TAMAドラムは日本三大ドラムメーカーの一つです。Pearl, Yamahaと並び、日本では最も有名なメーカーとされています。TAMAドラムは愛知県名古屋市に本社を置く星野楽器株式会社のドラムを製造するメーカーです。1908年に星野書店の楽器部門として創業したのが始まりです。1970年にTAMAというメーカーロゴをつけ製造される様になりました。今では世界でも知られているメーカーの一つとされています。
起源と歴史
日本でこの楽器は生まれました。
起源
- 創業者: 星野義太郎(ほしの よしたろう)
- ブランド名の由来: 星野義太郎の妻「多満(たま)」の名前から「TAMA」と命名
- 創業年: 1974年(日本・愛知県)
- 目的: 高品質なドラムセットやドラムハードウェアを国内で設計・製造し、プロも満足できる性能を提供すること
歴史の流れ
- 1970年代 — 創業と国内展開
- 星野楽器(Hoshino Gakki)がドラム製造に参入
- 当初はプロドラマー向けのシェルキットを中心に展開
- 国内での高品質なドラムの設計と製造に注力
- 1980年代 — 国際的な知名度拡大
- 海外マーケットに進出し、世界的にTAMAブランドが認知される
- ハードウェア(ペダル・スタンド)の信頼性が高く評価され、プロユースでも採用される
- 1990年代 — 製品ライン拡充
- 初心者・入門者向けモデルの開発(例: Club‑JAMシリーズ)
- 中級・上級者向けのStarclassicシリーズなど高級モデルも確立
- ドラムシェルの素材・仕上げ・音質へのこだわりが強化
- 2000年代以降 — グローバルブランドとして定着
- プロからアマチュアまで幅広く支持される
- ハードウェア・ペダルの耐久性・操作性が世界的に評価
- 電子ドラムや練習用ドラムなど多様なラインナップを追加
開発会社
Hoshino Gakki Co. Ltd.
創業者
Gitaro Hoshino
星野義太郎は妻多満とともに星野楽器を創業しました。星野楽器はもともと星野書店という書籍の会社です。星野書店の楽器部が設立され、この楽器部が分社化してTAMAが生まれたのです。このTAMAという名前は妻多満に由来しています。星野楽器は戦前、義太郎、多満、良平という3人が中心になって、事業を伸ばしました。
特徴と構造、サイズ
では、TAMAドラムの特徴・構造・サイズについて整理して説明します。
1. 特徴
サウンド
- 力強く明瞭な音が出ることで評価が高い
- ジャンルを問わず使用可能(ロック、ポップ、ジャズ、メタルなど)
- シェル材や厚みによって音色が変わるため、用途や好みに合わせやすい
品質・耐久性
- ハードウェア(スタンド、ペダル、スローンなど)が非常に丈夫
- 長時間の使用やライブ環境でも安定した性能を発揮
- 国内設計・製造による精度の高さ
デザイン
- 高級モデルではラッカー仕上げや木目を生かした美しい外観
- 初心者向けモデルは耐久性とコストパフォーマンス重視
- カスタムオーダーも可能(シェルカラーやハードウェアの仕様を選択可)
2. 構造
TAMAドラムは基本的にシェルキット + ハードウェア + シンバルで構成されます。
シェル(ドラム本体)
- バスドラム(キック): 床に置いてペダルで叩く大きなドラム
- タムタム(タム): 小〜中サイズのドラムで、メロディックなリズムを担当
- フロアタム: 大きめのタムで、低音域を補強
- スネアドラム: シャープで明瞭な音、リズムの中心
シェル材
- 主にメイプル(カエデ)・バーチ(カバ)・マホガニーなどを使用
- 複数層のプライ構造(多層合板)で音響特性を調整
- 厚みや材質で音の「鳴り」や「響き」が変わる
ハードウェア
- スタンド: タム、シンバル、スネア用
- ペダル: バスドラム用のフットペダル
- スローン(椅子): 高さ・安定性にこだわり
シンバル(別売が多い)
- クラッシュ、ライド、ハイハットなど
- 金属合金で作られ、音色はメーカーや種類によって異なる
3. サイズ
TAMAは用途・モデルによってサイズが幅広いです。代表的な例:
| ドラム種類 | 標準サイズ(インチ) | 備考 |
|---|---|---|
| バスドラム | 18~22 | 大きいほど低音が豊か、ライブ向き |
| タムタム | 8~13 | 8/10/12インチが初心者向け |
| フロアタム | 14~16 | 床置き、大きさで低音の響きが変化 |
| スネア | 13~14 | 14インチが標準、厚みで音色が変わる |
ポイント: 自宅練習や防音重視なら、コンパクトサイズ(小さめバスドラム・タム)を選ぶと扱いやすいです。
全モデルのラインナップ
以下は TAMA(タマドラム)の主なドラムキットのシリーズ一覧とそれぞれの特徴です。
1. TAMA Starclassic シリーズ
- フラッグシップに近いハイエンド・モデル。1994年発売以来、トップアーティストにも使われているシリーズ。
