gqomとは？(ゴム) 南アフリカおすすめ音楽ジャンルの最新版をまとめて解説

gqomとは？おすすめ音楽ジャンルの最新版をまとめて解説。南アフリカでは新しいジャンルの音楽が生まれてブームになっていると言います。いま世界的に注目されつつあるのがGqomと呼ばれる新しい音楽です。これはハウスミュージックの亜種のようなもので、ダンスミュージックの派生版と捉えられています。南アフリカでは若者を中心にこのジャンルがとても流行しているのです。

Gqomとは

2000年代に入って、ダンスミュージックはとても流行し、ヨーロッパで大ヒットを続けています。そんななかで南アフリカではダーバンから生まれた新しいジャンルGqom(ゴム)が流行しているのです。Gqomとはアフリカ産ハウスミュージック。ヨーロッパ風のダークなシンセやリズムパターンとアフリカン・ミュージック特有のパーカッションが結びついて出来たものです。

Gqomはスクエアな４つ打ちではなく、ポリリズミックなビートと、テクノやヒップホップ要素も取り込まれている音楽です。歌モノやラップもあり、かなりバリエーションも増えているジャンルです。gqomは現代のアンダーグラウンド・ダンス・ミュージックのスタイルの断片を孕みつつも、明らかに南アフリカに根ざした音楽で、アフリカ音楽との融合が注目点でしょう。

アルバムは日本や欧米でも流通しており、danceやハウスシーンを盛り上げています。今、レーベルはとても増えています。

Gqom Music

1. Gqomの概要

ジャンル名「Gqom」はズールー語で「ドンッ」という打撃音を意味するとされる。
テンポは120〜130BPM程度で、重低音と反復的なリズムが特徴。
メロディよりもビートとグルーヴ重視で、クラブ向けの音楽として発展。

2. 起源

場所：南アフリカ、特にダーバン周辺（クワズール・ナタール州）
時期：2010年代初頭に発展
南アフリカのハウス音楽（バウンス・ハウスやカペタウンのクワトハウス）から派生。
地元の若者が**DIY制作（自宅スタジオやパソコン）**で発信、SNSやYouTubeで広まった。

3. 音楽的特徴

リズム・ビート
- 重低音のドラムパターンとシンプルなキック。
- 打楽器やパーカッションを強調した反復的リズム。
- 不規則なビートや「空白」を活かす構成で独特のグルーヴを生む。
メロディ
- ほとんどメロディを用いず、声サンプルや効果音で空間を演出。
- ミニマルでダークな雰囲気が特徴。
ボーカル・サンプル
- ズールー語や英語のボイスサンプルを断片的に使用。
- 話しかけるようなフレーズや掛け声が多く、踊りやすさを強調。

4. 文化的特徴

クラブやパーティーでのダンスミュージックとして発展。
SNSやYouTubeで若者文化と結びつき、世界的な注目を集める。
南アフリカの都市部ストリート文化や若者文化を反映。

5. 代表的なアーティスト

DJ Lag（Gqomのパイオニア）
Babes Wodumo
Distruction Boyz

Gqomの文化的影響と現状

Gqomの文化的影響と現状を整理すると、単なる音楽ジャンルの枠を超え、南アフリカの都市文化や国際的な音楽シーンにも影響を与えています。

1. 南アフリカ国内での文化的影響

都市部若者文化との結びつき
- ダーバンやヨハネスブルグのクラブ、パーティー文化で発展。
- 若者のストリート文化や自己表現の手段として機能。
ダンス文化
- Gqom独自のダンススタイル（激しいステップやリズムに合わせた自由な動き）が誕生。
- SNSで拡散され、若者間で人気のダンストレンドとなる。
社会的表現
- 都市部の生活、貧困、若者文化などを間接的に表現。
- 言語やボイスサンプルを通じて地域文化のアイデンティティを発信。

2. 国際的な影響

2010年代後半以降、ヨーロッパやアメリカのクラブ・フェスで注目。
DJ LagやDistruction Boyzの作品が、グローバルなEDMシーンやフェスティバルで紹介される。
他ジャンル（トラップ、ハウス、エレクトロニカ）とのコラボレーションが増加。

