ベヒシュタインピアノ(C.BECHSTEIN)の楽器の特徴、新品や中古の専門店での販売価格

Bechstein（ベヒシュタイン）は正規楽器では超有名なピアノメーカーブランドで新品や中古をオンラインショップ専門店でみれます。ヤマハやスタインウェイと比較される世界の三大ピアノメーカーのひとつとされており、STEINWAY＆SONS、Bösendorfer、C.BECHSTEINはピアノをしている人のほとんどが知っているメーカーです。

ベヒシュタインピアノの起源と歴史

ベヒシュタイン（C. Bechstein）ピアノは、世界的に有名なドイツの高級ピアノブランドで、その起源と歴史は19世紀のヨーロッパ音楽文化と密接に結びついています。以下に整理します。

1. 創業と初期（1853年〜19世紀末）

創業者：Carl Bechstein（カール・ベヒシュタイン）
創業年：1853年、ドイツ・ベルリン
目的：当時のピアニストが求める「表現力豊かで、強弱が明確に出せるピアノ」を作ること
初期の特徴：木材と金属部品の精密な組み合わせによる、豊かな音色と安定したタッチ
名声の獲得：フランツ・リスト（Liszt）が同社のグランドピアノを演奏に使用し、国際的評価を確立

2. 19世紀末〜20世紀初頭：ヨーロッパでの拡大

ベヒシュタインは、ベルリンだけでなく、ロンドンやパリにも販売拠点を開設
高級ピアノとして、宮廷音楽やサロン音楽で愛用される
他の名門ピアノメーカー（スタインウェイ、ブリュートナー）と並び、ヨーロッパ音楽界で重要な地位を確立

3. 20世紀：技術革新と戦争の影響

1900年代初頭、グランドピアノ・アップライトピアノ両方の製造ラインを整備
一時期、世界大戦や経済危機の影響で製造・輸出に制約がかかる
第二次世界大戦後、再び製造拠点を復興し、国際市場向けに高級ピアノを提供

4. 現代（21世紀）

ベヒシュタインは、「コンサート用」「サロン用」「住宅用」のラインを展開
- Academyシリーズ：練習・家庭用
- Concertシリーズ：ホール・サロン用
- Residenceシリーズ：住宅用高級モデル
自社工場での一貫製造により、ハンマー、アクション、響板など主要部品を独自設計
世界中のピアニストに愛用される高級ブランドとして位置付けられている
特徴：透明感のある音色、豊かな倍音、表現力の高さ

5. 歴史的意義と評価

ピアノ製造における「ドイツの精密工業技術」と「音楽表現の融合」を体現
リストをはじめ、リヒャルト・シュトラウスなど著名音楽家に愛される
現代では、家庭用でも本格派グランドを求めるユーザー、サロン演奏や録音用途でも評価が高い

特徴と構造、サイズ

ベヒシュタイン（C. Bechstein）ピアノの特徴・構造・サイズについて詳しく整理します。高級ピアノとしての評価の理由や、選ぶ際のポイントも含めて解説します。

1. 特徴

音色・表現力

透明感のある響き：クリアで倍音が豊か、長く伸びる音
豊かなダイナミクス：ピアノの強弱表現が明確で、細かいニュアンスも出せる
演奏者のタッチに忠実：軽いタッチでもしっかり反応し、強く打鍵しても音が割れにくい

製造のこだわり

自社工場での一貫生産
- ハンマー、アクション、響板など主要部品を自社で製造
- 部品の精度が高く、耐久性と演奏品質が安定
高級材の使用：ヨーロッパ産スプルース（響板）、硬質木材（アクション・鍵盤）、精密鋳鉄フレーム

用途に応じたラインナップ

Academyシリーズ：練習・家庭用
Concertシリーズ：サロン・小規模ホール用
Residenceシリーズ：住宅用高級モデル、デザイン性重視

2. 構造

グランドピアノ

アクション構造：ドイツ伝統の「ウィーン式アクション」に基づき、タッチの均一性・反応速度が高い
響板：精密に削り出されたスプルース材、音の伸びと倍音の美しさを確保
フレーム：鋳鉄フレームで強度を確保し、弦の張力に耐える
弦長・弦配置：低音弦は巻線、弦長と張力の最適化により豊かな低音

