜¥60,000以上になることも。例:Michael Burke氏の真鍮・アルミ仕様。
- 中古・ヴィンテージモデル:状態・希少性によって価格が大きく変動。中古出品例では「¥1,100〜数万円」というものもあります。
✅ 購入時のポイント
- キー(調):D調がもっとも一般的ですが、C調・B♭調・低音モデル(Low whistle)もあり。
- 素材:廉価モデルはブラス・ニッケルめっき・アルミ、上位仕様はシルバー・真鍮・手工調整など。
- 指孔数・仕様:基本6穴+親指孔の形が一般的。特殊キー・長さのモデルの場合、演奏難易度・価格ともに増します。
- 中古品を選ぶ際:穴の変形・吹口の損傷・音程のズレなどをチェック。
- 価格とのバランス:初心者なら廉価モデルで十分始められ、表現力・音質を求めるなら中級〜高級仕様を検討。
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