アゴゴとは、ラテン音楽などで使用される打楽器の一つですが、品が購入されずあまり知られていないことが多いです。打楽器自体がそれほど目立たないということもありますが、そもそもこの楽器の名前が何なのかすら知らない方が多いのです。アゴゴベルとカウベルを間違えてしまう方も多いのでその違いについてもまとめています。
楽器の起源と歴史
アゴゴ(agogo)はアフリカで誕生したパーカッション(percussion)の楽器と言われています。ウッドブロック、スティックやマレットでゴングして叩く楽器です。情報を紹介していていきます。ギロ、マラカスやチャイム、タンバリンのような打楽器の仲間です。
1. 起源
- アゴゴは西アフリカ、特にナイジェリアやベナンのヨルバ族の民族音楽に起源を持つ打楽器です。
- 元々は宗教儀式や祭礼、村の合図用の楽器として使用されていました。
- 古くは鉄製や木製のベル型の打楽器で、リズムや合図を伝える役割が中心でした。
2. 西アフリカでの発展
- ヨルバ族の音楽では、アゴゴは複雑なポリリズムを演奏する重要な打楽器として位置づけられました。
- 村の集会や宗教儀式で他の打楽器(ドラムやシェケレなど)と組み合わせて演奏され、リズムの中核を担いました。
3. ブラジルへの伝播
- 16〜19世紀の大西洋奴隷貿易により、アフリカからブラジルに伝わりました。
- ブラジルではアフリカ系住民の音楽と融合し、カーニバル音楽やサンバ、ショーロなどのリズム楽器として定着。
- 高低2音を使ったリズムが特徴で、ブラジル音楽の独特のグルーヴ感を支える楽器として重要視されました。
特徴と構造、サイズ
では、アゴゴ(Agogô)の特徴・構造・サイズについて整理します。
1. 特徴
- 音色:鋭く明るい金属音。ベルを叩くことで高音がはっきり響く。
- 音程:ベルの大きさの違いにより、高音・低音の2音以上を演奏できる。
- 役割:リズムのアクセントやポリリズムの要として使用。
- 演奏方法:片手で持ち、もう一方の手でスティックや小棒で叩く。
2. 構造
- 材質:主に金属製(鉄・真鍮・銅)、一部は木製のものもある。
- 形状:U字型やL字型のベルを複数連結。
- ベルの数:
- シングルアゴゴ:ベル1つ
- ダブルアゴゴ:ベル2つ(最も一般的)
- トリプルアゴゴ:ベル3つ以上、複雑なリズム用
- 持ち手:中央の棒やフレームで持つ構造が一般的。
3. サイズ
- 長さ:約20〜40cm程度(ベルの数やサイズにより変動)
- 直径:ベル1つあたり約3〜6cm
- 重量:100〜500g程度(小型の手持ち楽器として軽量)
種類についてバリエーション
では、アゴゴ(Agogô)の種類・バリエーションについて整理します。
1. ベルの数による種類
- シングルアゴゴ
- ベルが1つのシンプルなタイプ
- 初心者や教育用、手軽な演奏に向く
- ダブルアゴゴ(最も一般的)
- 高音ベルと低音ベルの2音構成
- ブラジルのサンバやショーロで広く使用
- 片手で持ち、もう一方でスティックを使ってリズムを叩く
- トリプルアゴゴ / マルチアゴゴ
- ベルが3つ以上
- 複雑なポリリズムや高度な演奏向け
2. 材質によるバリエーション
- 金属製(鉄・真鍮・銅)
- 伝統的かつ一般的
- 明るく鋭い音色
- 木製
- 古典的な西アフリカの形式に近い
- 柔らかめの音色で民族音楽向き
- 合成樹脂製
- 学校教育用や初心者向け
- 軽量で扱いやすく、低価格
3. 形状・デザインの違い
- U字型
- 最も伝統的な形
- L字型 / 直線型
- 現代のブラジル音楽や教育用で採用
- 装飾付き
- 民族楽器として装飾を施したものもある
4. 演奏用途によるバリエーション
- 伝統音楽用:西アフリカの儀式・祭礼用
- ブラジル音楽用:サンバ、ショーロ、カポエイラなど
- 教育用:軽量・合成樹脂製で手軽にリズム学習可能

奏法、難易度
では、アゴゴ(Agogô)の奏法と難易度について整理します。
1. 基本奏法
- 叩く方法
- 片手でアゴゴ本体を持ち、もう片方の手でスティック(棒)でベルを叩く。
