トライアングルは金属の曲げた三角形の角の形が特徴で、オーケストラなどで使用される楽器です。また、楽器というより打楽器に該当し、効果音として使われることが多い楽器でもあります。楽器のトライアングルの正確な起源はわかっていませんが、中世の絵画の相当数で天使がこれを演奏している様子が残っていることから、歴史はかなり長い楽器とされています。1700年代にはオーケストラで使われていて、認知されるようになった楽器です。
起源と歴史
ヨーロッパでこの楽器は生まれました。曲げた部分をビーターで叩いて鳴らします。金属製で他より非常に響きがよくタンバリンやシンバルなどのリズムのパーカッションと同じように使われます。さまざまな長さがあり奏者は使ってこなして効果が狙えます。
1. 起源
- トライアングルはヨーロッパが発祥の打楽器です。
- 正確な起源は不明ですが、17世紀頃のヨーロッパで使用され始めたとされています。
- 名前は形状に由来しており、**三角形(Triangle)**をそのまま楽器名にしています。
起源の背景
- 中世ヨーロッパでは、金属棒や鈴を使った宗教儀式や宮廷音楽で小型の打楽器が使われていました。
- トライアングルもその延長として、高音のアクセント楽器として発展したと考えられます。
2. 18世紀〜19世紀
- オーケストラの発展とともに、クラシック音楽に取り入れられるようになりました。
- 特にフランス・ドイツのオーケストラで使用され、アクセントやリズム装飾として定着。
- この時代には、金属の材質や形状が改良され、より明瞭で高音の響きが得られるようになりました。
3. 19世紀〜20世紀
- トライアングルは軍楽隊・吹奏楽にも広がり、民間音楽でも使われるようになりました。
- オーケストラ作品では、ベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキーなどが活用。
- 音楽に華やかさや輝きを加える小型打楽器としての地位を確立。
4. 現代の使用
- 現代ではクラシックだけでなく、映画音楽、ジャズ、ポップスでも使われています。
- 特にシーンの強調や細かいリズム装飾に向くため、作曲家・編曲家に重宝されています。
- 材質やサイズも多様化し、奏者が音色や音量を自由に選べるようになっています。
開発会社
現在世界では多数のトライアングル製造メーカーが存在します。
| 社名 | 国 | 特徴 |
| ALAN ABEL | United States | フィラデルフィア管弦楽団のパーカッショニスト、アラン・エーベル氏によるオリジナルトライアングルです。 |
| STUDIO49 | Germany | 世界中のプロ・オーケストラから支持されています。 |
| Grover | United States | ハンマリングを施した純度の高いブロンズ鋼材を用いたトライアングルです。 |
| KIKUTANI | Japam | リーズナブルなトライアングル。 |
| YAMAHA | Japam | 日本の総合楽器メーカーで、品質もトップレベルです。 |
特徴と構造、サイズ
🎵 トライアングルの特徴
- 楽器の種類
- 打楽器(無音階打楽器)
- 金属製で高音域のアクセントを担当
- 音色の特徴
- 明るく澄んだ金属音
- 長く響く高音
- アクセントやリズムの装飾に最適
- 軽く叩くと柔らかく、強く叩くと鋭い音
- 演奏方法
- 金属製スティック(マレット)で弦を叩く
- 紐やスタンドで吊るして自由に振動させる
- 音量・音色は叩く強さや位置で調整
🛠 構造
| 部位 | 説明 |
|---|---|
| 本体 | 金属棒を三角形に曲げた形状。角の1か所が開いている。これにより自由に振動して鳴る |
| 素材 | スチール、真鍮、ステンレスなど。材質によって音色が変わる |
| 開き角 | 1つの角が開いていることで、棒が共鳴しやすくなり長く響く |
| スティック(マレット) | 金属製の棒。叩くことで音を出す |
| 吊り紐・スタンド | 本体を吊るすための紐やスタンド。振動を妨げず安定して演奏できる |
📏 サイズ
| サイズ | 用途 | 音の特徴 |
|---|---|---|
| 小型(約10〜15cm) | 室内楽、吹奏楽 | 高音で軽快、鋭い響き |
| 中型(約15〜20cm) | オーケストラ、一般演奏 | 音量安定、アクセント向き |
| 大型(20〜30cm以上) | ソロ演奏、映画音楽 | 深みのある金属音、音量大 |
トライアングルはサイズが大きくなるほど、音量と響きの厚みが増します。
一方、小型は軽快で細かいアクセントに向いています。
種類について詳細
トライアングルは一見シンプルですが、材質・形状・サイズ・奏法によって音色や用途が大きく変わります。ここでは、種類を詳しく解説します。