- シェル材や構造(例:メイプル/ウォルナット/バーチ合板など)に強くこだわっており、音響・鳴りを重視。
- “演奏・録音・プロ用途”を視野に入れた設計。
2. TAMA Imperialstar シリーズ
- エントリー〜中級者向け。コストパフォーマンスを重視しながら、TAMA の技術を活かしたモデル。
- 標準的な22インチバスドラムキットなどの設定あり。
- 初めてのドラムセット選びに適したシリーズ。
3. TAMA Club‑JAM シリーズ
- コンパクトな構成・小口径サイズを特徴とする持ち運び・スタジオ練習向けモデル。
- “どこでも使えるドラム”というコンセプト。自宅・小ライブ向き。
4. TAMA Cocktail‑JAM シリーズ
- 非常にコンパクト/ユニークなフォーマット。バスドラム・スネア・タムが一体化されていたり、狭い場所で演奏できる設計。
- “立って叩く”スタイルをヒントにした設計がされているモデルも。
5. TAMA Starclassic (Walnut/Birch)
- 上記「Starclassic シリーズ」の一派生。材質としてウォルナット/バーチのコンビネーションを使った仕様。
- ハイエンド志向の演奏者向け。
補足:シリーズ以外・過去モデル
- 過去には「Rockstar」「Swingstar」「Silverstar」などのシリーズも存在していたという情報があります。
- スネアドラム専用シリーズやハードウェア(ペダル・スタンド)など、ドラムセット以外でも多くのシリーズ展開があります。

TAMA Drumモデル
STAR
Starclassic
S.L.P. Drum Kits
Superstar Classic
Imperialstar
Cocktail-JAM
奏法、難易度
では、TAMAドラムにおける奏法と難易度について整理して解説します。
1. 奏法(演奏スタイル)
TAMAドラムはジャンルを問わず使用できますが、シリーズや構成によって向きやすい奏法があります。
基本的な奏法
- シングルストローク
- 片手ずつ交互に叩く基本のリズム
- 初心者でも習得しやすく、ほぼすべてのジャンルで使われる
- ダブルストローク
- 1回の手で2回連続叩く
- フィルインやスピード感のあるフレーズで活用
- ロール奏法
- スネアドラムでの連打
- メロディックなフレーズや曲のアクセントに使用
- バスドラム・ハイハットの複合奏
- 足と手を同時に動かすクロスコーディネーション
- ロックやメタルでよく使われる
ジャンル別に特徴的な奏法
| ジャンル | 奏法の特徴 | TAMAの活用ポイント |
|---|---|---|
| ロック/ポップ | パワフルなキック、スネアのアクセント | StarclassicやImperialstarで明瞭な音が得やすい |
| ジャズ | ブラシやスティックを用いた軽やかなスネア | クラブジャムなどコンパクトでも演奏可能 |
| メタル/ハードロック | ダブルバスや速いスネア連打 | バスドラムの耐久性が高いモデルが向く |
| フュージョン | 変拍子・複雑なフィルイン | 高級モデルでシェルの音の分離が良いと表現力UP |
2. 難易度
初心者向け
- シリーズ: Club‑JAM、Imperialstar Entry
- 特徴: 小口径、軽量、扱いやすい
- 難易度: ★☆☆☆☆
- 基本リズム、シングルストローク、簡単なフィルインに最適
- 音量調整や持ち運びが容易
中級者向け
- シリーズ: Imperialstar標準モデル、Starclassic入門仕様
- 特徴: 標準サイズ、シェル材・厚みが多彩
- 難易度: ★★☆☆☆〜★★★☆☆
- クロスコーディネーションやスネアロール、ダブルストローク練習に適する
- 音のタッチ感やダイナミクスが学びやすい
上級者向け
- シリーズ: Starclassicハイエンド
- 特徴: 高品質シェル、専用ハードウェア、高耐久ペダル
- 難易度: ★★★★☆〜★★★★★
- 高速ダブルバス、複雑なフィルイン、録音やライブでの表現力を最大化
- 細かいタッチや音色の違いを引き出す奏法が求められる
有名な奏者
TAMAドラムを使用している有名なドラマーをジャンル別にまとめました。世界的に評価されているプロドラマーも多く、TAMAの信頼性・音質の高さが選ばれる理由です。
1. ロック/ハードロック系
| 名前 | バンド・活動 | 特徴 |
|---|---|---|
| デイヴ・リンチ | Journey | パワフルなスネアとバスドラムの使用で知られる |
| スチュワート・コープランド | The Police | クリアでタイトなタムのサウンド、ジャズ寄りの繊細な奏法も特徴 |
| デイヴ・グロール | Foo Fighters / Nirvana | ロックの爆発的サウンドを支える重厚なドラム演奏 |
2. メタル/ハードコア系
