日本の音楽業界はオワコン?なぜ市場が衰退していくのか?最新版をまとめて解説。以下の記事でも紹介していますが、日本の音楽業界は着実に衰退していっています。これには理由があるのですが、日本人リスナーも最近殆ど音楽を聴かなくなった人が多いのではないでしょうか?色々な面から推察をしていきます。
日本の音楽業界はオワコン その理由
日本の音楽業界は1990年代を最後に衰退期を迎えることになります。これは以下の具ラグを見れば明らかですが、2000年代以降は常に下降トレンドになっています。時折売り上げが伸びている年がありますが、一時的なもので全体的には衰退傾向。世界の1位はアメリカですが、ドイツやイギリスに抜かれていくのは時間の問題と言われています。それではなぜ日本の音楽業界は衰退しているだけなのでしょうか?

Source : Yahoo News
国内完結型のビジネスモデル
日本の音楽業界はグローバル展開を完全放棄しました。これはそもそも世界で通用するアーティストが誰一人いないという背景がありますが、世界展開をしようとしてもことごとく失敗。これにより日本の音楽業界は狭い国のなかだけでビジネスを回しているのです。しかし今の世界はグローバル社会になっており、音楽業界だけ国内専用で上手くいくほど甘くはありません。先進国の中で日本だけが唯一音楽業界が衰退しています。
日本では洋楽も売れている
日本の音源市場では4割程度が洋楽の売り上げと言われています。アメリカの影響は特に強く、洋楽の分野はあるいみJ-POPよりもメジャーと言えるかもしれません。根強い洋楽の需要の高さを維持しているので日本の市場=J-POPの市場ではないのです。これは他国も同様かもしれませんが、とりわけ日本は外国の音楽ブームが強いと言われています。
日本人の高齢化
日本人の高齢化も日本の音楽業界の衰退に影響を与えています。人間、若い時ほど新鮮な音楽を聴きたがり、購買意欲も強いのですが年を取ると、どうしても購買意欲も下がり、ライブに行く人も減ります。今では日本人は平均年齢は47歳、中央値では50歳となりました。これは自民党の失政が大きく影響していますが、業界にとってもとても大きな痛手になっています。

アーティストが育たない
日本の音楽業界は2000年代からAKBが登場しました。秋元康が2006年から仕掛けた「AKB48」が2010年からブレイクして、それ以降似たコンセプトでアイドルが量産されました。音楽業界はそこに資本投下ばかりしたので、本格派アーティストが生まれなくなりました。他のアーティストがデビューしにくい状況が続いてしまった結果、音楽家が業界からいなくなってしまいました。
オタクを利用してブームを創ってきた
上記と同じ話ではありますが、アイドルブームが来て以来、日本の音楽業界はオタクを利用して、オタクにたくさんの商品を購入させる商法に投資をしました。これはアップルが音楽ダウンロードサービスを展開したことにより、従来のCDビジネスが崩壊したため、オタクに大量のCDを買わせる手法に切り替えたのです。一時はうまくいきましたが、長続きはせず売り上げは常にダウントレンドとなっています。
お金が流れなくなった
総評にはなりますが、上記のような流れを総合的に加味すると、以前の1990年代の市場よりも半分以下まで縮小した音楽業界を志す若者が減りました。才能のある人材が他の業界へ流れるようになり、お金も流れなくなりました。そのため、作り手への還元が不十分になり、アーティストが育ちにくい状況になっています。さらにメーカーも資金不足でアーティストが育てられなくなっています。まさに負のスパイラルです。
業界が縮小していくだけの未来
日本は現在、世界の音楽市場で2位となっていますが、音楽業界を目指す人は少なくなっています。目指す人口が少ない、競争少なくなる、クオリティも落ちるという負のスパイラルが継続しており、今後はイギリスやドイツに抜かれていくと予想されています。世界の音楽市場は右肩上がりなのに、日本だけが下がっているという危機的な状況は続いており、日本が魅力的な市場ではなくなる可能性が高まっています。
新しい時代の歌が出てこず、もう邦楽の歌詞は海外でもささらないみたいなのです。全盛期の当時から楽曲を聴いているそういうリスナーすら離れて行っています。ニュースにもならなくなりインターネットでも話題になっていないのが現状です。

