Charvelシリーズはpro modなどありハードロック/メタルのジャンルに特化しているギターメーカーです。世界的に有名なフェンダー社の子会社であるジャクソン・シャーベル・マニュファクチャリングが経営しています。フェンダーを退社したウェイン・シャーベル氏が南カリフォルニアにリペアショップを開店することに始まります。その後は経営が順調に安定し、有名なギターブランドとなりました。今では世界的に認知されているブランドです。
起源と歴史
アメリカでこの楽器は生まれました。
🎸 シャーベルの起源
- 設立者:ウェイン・シャーベル(Wayne Charvel)
- 設立年:1974年
- 設立場所:アメリカ・カリフォルニア州サンバーナーディーノ
- 創業の背景:
- 元々は修理・カスタムギターショップとしてスタート。
- 当時のカスタム・ストラトキャスターをベースに、速弾きやテクニカルプレイに適したギターを作ることに注力。
- 特に「ハードロック/ヘヴィメタル奏者向け」の改造ギターが人気を博す。
🛠️ 初期の特徴
- スーパーストラト系の先駆け
- 典型的なストラトキャスター形状をベースに、ハムバッカー搭載・ボディ形状変更・トレモロ強化など。
- 速弾きに適した設計
- 薄いネック・深いカッタウェイで、高ポジションも弾きやすい。
- カスタムオーダー文化
- プロギタリストの要望に応じて改造・カスタム対応していた。
🎶 成長と発展(1970〜1980年代)
- 1980年代前半
- エディ・ヴァン・ヘイレンやマイケル・アンソニーなど、ハードロック/ヘヴィメタル奏者に人気が広がる。
- ギター雑誌やコンサートで「速弾きギター」として認知度が上昇。
- 1980年代後半
- Jackson Guitarsとの提携・吸収により、大量生産型のプロモッドシリーズが登場。
- 「San Dimas」「So-Cal」などのシリーズが生まれる。
🏢 現代のシャーベル
- ブランド傘下:Fenderの傘下ブランドとして継続。
- 現行ラインナップ
- Pro-Modシリーズ(San Dimas、So-Cal、DKシリーズなど)
- アーティストシグネチャーモデル
- 特徴
- 高速プレイに適した薄いネック、ハイフレットアクセスが容易
- HSH/H×2など多彩なピックアップ構成
- Floyd Roseトレモロやステンレスフレット仕様も多数
開発会社
Jackson Charvel Manufacturing, Inc.
創業者
Wayne Charvel
Wayne Charvelは1959年にフェンダーストラトとアンプを購入しました。当時Wayneは看板屋でスプレーペインターとして働いていましたが、ギターの修理と再仕上げに興味を持つようになりました。Wayne Charvelは1970年代にフェンダーギターで3年ほど働いていました。そしてその後Wayneはカリフォルニア州サンディマスでシャーベルギター製造を開始しました。 最終的にWayneはシャーベルをグローバージャクソンに売却しました 。それ以来、Wayne はアメリカ製のハイエンドギターを作り続けてきました。
特徴と構造、サイズ
それでは、シャーベル(Charvel)ギターの特徴・構造・サイズについて詳しく解説します。
🎸【1】特徴
- 演奏性重視
- ネックは薄めで手に馴染み、速弾きやテクニカルプレイに最適。
- 深いカッタウェイで高ポジションまで指が届きやすい。
- 指板R(カーブ)はフラットに近く、速弾きやスウィープピッキングに適する。
- サウンド
- ハードロック・ヘヴィメタル向けのパワフルで切れのある音。
- ハムバッカー(H)やシングル(S)を組み合わせたHSH、HHなど多様なピックアップ構成。
- トレモロ使用時も安定したチューニング性能(特にFloyd Rose装備モデル)。
- デザイン
- 派手なカラーリングやフレイムメイプル・トップなどビジュアル重視のモデルも多数。
- アーティストシグネチャーモデルや限定モデルも展開。
- ストラトキャスター形状をベースに改良した「スーパーストラト」タイプが代表。
- 材質
- ボディ:アルダー、アッシュ、マホガニーなど
- ネック:メイプル(ボルトオン構造)
- 指板:ローズウッド、メイプル、エボニーなど
- 高級モデルはフレイムメイプルやステンレスフレット仕様もあり
🛠️【2】構造
| 部位 | 特徴 |
|---|---|
| ネック | 薄め、速弾きに最適、ボルトオン。24フレット仕様も多い。 |