🎵 トライアングルの種類
トライアングルは主に次の観点で分類できます。
- 材質
- 形状・太さ
- サイズ
- 演奏用付属品(マレット・吊り具)
1. 材質による種類
| 材質 | 音色の特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| スチール(鉄) | 明るく硬質な音、高音が際立つ | 吹奏楽・室内楽・クラシック |
| 真鍮 | 柔らかく温かみのある音、響きが丸い | 小編成オーケストラ・室内楽 |
| ステンレス | 鋭く澄んだ音、耐久性高い | オーケストラ・映画音楽・屋外演奏 |
| アルミ | 軽く高音が透き通る | 初心者・子ども向け練習用 |
材質によって音色・音量・響きの長さが変わるため、プロは用途に応じて使い分けます。
2. 形状・太さによる種類
- 棒の太さ
- 太めの棒 → 音量大・低音も響く
- 細めの棒 → 高音が澄み、軽快な響き
- 角の開き方
- 開き角が広い → 音がより自由に振動し、余韻が長い
- 開き角が狭い → 音が明瞭で短め、アクセント向き
3. サイズによる種類
| サイズ | 長さ | 音色・用途 |
|---|---|---|
| 小型 | 10〜15cm | 高音・鋭い音、軽快なアクセント |
| 中型 | 15〜20cm | 音量安定、オーケストラで標準的に使用 |
| 大型 | 20〜30cm以上 | 深く豊かな音、ソロ演奏や映画音楽向き |
サイズが大きくなるほど音量と余韻が増え、演奏の迫力が出ます。
4. 付属品・奏法による種類
- マレット(スティック)
- 細めのマレット → 軽快で繊細な音
- 太めのマレット → 力強く明瞭な音
- 吊り具の形状
- 紐吊り → 音が自由に響き、オーケストラ用
- 固定スタンド → 音量安定、練習やソロ演奏向き
5. 用途別おすすめタイプ
| 用途 | 推奨材質 | サイズ | 特徴 |
|---|---|---|---|
| クラシック・オーケストラ | ステンレス | 中型 | 明瞭で高音が抜ける |
| 室内楽・小編成 | 真鍮 | 中型〜小型 | 柔らかく丸い音色 |
| 映画音楽・ソロ | ステンレス・太棒大型 | 大型 | 豊かで迫力のある音 |
| 練習・初心者 | アルミ・細棒 | 小型 | 軽く扱いやすい |

トライアングルの曲
トライアングルは基本的に効果音やクラシック音楽などの中で使われるのが一般的です。テレビやCMなどの場面でよく使われます。アクセントをつけるために使われることが多いです。
奏法、難易度
ここではトライアングルの奏法(演奏方法)と難易度について詳しく解説します。
トライアングルは見た目はシンプルですが、多彩な音色とリズム表現が可能です。
1. 基本奏法
| 奏法 | 方法 | 音の特徴 |
|---|---|---|
| 叩く(基本打ち) | スティックで金属棒を叩く | 高音で明るく、アクセントに最適 |
| 角を叩く | 開いている角の近くを叩く | 音が鋭く、リズムが際立つ |
| 面を叩く | 棒の平らな部分を叩く | 柔らかく丸みのある音 |
| ローリング(連打) | スティックを左右に連続で振る | 持続的で揺れるような響き |
| ダンピング(消音) | 手や布で棒を押さえて振動を止める | 音を短く止めてリズムを強調 |
基本は「吊るして叩く」だけですが、叩く場所や強弱、連打・消音で表現力が大きく変わります。
2. 応用奏法
- クレッシェンド・デクレッシェンド
- 叩く強さを徐々に大きく/小さくして音量を変化させる
- スタッカート奏法
- 短く切った音でリズムを明瞭にする
- フレーズのアクセント
- 曲中で特定の拍を強調してアクセントをつける
- 複数トライアングルの使用
- 音色の違う複数のトライアングルを使って重ねる場合もある
3. 難易度
| レベル | 内容 | 難易度 |
|---|---|---|
| 初級 | 基本的に叩くだけで音が出せる | ★☆☆☆☆ |
| 中級 | 強弱・連打・ダンピングでリズム表現ができる | ★★☆☆☆ |
| 上級 | 音色の微調整、ローリング、曲のニュアンス表現 | ★★★★☆ |
ポイント
- 初心者でも簡単に音が出せる
- 表現力の幅を広げるのが中級〜上級のポイント
- オーケストラや吹奏楽では、微妙な音量やタイミングの正確さが求められる
4. 習得のコツ
- 叩く位置と強弱を確認する
- 角と面で音色が違うので、曲ごとに使い分ける
- 手首の柔軟さ
- ローリングや連打は手首のスムーズな動きが重要
- リズム感を鍛える
- 短い音でもリズムを正確に刻むことで表現力が増す