- 高音ベルと低音ベルを交互に叩いてリズムを作る。
- 持ち方
- 手のひらで中心棒を握るタイプが一般的
- スタンドに置いて叩くタイプもある
- リズムパターン
- シンプルな4拍子や2拍子
- サンバやアフリカンリズムではポリリズム(複数のリズムが同時進行)を演奏
2. 応用奏法
- ダンピング奏法
- 指や手のひらでベルを押さえて音を短く止める
- 高低の音の長さやアクセントを調整可能
- 複雑なパターン
- 高低ベルを組み合わせて複雑なリズムを表現
- サンバやカポエイラでは高速で連続した叩き分けが必要
3. 難易度
初心者向け
- 基本的なリズムを叩くのは簡単
- 息や指を使わず、手とスティックだけで演奏可能
- 教育現場や入門用に最適
中級者向け
- 高低ベルの正確な交互打ち
- リズムのアクセントを自在にコントロール
- 速いテンポや複雑なパターンも演奏可能
上級者向け
- ポリリズムや特殊アクセント、装飾音を自在に演奏
- サンバやショーロなどプロフェッショナル演奏で求められる高度な技術
- 手首の柔軟性、リズム感、正確なタイミングが必須
有名な奏者
では、アゴゴ(Agogô)の有名な奏者や使用例について整理します。
1. 国際的に有名な奏者
アゴゴは主に打楽器奏者やパーカッション専門家によって演奏されます。
- ミルトン・バナナ(Milton Banana)
- ブラジルのジャズ・サンバ・ボサノヴァのパーカッショニスト
- アゴゴを用いたリズム表現で国際的に有名
- シルヴァーノ・ソウザ(Silvano Souza)
- サンバ・ショーロでアゴゴを中心に演奏
- ブラジル音楽におけるアゴゴの名手として知られる
- ネルソン・パシエンシア(Nelson Pacheco)
- ラテンジャズやブラジル音楽でアゴゴを使用
- 高度なリズムパターンで世界的に評価

新品と中古の製品ラインナップと価格相場
アゴゴ(Agogô)の新品・中古の製品ラインナップと価格相場について、現在確認できる情報を整理します。
製品例(新品/定番モデル)
以下は実際に購入可能なアゴゴ(アゴゴ・ベル/Agogô)製品の代表例です:
主な製品・価格例:
- LP アゴゴベル STD:約 ¥9,548。スチール素材のスタンダード・アゴゴ。
- Meinl スティール アゴゴ STBAG5:約 ¥5,984。Meinl製、スチール製。
- Pearl ECB‑22 アゴゴベル:約 ¥5,480。Pearlブランドのアゴゴ。
- Kidcraft ダブルベル アゴゴ:約 ¥1,998。子ども/入門向けのモデル。
- Agogo Metal Bell 木製スティック付き:約 ¥843。かなり低価格なモデル。
- Latin Percussion ハンドヘルド アゴゴ ベル:約 ¥599。LP系、かなり軽量な入門モデル。
その他の価格例・相場情報
- Contemporanea CO-AGD(2連アゴゴ)
- 楽天市場で新品:¥4,180。
- 木製アゴゴ(ハンドメイド)
- Etsyでの例:AU$44.31(オーストラリアの木製アゴゴ)
- ラテン系・ツートン アゴゴ(eBay)
- 木製スティック付き、鉄製ベル:US$28.81(新品)
- ココナッツ製アゴゴ(希少/装飾系)
- eBayにて:US$19.99(新品)
- ラテン打楽器 LP577 “Dry Agogo”
- eBayで新品:US$59.99。乾いた音色のアゴゴ。
- 中古相場(日本)
- Yahoo!オークションで「agogo」の過去落札価格:~¥5,999あたりに出品例あり。
価格相場まとめ(目安)
- 新品(スタンダード~プロ/ブランド品):だいたい ¥5,000~¥10,000 程度が多め。
- 入門・子ども用モデル:数百円~¥2,000前後の安価な製品もある。
- 中古:日本国内オークション等で ~¥6,000前後の出品例が複数あり。
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