| ボディ | ダブルカッタウェイ、軽量で鳴りやすい材使用。 |
| ピックアップ | HSH, HH, HSSなど多彩。ハムバッカー主体でハードロック向け。 |
| トレモロ | Floyd Roseタイプ装備モデルが多く、チューニング安定。 |
| ブリッジ | 固定式・フロイドローズの両方あり。 |
| コントロール | 1ボリューム、1トーン、5WAYピックアップ切替(モデルによる) |
📏【3】サイズ・寸法
- スケール長:25.5インチ(約648mm)が標準
- フレット数:22~24フレット(高速ソロ演奏に対応)
- ボディ厚:約40~45mm
- 重量:約3.0~4.5kg(材質・仕様による)
- ネックジョイント:ボルトオン、手に馴染む形状
- ピックアップ配置:HSH, HH, HSSなど、演奏ジャンルや好みに応じて選択可能
全モデルのラインナップ
こちらは Charvel ギターの 主な現行モデル・シリーズのラインナップおよび代表製品です。すべてのモデルを網羅するのは難しいですが、主要なシリーズとその一部を紹介します。ご希望であれば「過去モデル・ヴィンテージモデル」も併せて探せます。
🔧 主なシリーズと代表モデル
以下、シリーズとその代表的モデルを挙げます。製品名をクリック(モデル名がアンカー)するとそのモデルの詳細ページへリンクします。
以下、簡単にそれぞれのモデルの特徴と位置付けを説明します:
- Charvel Pro‑Mod DK24 HH 2PT:DK24(Dinky 24フレット)仕様。より高速プレイ・テクニカル演奏向けのモデル。
- Charvel Pro‑Mod San Dimas Style 1 HH FR:San Dimas「スタイル1」、ハムバッカー2基+フロイドローズ搭載モデル。定番。
- Charvel Pro‑Mod So‑Cal Style 1 HH FR M:So‑Calシリーズ。San Dimasより若干コストを抑えた中級仕様。
- Charvel MJ Series San Dimas Style 1 HSH FR:MJシリーズ=日本市場/プレミアム。San Dimasの高級仕様。
- Charvel Pro‑Mod San Dimas Style 1 HH FR Maple Matte Blue Frost:限定カラー・仕様のSan Dimas。カラーで差別化されたモデル。
- Charvel Pro‑Mod San Dimas Style 1 HH FR (Standard):San Dimas系の標準モデル。
- Charvel Pro‑Mod DK24 HH 2PT (Alt Finish):DK24の異なる仕上げバリエーション。
- Charvel MJ Series San Dimas Style 1 HSH FR (Higher Spec):MJシリーズのさらに高仕様(HSH配置など)モデル。
📋 シリーズ分類と特徴
- Pro‑Mod シリーズ:現行のコア・シリーズ。ハイスペック仕様。
- USA Select シリーズ:フラッグシップ・カスタムショップ仕様。
- MJ シリーズ:日本市場/プレミアム仕様モデル。
- Artist Signature モデル:アーティスト監修のモデル多数。
- その他過去の「Model Series」「Classic/Fusion/Contemporary」など歴史的モデルも存在。
❗ 注意事項
- 「全モデル」というと過去モデル(ヴィンテージ、限定生産、輸入仕様など)も含まれるため、上記はあくまで「現行・主要シリーズ」の概要です。
- モデル名はしばしば「シリーズ + ボディタイプ(San Dimas/So‑Cal/DK) + 仕様(HSS/HH/24フレットなど)」という構成になっています。例えば「DK24」は24フレット仕様を示します。
- バリエーション(カラー、仕上げ、限定仕様)は非常に多く、同一シリーズ内でも仕様が異なるモデルが多数あります。

Charvelの人気モデル
演奏のしやすさは製品のタイプによります。今回は総合してパワーのあるギターのシリーズを上げていきます。フロントやセンターの弦やメイプル、レスポール、シェイプ、ツマミなどで違いあります。機材を弾いて使ってみて、ポジションなどコントロールに問題がないか見てみましょう。エフェクターや新しいピックもしっかり用意しましょう。試しにチューニングからしてみましょう。プロが豊かに表現できるものを紹介します。掲載している情報は更新していきます。
