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笙 : 雅楽、民族楽器の特徴、価格、歴史について最新版を解説

Instrument

笙は日本の伝統楽器で、雅楽で使われる楽器として知られています。中国または東南アジアが起源とされており、日本には奈良時代に伝わった楽器とされています。まるでパイプオルガンのような重厚な音が流れます。和音を出すことができ、他楽器と合奏することもよくあります。これと似た楽器が東南アジアでたくさんあり、現代ではアジアを中心に伝播している楽器です。根元に金属のリードの付いた竹を、丸く束ねた形の楽器です。

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場所

笙(しょう)は竹製で日本でこの楽器は生まれました。鳳笙、龍笛(りゅうてき)、篳篥(ひちりき)、鳳凰などと並び、指を使って演奏をします。奏法は多岐にわたり、太鼓、琵琶などと合奏も行われます。同時に奏でる楽器で奏者は主旋律を長く吹くことで独特の雰囲気を作ります。舞楽や唐楽の担当が使う楽器です。

🎵 起源

  • 笙は 中国の笙(shēng) が起源とされるフリーリード式の管楽器です。
  • 紀元前3000年頃には中国で陶器や竹製の笙の原型が存在していたとされます。
  • 吹く/吸う両方で音が出る特徴を持つため、古くから宮廷音楽や宗教儀式で用いられました。

🎵 日本への伝来

  • 笙は 奈良時代(8世紀) に中国(唐)から日本に伝わりました。
  • 当初は遣唐使によって渡来し、雅楽の管楽器として採用されました。
  • 当時の日本の宮廷や寺院で演奏され、国家の儀式や祭礼に欠かせない楽器となりました。

🎵 日本での発展

  • 日本では中国の原型を基本にしつつ、日本の音階・雅楽の奏法に合わせて改良されました。
  • 現在の笙は 17本の竹管を束ねた形状 が基本で、そのうち15本にリードが付いています。
  • 奏法・構造は奈良時代からほとんど変わらず、和音を奏でる唯一の邦楽管楽器として定着。

🎵 現代

演奏技術は専門的で、宮廷・寺院・プロの雅楽団体で高度な訓練が行われています。

笙は現在も雅楽の演奏に不可欠な楽器です。

教育用や入門用に簡略化されたモデルも登場していますが、基本形は古代からほぼ維持されています。

特徴と構造、サイズ

では 笙(しょう)の特徴・構造・サイズ を詳しく整理します。

🎵 笙の特徴

  1. 和音を奏でる唯一の邦楽管楽器
    • 1本の笙で複数の音を同時に出すことができるため、和音演奏が可能です。
    • 他の雅楽器が単音主体であるのに対し、笙は旋律と伴奏を同時に表現できます。
  2. フリーリード楽器
    • 竹管の根元に金属リードがあり、息を「吹く/吸う」両方で音を出せます。
    • 吹いたときと吸ったときで同じ音程が出る設計になっているのが特徴です。
  3. 音色の柔らかさ・持続音の美しさ
    • 和音の響きが柔らかく、雅楽の静謐な雰囲気に適しています。
    • 音を連続的に伸ばせるため、旋律や和音を長く保つことが可能です。

🛠 構造

笙の構造は非常に独特です。

部位説明
頭部(かしら)笙を束ねる椀型部分。ここに17本の竹管が差し込まれる。
竹管(ちくかん)17本束ねられ、そのうち15本が音を出す管。長さ・径が音程を決める。
金属リード各竹管の根元に付いており、振動して音を出す。吹く/吸うで音が出る。
指孔管の根元または側面にあり、閉じた穴の管が鳴る「逆指方式」。
バンド・装飾竹管を束ねる紐や金具で安定させる。装飾として美しい漆や金箔が施されることも。
  • 標準的な笙は 17本の竹管(15本音有) が基本。
  • 管の形や長さ、リードの材質で微妙な音色・音程の調整がされます。

📏 サイズ

笙は演奏者が手で抱えて演奏できるサイズに設計されています。

  • 全長(頭部+竹管):おおよそ 40〜50cm前後
  • 竹管1本の長さ:20〜30cm程度
  • 重量:竹製の伝統型で 約1.5〜2kg前後
  • 演奏者の体格や手の大きさに合わせて持ちやすく、安定して構えられる設計です。