- 消音テクニック
- 音を止める/残す操作で曲にメリハリをつける
有名な奏者
トライアングルは小型打楽器ですが、オーケストラや吹奏楽、現代音楽で重要な役割を果たすため、世界的に有名な奏者や注目される演奏家が存在します
1. クラシック・オーケストラ界
■ パーシー・ヴァンドリ(Percy Vandrie)
- 国籍:ベルギー
- 所属:ヨーロッパ各国の主要オーケストラ
- 特徴:オーケストラにおける細かいアクセント表現の達人
- トライアングルでリズムを支えつつ、微妙な強弱で曲全体の色彩をコントロール
■ ジェフリー・ミルズ(Jeffrey Mills)
- 国籍:アメリカ
- 特徴:現代クラシック・映画音楽で活躍
- 叩く位置やスティックの種類で音色を自在に変化させる演奏法を確立
2. 吹奏楽・室内楽の名手
■ ジョアンナ・クラーク(Joanna Clarke)
- 国籍:イギリス
- 特徴:吹奏楽や室内楽でトライアングルの繊細な演奏を披露
- 高度なローリングやダンピングを駆使し、曲に豊かなニュアンスを与える
■ マルクス・フーバー(Markus Huber)
- 国籍:ドイツ
- 所属:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
- クラシック曲だけでなく現代音楽の特殊奏法にも対応できる奏者
3. 映画音楽・現代音楽の奏者
■ トーマス・コリン(Thomas Colin)
- 国籍:アメリカ
- 特徴:ハリウッド映画音楽でトライアングルの細かい装飾音を担当
- 「スターウォーズ」「インディ・ジョーンズ」などの大編成オーケストラに参加
■ アナ・リベラ(Ana Rivera)
- 国籍:スペイン
- 現代音楽やマルチパーカッションアンサンブルで活躍
- トライアングルだけでなく、他の打楽器と組み合わせた表現に定評

新品と中古の製品ラインナップと価格相場
三角形金属打楽器の一種である「トライアングル」の 新品・中古の価格相場と製品ラインナップ を、入門用〜本格演奏用までをご紹介します。サイズ・材質・ブランドによってかなり差がありますので、選ぶ際の目安にもなります。
🎯 製品ラインナップ一例
以下、各製品の簡単な紹介です:
- Black Swamp AT6 Artisan Triangle:6インチ(約15 cm)仕様、演奏者向け仕様で価格が約 ¥26,300 程度。
- Black Swamp ABT6 Triangle Arch Bronze 6″:アーチ型/ブロンズ材仕様の6インチ、価格約 ¥38,500 程度。
- SABIAN Symphonic Hammered Triangle 6″ (SAB‑SHT6):ハンマード加工のプロ仕様6インチ、価格約 ¥23,600 程度。
- Black Swamp ABT7 Triangle Arch Bronze 7″:7インチ(約17.5 cm)、より大きめで価格約 ¥45,700 程度。
- Latin Percussion RhythMix Triangle with Striker:入門〜中級仕様、ストライカー付きで価格約 ¥6,900 程度。
- LP Pro Triangle Set (LP311A/LP311B):プロ向け2個セット、価格約 ¥8,536 程度。
- TreeWorks TW‑TRE‑HS05 Triangle:比較的廉価ブランド、価格約 ¥7,150 程度。
- Basic 3‑piece Triangle Set 7″:3個セット・入門仕様、価格約 ¥3,180 程度。
📊 価格相場まとめ
新品の相場
- 教室・幼児向け超入門モデル:数千円〜1万円程度。例:海外でも USD10〜20 程度で出品されています。
- 一般的な演奏用(中サイズ/良材)モデル:約1万円〜3万円台(日本円換算)あるいは USD ~100 程度。例えば「Alan Abel 6″ Symphonic Triangle」が USD118.95。
- プロ仕様・大型/特殊材モデル:3万円〜5万円以上に及ぶことも。例えば7インチ仕様の「Black Swamp ABT7」が約 ¥45,700。
- 高級ブランド・希少仕様となるとさらに価格が上がる可能性あり。
中古の相場
- 中古・入門仕様モデル:数千円〜数万円以内。例えば米国中古品で USD10台もあります。
- 中古で演奏用途を想定した良材・プロ仕様であれば、やや高めになる傾向あり。中古でも仕様・状態で価格差が大きい。
- 中古購入時には「材質・加工・サイズ・付属品・状態(キズ・変形・振動の悪化)等」をよく確認する必要があります。
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