MJ
PRO-MOD
USA Select Series
奏法、難易度
では、シャーベル(Charvel)ギターの奏法と難易度について詳しく解説します。
🎸【1】奏法の特徴
① 基本的な弾き方
- シャーベルはエレキギターなので、右手でピッキング/左手でフレット操作が基本。
- ボディがストラトキャスター系(スーパーストラト形状)なので、ピッキング角度や手首の角度に自由度が高い。
② 速弾き(Shredding)
- 薄いネックとフラット気味の指板により、オルタネイトピッキングやスウィープピッキングがやりやすい。
- 代表的奏法:
- スウィープピッキング:コードアルペジオを連続して滑らかに弾く
- タッピング:右手も使って高音域の速いフレーズを演奏
- レガート:ハンマリング・オン/プリング・オフで滑らかに連続音を出す
③ トレモロ・ビブラート
- Floyd Roseなどのトレモロ搭載モデルが多いため、アーム操作によるピッチベンドが可能。
- 右手ピッキングとの連動で、シャープなビブラートやワイドレンジの音作りが可能。
④ ハードロック/メタル奏法
- ハムバッカー搭載モデルでディストーションとの相性が良い。
- パワーコード、リフ弾き、ハーモニクス、ピッキングアクセントを駆使して演奏する。
⚡【2】奏法別のポイント
| 奏法 | 特徴 | シャーベルでの利点 |
|---|---|---|
| オルタネイトピッキング | 右手で連続して上下ピッキング | ネック薄く速弾きしやすい |
| スウィープピッキング | コードアルペジオを滑らかに | フレット間の移動がスムーズ |
| タッピング | 左右手で指板を叩く | 24フレット仕様で高音域までアクセス可 |
| レガート | ハンマリング・オン、プリング・オフ | ネックがフラットで滑らか |
| トレモロアーム奏法 | アームでピッチを揺らす | Floyd Rose装備で安定したピッチコントロール |
🎯【3】難易度
初心者向け
- 難易度:中〜高
- 理由:
- スピード重視の設計なので、遅い演奏にはやや硬く感じることもある
- Floyd Rose搭載モデルはチューニング管理が難しい
- 初期習得の目安:3〜6か月で基本コード・リフが演奏可能
中級者向け
- 高速フレーズ・スウィープピッキングが中心
- 難易度:中〜上級
- 1〜2年でメタル系ソロやアルペジオを滑らかに演奏可能
上級者
- トレモロ操作+高難度ソロ・テクニカル奏法
- 高速スウィープ、タッピング、複雑フレーズを安定して演奏
- 3年以上の継続練習が必要
- プロのライブやレコーディングで使用可能
🔹 まとめ
| レベル | 目安期間 | 特徴 |
|---|---|---|
| 初心者 | 3〜6か月 | 基本コード・リフの演奏、簡単ソロ |
| 中級者 | 1〜2年 | スウィープ・タッピング・速弾きの習得 |
| 上級者 | 3年以上 | 高速テクニカル演奏、トレモロを駆使した表現力 |
ポイント:シャーベルは「速弾き・テクニカルプレイ向け」の設計であるため、初心者はコード中心から始め、徐々に高速ソロやアーム操作に慣れると効率的です。
有名な奏者
ここでは、シャーベル(Charvel)ギターの有名奏者・使用アーティストを整理して紹介します。ジャンルは主にハードロック・メタル・テクニカルギターです。
🎸 有名奏者・アーティスト
① マイケル・アンソニー(Michael Anthony)
- バンド:ヴァン・ヘイレン(Van Halen)
- 使用モデル:San Dimasシリーズ
- 特徴:
- 80年代ハードロックシーンの代表的ベーシスト・ギタリスト
- Charvelギターをライブで使用し、高速リフやテクニカル演奏を実践
② ナイジェル・タッカー(Nile Tucker)
- ジャンル:メタル/スピードギター
- 使用モデル:DK24、San Dimasシリーズ
- 特徴:
- 高速スウィープピッキングやタッピング奏法で有名
- Charvelの薄いネックとフルフレットアクセスを活かした演奏
③ マーティ・フリードマン(Marty Friedman)
- バンド:元メガデス(Megadeth)
- 使用モデル:San Dimas HSH、限定カラーなど
- 特徴:
- 独特な速弾きスタイルとエモーショナルなフレーズで有名
- Charvelを使用したテクニカル・メタルソロで世界的に評価
④ ジェイソン・ベック(Jason Beck)/Jinjerなどの現代アーティスト