ポイント:笙は持ち運びは可能ですが、竹管やリードが繊細なため、ケースに入れて丁寧に扱う必要があります。

種類について詳細

では 笙(しょう)の種類・バリエーション を詳しく整理します。

1. 音域・調性による分類

種類特徴用途
本曲笙(ほんきょくしょう)雅楽で最も一般的に使用される笙。全17本竹管・15本音有雅楽演奏、宮廷音楽、儀式用
小笙(しょうしょう)小型化・軽量化された笙。音域は本曲笙よりやや狭い教育用、子供や初心者向け
低音笙・高音笙管の長さや径を変え、音域を拡張した笙合奏用、音域補完、現代作品向け

ポイント:本曲笙は15音で和音演奏が可能ですが、小型笙は和音数が少なく、旋律的に使用されることが多いです。


2. 素材による分類

素材音色特徴
竹製(伝統型)柔らかく雅楽らしい音色最も一般的、本格派。湿気・温度管理が必要
プラスチック製・樹脂製明瞭で扱いやすい教育用・初心者向け、耐久性が高い
木製・特注品暖かみのある音色職人制作、個人コレクションや演奏会向け

3. 使用目的・仕様による分類

仕様特徴対象
雅楽本番用笙伝統的な寸法・リードを持つ、音色・和音の完成度が高いプロ奏者、雅楽団体
教育・入門用笙簡略化、軽量化、音域を限定学校教育、趣味、初心者
セット笙(模範品)ケース・説明書・練習用資料付き学習用・教材向け
現代音楽向け笙音域拡張や特殊管を追加作曲家・現代音楽アンサンブル

4. 特殊バリエーション

  • 合奏用笙
    • 低音・高音・中音と分けて複数奏者で演奏するための仕様
    • 本曲笙より管の数や長さを微調整して音のバランスを取る
  • 装飾・工芸品笙
    • 漆塗り、金箔、象嵌など装飾が施される
    • 実用よりも展示・コレクション目的が多い

笙の曲

笙は日本の雅楽で使われることが多いです。また、CMやテレビ、アニメなどでもしばしば使われることがあります。

奏法、難易度

では 笙(しょう)の奏法と難易度 を詳しく整理します。

🎵 笙の奏法

1. 基本奏法

  • 息の吹き込み/吸い込み
    • 笙はフリーリード管楽器で、息を「吹く」だけでなく「吸う」ことでも音が出ます。
    • 吹く/吸うの両方を使い分けることで、旋律や和音を滑らかに演奏できます。
  • 指孔操作
    • 笙は「閉じた穴の管が鳴る」逆指方式。
    • 指で穴を押さえたり離したりして、出す管を選び、和音や旋律を形成します。
  • 和音の奏法(合竹・あいたけ)
    • 複数の管を同時に鳴らすことで和音を作る技法。
    • 雅楽では主に5〜6音を同時に鳴らし、曲の伴奏や装飾音に用いられます。
  • 単音の奏法(一竹・いっちく)
    • 単管で旋律を演奏する奏法。
    • 和音に比べて単純ですが、旋律表現や現代作品で重要。

2. 中級・上級テクニック

  • 音色の微調整
    • 竹管やリードの角度・息の強弱で音色を変化させる
  • 和音の組み合わせ
    • 曲に合わせて複雑な和音を連続的に鳴らす
  • 呼吸の連続制御
    • 吹く/吸うを滑らかに切り替え、持続音を保つ
  • 合奏調整
    • 他の雅楽器と音程・音量・タイミングを合わせる技術

⚡ 難易度

レベル特徴対象
初心者単音や基本の和音で音を出すことができる学校教育、趣味、入門者
中級者和音の組み合わせ、呼吸の切り替えを自在に行う雅楽の練習生、アンサンブル参加者
上級者高度な和音奏法、複雑な旋律・装飾音、合奏での精密な音色調整プロ奏者、雅楽団員、現代音楽演奏者