| 名前 | バンド・活動 | 特徴 |
|---|---|---|
| マイク・ポートノイ | Dream Theater | 高速ダブルバス、複雑なフィルインを得意とする |
| チャド・スミス | Red Hot Chili Peppers | パワフルで正確なリズム、TAMAのペダル耐久性が活かされる |
3. ポップ/フュージョン系
| 名前 | バンド・活動 | 特徴 |
|---|---|---|
| スティーヴ・ガッド | セッションミュージシャン | 繊細なタッチ、表現力豊かなフィルイン、ジャズ・ポップ系で活躍 |
| ヴィニー・カリウタ | セッション/スタジオ | 高度なテクニックと複雑なリズムに対応可能 |
4. ジャズ/フュージョン系
| 名前 | バンド・活動 | 特徴 |
|---|---|---|
| トニー・ウィリアムス | マイルス・デイビス・クインテット | 革新的なジャズドラミング、細かいニュアンスを表現 |
| デイヴ・ウェックル | フュージョン / Weather Report | 高度なコンビネーションと変拍子リズムに対応 |

新品と中古の製品ラインナップと価格相場
TAMA(タマドラム)製品の 新品/中古の価格相場 および代表モデルのラインナップを、国内(日本)で見られるデータをもとに整理します。ドラムセットは構成・素材・シリーズによって価格帯が大きく異なりますので、「入門機/中級機/上級機」の分類も付け加えています。
✅ 新品の価格相場と代表モデル
以下は新品で流通している代表モデルとその価格帯です。実勢価格はセール・在庫状況・仕様(キットの点数、シェル材、ハードウェア込み/別売)によって変動します。
簡単に各モデルの概要と価格の目安を:
- TAMA Superstar Classic 22″バスドラム・シェルキット:比較的上位モデル/シェルキット形態(ハードウェア・シンバル別売)で、実勢で 約13万円~15万円前後(例:135,520円)という表示あり。
- TAMA Starclassic MBS42S 4点シェルキット:プロ仕様・ハイエンド寄り。実勢価格で 約27万~30万円前後の表示あり。
- TAMA Imperialstar ドラムキット:中級〜入門者向け。実勢で 9万円~11万円前後の価格も確認。
- TAMA TTK4S‑S 小音量ドラムセット 4PC:部屋練習用/小口径・小音量仕様。実勢で 6万円~7万円前後。
- TAMA Club‑JAM Mini Kit Add‑On Pack:さらに入門・ミニサイズモデル。実勢で 2万円~3万円台という表示あり。
- TAMA IP58H6‑ELY Imperialstar 18″バスドラムキット:18″バスドラム仕様の特定型。実勢で 約9万4千円という表示あり。
新品価格帯まとめ(目安)
- 超入門/ミニキット:約2~4万円前後
- 練習用/小音量仕様:約6~8万円前後
- 入門~中級キット:約9~14万円前後
- 中級~上級キット:約20~30万円前後
- プロ仕様・ハイエンド:30万円超~数十万円(特注仕様・限定モデルでは100万円超も表記あり)
🔄 中古の価格相場
中古市場では「使用状態」「年式」「仕様(材料・シェル材・構成)」「付属の有無(ハードウェア・シンバル)」「限定モデルか否か」によって価格変動が大きいです。例として以下のデータがあります:
- 楽天市場の「TAMA バスドラム 中古」検索では、スネア・バスドラム単品で 9,500円~約90,000円 というバラツキあり。
- イケベ楽器の中古一覧では、例えば “USED 中古 SMB2418BN‑GDS [Starclassic Maple 24″×18″ Bass Drum]” が 77,000円(税込) という表示あり。
- また、中古スネアや小物(ペダルなど)では1万円前後のものも数多く出ています。
中古価格帯まとめ(目安)
- 部品・小物:数千円~数万円
- バスドラム・タム単品(中古・通常モデル):5~10万円前後
- ドラムセット(中古・入門~中級仕様):10~20万円前後が目安になる場合も
- ドラムセット(中古・ハイエンド仕様/限定モデル):20万円以上、仕様次第では30万円以上もあり得る
これから楽器を買いたいなら
これから楽器を買いたいなら以下の記事を参考にしてみてください。オンラインと店頭いずれの対応もしており、登録はすぐにできます。案内に沿って登録しましょう。
中古楽器を売りたいならどうする?
中古楽器を売りたいなら中古の買い取り業者で買い取ってもらうことがおすすめです。パーツや部品での買取もあります。無料査定がありますのでまずは相談してみてはいかがでしょうか?
これからレッスンをしたい方は?
これからレッスンをして楽器が上手くなりたい、楽しみたいと言う方には音楽教室がとてもおすすめとなります。以下の記事で紹介していますので参考にして申し込みをしてみましょう。





コメント