アップライトピアノ

垂直響板・アクション：狭いスペースでもグランドに近い表現力を目指す
音響設計：コンパクトながら透明感のある音を確保
ハンマー・アクション部品：グランドと同じ設計思想で作られることが多く、弾き心地は上級機に近い

3. サイズ

グランドピアノ

Academy A208：奥行208cm × 幅148cm
A190：奥行190cm × 幅145cm
Concert 8：奥行274cm以上（コンサートホール用）
奥行が長いほど低音の響きが豊かになり、倍音が増す

アップライトピアノ

12N / B116：高さ約116cm、幅148cm、奥行54cm程度
Residence 116K：高さ約116cm、幅150cm、奥行57cm
高さ・奥行が大きいほど響板容量が増え、音量や低音の豊かさが向上

奏法、難易度

ベヒシュタインピアノにおける奏法の特徴と難易度について整理します。高級ピアノならではのタッチや表現力が演奏にどう影響するかも含めて解説します。

1. 奏法の特徴

タッチと反応

高精度アクション
- 鍵盤の重さ・反発が均一で、軽いタッチでも音が出やすい
- 強く叩いても音割れしにくく、微妙な強弱表現が可能
ダイナミクスの幅が広い
- pp（ピアニッシモ）から ff（フォルティッシモ）まで表現力が豊か
- 特に低音域の深みと高音域の透明感が両立している

ペダル操作

ソフトペダル・ダンパーペダル・シフトペダルの反応が非常に繊細
- ペダル操作による音色変化が明確に表れる
- 表現力豊かな演奏を目指すピアニストに向く

表現力

「倍音が豊かで透明感のある音」が特徴
メロディラインと伴奏を同時に弾く際、音の分離が良く、ハーモニーを際立たせやすい

2. 難易度

初心者向け

タッチが軽めで反応が良いため、基本的な練習や簡単な曲でも演奏しやすい
音量が出やすく、表現力を試しながら学べる

中級〜上級者向け

高級ピアノならではのニュアンス表現を引き出すには、指先のコントロールが重要
ダイナミクス・ペダル・音色の調整を同時に行う演奏技術が求められる
プロレベルの作品やコンサート演奏では、正確なタッチと表現力の習熟が必要

難易度まとめ

レベル	特徴	ベヒシュタインでの演奏ポイント
初心者	基本の指運動・簡単な曲	鍵盤反応が軽く、音が出しやすい
中級者	伴奏＋メロディ演奏、強弱表現	ダイナミクス・ペダル操作で音色を調整
上級者	複雑な作品、コンサート演奏	倍音・音色の微調整、演奏表現の幅を最大限活かす

3. 総合的なポイント

ベヒシュタインは「初心者でも弾きやすく、中〜上級者は表現力を最大限活かせる」ピアノ
演奏者の技量によって表現の幅が大きく変わるため、成長に合わせて長く使える
ペダル・タッチ・音色の繊細なコントロールが求められるため、中級以上の奏者ほど魅力を実感しやすい

世界三大ピアノ

「世界三大ピアノ」という言葉をご存知でしょうか。ドイツ、アメリカ、オーストリアには、世界三大ピアノと称されるピアノメーカーがあります。C.BECHSTEINはその中の一つとされ、とても評価の高いピアノメーカーです。ベヒシュタインのピアノは、クラシックだけでなくジャズやポップなど、さまざまな音楽に適する多彩な音色がだせるのが特徴です。様々なジャンルに対して違和感のない音色を出せることから音楽家からの評価がとても高いピアノです。ベーゼンドルファーやヤマハと並びます。