3. 現状と展望

DIY制作とSNS発信が中心で、若手アーティストの参入が容易。
世界的な知名度はまだ限られるが、アフリカン・ハウスやアフロビートの人気と相乗効果で注目度上昇。
音楽だけでなく、ダンス・ファッション・映像表現など若者文化の総合的プラットフォームとして進化中。

💡 まとめ
Gqomは、南アフリカの都市部ストリート文化・クラブ文化・ダンス文化を背景に発展し、SNSを通じて世界に拡散しています。音楽ジャンルとしての魅力だけでなく、若者文化や社会的アイデンティティの表現手段としても重要な存在です。

Gqomの音楽スタイルと特徴

Gqom（ゴム）の音楽スタイルと特徴は、南アフリカ発の独自EDM（エレクトロニック・ダンス・ミュージック）として、ビートとグルーヴを最大限に強調した点にあります。以下に整理します。サウンドは話題となりイベントでもよく聞くトラックです。世界的なミュージシャンも最近は出ています。これからいろんなサウンドが出るでしょう。

1. リズムとビート

反復的でミニマルなビートが中心。
低音の強いキックドラムを多用し、重厚で「ドンッ」と響く感覚が特徴。
不規則な打楽器のアクセントや空白を活かした構成で、独特のグルーヴ感を生む。
テンポは120〜130BPM程度で、クラブやダンス向けに最適化。

2. メロディ・ハーモニー

メロディはほとんど存在せず、リズムと音響効果に重点。
シンセサイザーやサンプルで空間を演出することが多い。
ダークでミニマル、時に不穏な雰囲気を持つ。

3. ボーカル・サンプル

ズールー語や英語のボイスサンプルを断片的に使用。
話しかけるような掛け声やコール＆レスポンス的フレーズで踊りやすさを強調。
歌詞の内容よりも、リズム感や雰囲気作りが目的。

4. 楽器・音響

デジタル音源・サンプラー・シンセサイザー中心。
打楽器やエフェクト音でリズムの変化や緊張感を演出。
ドラムマシンの使用で、重低音のキックやスネアの質感を強調。

5. 全体のスタイル

ミニマルでビート主導のダンスミュージック。
反復的リズムと重低音により、クラブやパーティーでのダンスに最適。
メロディよりも、体で感じるグルーヴ感が最大の魅力。

アフリカで拡大するGqom

Gqomは最初はダーバン付近でしか聴くことができなかった音楽ジャンルですが、今や国営ラジオや南アフリカの主な都市で聞くことができるようになっており、より一般化が進んでいます。これには活発に活動しているDJ達によって急速に普及していっているのです。

先駆者

MenziというDJ兼プロデューサーがこのブームの火付け役になりました。彼はFL studioを使い、ビート・メイキングは完全に独学。彼はある日アフリカ土着のテイストを混ぜたダンスミュージックを製作するようになり、試行錯誤を重ねて、融合した音楽をリリースするようになりました。彼の曲を聴いた若者が彼の真似をするようになり、このジャンルはアフリカで急速に拡大するようになっていったのです。

楽曲の特徴

Gqomの特徴は生楽器と電子楽器の融合です。アフリカ固有の楽器を取り入れて、さらにグライム、ダブスステップ、UKファンキー、テクノなどを好む、世界中のアンダーグラウンド・ダンス・ミュージックなどのテイストを入れていったことで、世界中のファンを獲得していきました。gqomはDJやプロデューサーが多数生まれており、ローカルのクラブなどでは当たり前のように聴けるようになっています。

アフリカ以外でも拡散

Gqomは海外でもたくさんプレイし始めています。DJ LAGとThe RudeBoyzなどがニューヨークなどでライブを行っており、他の場所への出演オファーがあるとか。さらにアフリカ国内でも多数のDJがツアーをしており、アフリカ中でも多数のリスナーが生まれています。北のモロッコから東のエチオピアまでこのジャンルは浸透しており、彼らの国のプレイリストにGqomがあるというのです。

未来

Gqomはすでにアフリカ大陸ではかなり浸透した音楽ジャンルなので、今後はアフリカ以外の地域でブームを呼び起こせるかどうかがカギになるでしょう。現在の世界はダンスミュージックやヒップホップが主流になっているので、ブームを起こせる可能性としては十分あります。ダンスミュージックのリスナーは常に最先端の音楽を探しています。Gqomは果たして世界的な流行を引き起こせるのでしょうか。