日本のアーティストが取るべき行動
日本の音楽業界は「オワコン」と言われることがありますが、それは国内市場依存・デジタル化遅れ・国際展開の弱さが背景です。しかし、アーティストが戦略的に動けば、十分に活路はあります。具体的な行動方針を整理します。
1. デジタル・SNSをフル活用する
- YouTube、TikTok、Instagramで楽曲やパフォーマンスを発信
- 短尺動画やライブ配信で海外ファンとの接点を作る
- ストリーミングサービスのプレイリスト掲載を狙う(Spotify, Apple Musicなど)
ポイント
- 国内に依存せず、グローバルリーチを意識する
- 既存ファンだけでなく、新規ファン獲得を狙う
2. 独自性・ブランディングを強化
- ジャンルの垣根を超えた音楽性や独自キャラクターで差別化
- アイドル・アニメ・ゲームなどIPとのコラボで独自ファン層を拡大
- SNSでの発信内容も含めて「ブランド」として統一
ポイント
- ガラパゴス化した市場でも、独自性は武器になる
- 海外に向けても「唯一無二のアーティスト」として売り込める
3. 海外展開・コラボレーション
- 海外アーティストやプロデューサーとのコラボで注目度を拡大
- 海外フェスやライブ配信に積極参加
- 多言語対応の歌詞や字幕でアクセスを広げる
ポイント
- K-POPの成功例のように、国際的な視野が重要
- 海外での知名度が国内市場にもプラスに働く
4. 収益の多様化
- CDや配信以外の収益モデルを模索
- グッズ、限定イベント、クラウドファンディング、オンラインレッスン
- ファンとの直接的な接点で長期的な収益基盤を作る
ポイント
- 物理販売依存から脱却
- ファンの「体験価値」を重視したビジネスモデルを構築
5. 技術・トレンドの積極活用
- AI作曲・VRライブ・メタバースで新しい表現手段を活用
- デジタルマーケティングツールで海外リスナーへの分析・ターゲティング
ポイント
- 既存の方法に固執せず、未来の音楽シーンに対応
- 若い世代や海外リスナーへの訴求力を強化
音楽業界の再生に向けた取り組み
音楽業界の再生に向けた取り組みは、デジタル化・海外展開・ファン体験の向上・収益モデルの多様化を軸に進められています。整理すると以下のような動きがあります。
1. デジタル化と配信強化
- ストリーミングサービスの普及
- Spotify、Apple Music、YouTube Musicで国内外に楽曲を配信
- 定額制・サブスク型サービスで安定した収益確保
- 公式アプリやSNSを活用した直接発信
- TikTokやInstagramでのショート動画を通じて若年層や海外リスナーにアプローチ
- デジタル限定コンテンツ
- VRライブ、ライブ配信、有料会員限定動画でファン体験を拡張
2. 海外展開・グローバル化
- K-POP成功事例に倣い、日本独自文化(アニメ・アイドル・ボカロ)を海外に売り込む
- 多言語対応の歌詞・字幕、海外コラボレーションによる知名度向上
- 国際的な音楽フェスやオンラインイベントへの参加でファン層拡大
3. ファン体験・コミュニティの強化
- ライブイベント・ファンミーティングの多様化
- オンライン参加型、限定グッズ付きのチケットなど
- ファンクラブやクラウドファンディングを活用
- 直接支援型の収益モデルでファンとの関係を強化
- インタラクティブ体験
4. 収益モデルの多様化
- CD販売や配信だけでなく、ライブ・グッズ・オンラインイベント・スポンサー契約などの複合型収益
- インディーズアーティストも自主制作やクラウドファンディングで活動可能
- デジタルコンテンツのマネタイズ(NFTや限定配信など)も試みられる
5. 技術・トレンドの活用
- AI作曲・編曲の活用で制作効率を向上
- メタバースやVRライブで新たなエンタメ体験を提供
- 音楽とゲーム・アニメ・動画コンテンツの融合で市場の拡張

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