- ジャンル:モダンメタル
- 使用モデル:Pro‑Modシリーズ
- 特徴:
- モダンメタルにおけるスウィープ・タッピング・アーミング奏法を実践
- Charvelの演奏性の高さがライブやスタジオでの高速ソロに適合
⑤ スティーブ・ヴァイ(Steve Vai)関連
- Charvel初期の「カスタムショップモデル」を使用した例もあり
- 特に速弾き・テクニカルギターのパイオニアとして影響大
🔹 まとめ
- 共通点:
- 速弾き・テクニカル演奏に特化
- ハードロック・ヘヴィメタル系アーティストが中心
- San Dimas/DK24/Pro‑Modなどのシリーズを愛用
- 演奏スタイル:スウィープピッキング、タッピング、レガート、トレモロ操作を多用
ポイント:シャーベルは「速弾き・テクニカルプレイ向け」のブランドであるため、有名奏者は世界的に評価されるメタル系・ハードロック系ギタリストが中心です。

新品と中古の製品ラインナップと価格相場
シャーベル(Charvel)ギターの 新品ラインナップ・価格相場と、さらに 中古市場の傾向・相場もあわせて整理しました。購入の参考としてご覧ください。
✅ 新品ラインナップと価格目安
上記の8モデル(現行仕様)を例にすると、日本国内での新品価格帯はおおよそ以下の通りです:
- ハイエンド高速仕様(例:DK24 24フレット仕様):約 ¥146,000 からスタート。例:「Charvel Pro‑Mod DK24 HH 2PT EB」=¥146,800。
- 定番シリーズ(San Dimas/So‑Cal):約 ¥128,000〜¥148,000 。例:「San Dimas Style 1 HH FR Maple Matte Blue Frost」=¥128,000、「So‑Cal Style 1 HH FR M Satin」=¥148,000。
- 標準仕様モデル:約 ¥132,000 レベル。例:「San Dimas Style 1 HH FR (Standard)」=¥132,000。
- 限定仕様・高級材仕様などはさらに上乗せになる傾向にあります。例えば、高級仕様を示すMJシリーズなど。サイトでも「MJ Series guitars blend Charvel’s legacy … top‑end features and stunning finishes」など銘打たれています
- 日本の楽器店でも新品「Guthrie Govan Signature MJ San Dimas SD24 CM」が「¥376,200」と表示されている例があります。
まとめると:新品価格の目安としては 約¥120,000〜¥400,000超 くらいの幅が一般的です。仕様・材・限定モデルかどうかで変動が大きいです。
♻️ 中古市場の傾向・価格相場
中古市場ではモデル・年式・使用状態(フレット摩耗・ダメージ・改造歴など)によってかなり幅がありますが、参考情報を以下に整理します。
🔍 参考価格例
- 海外オークション/販売では、例えば中古のCharvelが「$592/約¥100,000前後」という例も。
- 日本のある中古楽器店では、Charvel “USED Charvel / MODEL 1A Red” が「¥65,992」と表示されていました。
- 他にも「中古Charvel DK24 HSH(used) ~$697」などの記録もあり。
🧮 中古相場の目安
- エントリーユース/使用感ありモデル:おおよそ ¥70,000〜¥150,000 程度。
- 定番シリーズ・良品状態・年式新め:おおよそ ¥150,000〜¥300,000 程度。
- ヴィンテージ/限定仕様/高級材仕様:¥300,000以上、モデルによっては更に高額になるケースあり。
💡 注意点
- ヴィンテージ日本製の80〜90年代モデル(“Made in Japan”表記など)は価値が上がってきている傾向。例:1980s Charvel Model 3 / Made in Japan が US$1000近くの成約例。
- 使用状態(改造・改装・フレット減り・トレモロ機構の調整状態)で価格がかなり変わるため、中古購入時は状態チェックが重要。
- 海外輸入時には送料・関税・海外仕様の違い(ピックアップ・ブリッジ仕様など)を考慮する必要あり。
これから楽器を買いたいなら
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