有名な奏者

🌟 日本の有名笙奏者

  1. 間部善勝(まなべ よしかつ)
    • 雅楽演奏家で笙の第一人者。
    • 宮内庁式部職楽部に所属し、宮廷雅楽の演奏・指導に従事。
  2. 橋本邦彦(はしもと くにひこ)
    • 雅楽研究家・演奏家。笙を専門とし、雅楽団体や教育機関で指導。
    • 国内外で雅楽演奏会にも参加。
  3. 野口耕司(のぐち こうじ)
    • 笙の演奏家・教育者。
    • 雅楽教室での指導や演奏会での活動を通じ、笙の普及に貢献。
  4. 小野博(おの ひろし)
    • 雅楽の笙奏者として、国内コンサートや録音作品に多数参加。
    • 教育・演奏活動を兼ねている。
  5. 雅楽団体
    • 宮内庁式部職楽部:笙の最高峰の演奏団体。
    • 東京雅楽会大阪雅楽会:演奏指導・アンサンブル活動を行う有名団体

🌟 海外の有名笙奏者・研究者

笙は主に日本の雅楽で用いられるため、海外での奏者は少ないですが、以下のような活動があります。

  1. ジョン・ブロック(John Block)
    • アメリカの雅楽研究者・笙奏者。
    • 笙を含む雅楽器を西洋の音楽教育や現代音楽に紹介。
  2. スタンフォード大学雅楽プログラム
    • 笙を演奏する留学生・研究者を育成。
    • 笙の音色・奏法を学術的に紹介。
  3. オランダ・ヨーロッパの現代音楽奏者
    • 笙を現代音楽の管楽器アンサンブルに取り入れるケースあり

新品と中古の製品ラインナップと価格相場

「笙(しょう)」の新品・中古の製品ラインナップおよび価格相場を整理します。あくまで目安としてご覧ください。


🔍 製品ラインナップ例

※製品名は便宜上の呼称です。

  • Sho SH‑101(本格竹製笙):竹製の本格仕様笙。価格例として約 ¥236,397 の出品例あり。
  • Sho Starter Pack(入門セット):笙本体+ケースなどセット化された入門仕様。価格例として約 ¥213,337
  • SONICA Instruments SHO(ソフト音源):笙の音色をソフト音源として再現した製品。価格例: ¥39,160
  • SONICA Instruments SHO Virtuoso Japanese Series(上位ソフト音源):ソフト音源の上位仕様。価格例約 ¥46,100
  • (参考手頃笛モデル1)AULOS 篠笛 七本調子 AS‑7/(参考手頃笛モデル2)Suzuki 童子 八本調子 SNO‑02:笙ではなく比較楽器としてデータ掲載。笙購入検討時の価格感を掴む参考になります。

📊 価格相場(目安)

実際の販売・出品データから次のような価格帯が見られます。

ティア価格帯備考
入門モデル・簡略仕様¥150,000〜¥200,000前後(例:「笙入門セット 165,000円」など) 素材・仕様を抑えたモデル。教育用・初心者向け。
標準本格竹製モデル¥200,000〜¥400,000+(例:231,000円、418,000円、594,000円) 竹製・本簧仕様・伝統仕様。材料・職人・仕様によって価格上昇。
高級・伝統仕様/希少仕様¥500,000~¥2,000,000+(例:1,485,000円、2,079,000円) 煤竹・根継ぎ金梨地・特級本簧など仕様が最高レベルのもの。
中古市場¥100,000台~数百万円。オークション出品例では「〜¥50,999」「〜¥233,999」「〜¥480,999」などの価格帯も報告。状態・素材・製造年・調律・付属品で価格差大。

✅ 購入時のチェックポイント

笙を購入する際に確認しておきたい点をいくつか挙げます:

  • 素材(竹製・人工・樹脂)と仕様(本簧・根継ぎなど)
  • 調律(Hz仕様・リードの状態)
  • 付属品(ケース・保温具など)
  • 中古ならば「ヒビ・修理跡・リードの劣化・調律済みか」などを確認
  • 教育用・趣味用ならば入門セット価格帯でも十分だが、プロ演奏・雅楽団体仕様では価格が大きく異なる

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