1. 歴史的な有名奏者

アーティストも多数誕生しています。

名前	国・時代	特徴・功績
フランツ・リスト（Franz Liszt）	ハンガリー/19世紀	ベヒシュタインのグランドピアノを愛用。演奏技術の高さで音楽界に革命を起こした。
リヒャルト・シュトラウス（Richard Strauss）	ドイツ/19〜20世紀	作曲家兼指揮者としてベヒシュタインを使用。サロン演奏や作曲活動で評価。
セルゲイ・ラフマニノフ（Sergei Rachmaninoff）	ロシア/19〜20世紀	ピアニスト兼作曲家。豊かな音色と表現力を求めてベヒシュタインを選択。

2. 20世紀〜現代の有名奏者

名前	国・時代	特徴・功績
アルトゥール・ルービンシュタイン（Arthur Rubinstein）	ポーランド/20世紀	ベヒシュタインのピアノで録音・演奏。暖かい音色と豊かな表現力を重視。
マウリツィオ・ポリーニ（Maurizio Pollini）	イタリア/現代	コンサートグランドとして使用。透明感と倍音の豊かさを演奏で活かす。
ユジャ・ワン（Yuja Wang）	中国/現代	現代の国際的ピアニスト。サロン・ホール両方でベヒシュタインを愛用。

新品と中古の価格相場

技術者による精密な作りになっており価格は安くはありません。会社、お店や店舗によってはレンタルがあったりイベントで展示のサービスもそれぞれありますので見てみましょう。個性があるピアノです。

価格の目安

以下は、Bechstein の新品ピアノで実際に確認できる価格例です。日本国内での販売価格や海外価格などを踏まえています。

以下、各モデルのポイントです：

C. Bechstein Academy A208（新品グランド）：価格 約 ¥10,230,000（日本国内購入例）
C. Bechstein Academy A190（新品グランド）：価格 約 ¥8,910,000（日本国内購入例）
C. Bechstein A190 グランド（新品）：価格同等域、海外見積で US $107,995 程度という例も。
C. Bechstein B116 Accent（新品アップライト）：価格 約 ¥2,300,000（国内販売例）
C. Bechstein A.2 アップライト（新品）：価格 約 ¥3,190,000（国内販売例）
C. Bechstein Digital Grand add‑on（デジタル付加品）：付加モジュールとして価格数千円（¥8,600など）ですが、これは純粋な「ピアノ本体」ではなく付加設備です。
（重複含む）ユニークな新品アップライト／グランドモデルも同等またはそれ以上の価格帯。

中古価格の目安

以下の情報は日本国内での中古販売実例や買取額を基にしています。

中古アップライトモデル（例：12 N／116 cmクラス）＝約 ¥2,200,000〜¥2,800,000 程度。
- 例：12 N 中古販売価格「¥2,310,000」など。
中古グランドモデル（サロン用途サイズ等）＝約 ¥4,000,000〜¥7,500,000＋ の範囲。
- 例：グランド「B マホガニー艶出」6本足モデル中古価格「¥7,480,000」など。
買取・下取り価格の目安＝モデル・年式・状態によるが、「¥1,000,000～¥2,500,000前後」という報告もあり。

価格帯まとめ

アップライト新品：約 ¥2,000,000～¥4,000,000 前後が参考ライン
グランド新品：**約 ¥8,000,000 ～ ¥10,000,000＋**が当たり前の価格帯
さらに大規模／上位モデル（コンサートグランド・特注仕上げ）になると価格は数千万円に及ぶ例あり。例えば MSRP が US $148,900（約 ¥22,000,000以上）というデータもあります。
為替・輸送・国・仕様（仕上げ・材質）・輸入関税・設置費用・搬入費用などによって実購入価格は変動します。

注目すべきポイント

高級ブランドゆえに「値下げ幅が小さい」「仕様・仕上げが価格に大きく影響する」点に注意。例えば、サイレント機能や特別仕上げを付けるとかなり価格が上がるという報告があります。
日本国内での設置・輸入・消費税・送料・設置調律費用なども価格に含めて検討するべきです。
「新品」と称していても仕上げ・仕様・輸入時期によって価格が異なるため、見積もり時に仕様を確認するのが安全です。
安価なモデルを「新品」と表示している場合、仕様・仕上げ・輸入モデル・在庫限りといった条件がある可能性なので細部確認をお勧めします。