エレクトロ・ポップとは?日本人アーティストは?特徴や歴史、おすすめ音楽ジャンルの最新版を解説。エレクトロ・ポップは1980年代に生まれた音楽と言われています。このジャンルは2000年代の大衆音楽のメインストリームになったジャンルで多くのファンを獲得しました。電子音楽とポップスという2つの超人気ジャンルの組み合わせにより、多数のアーティストが志向するようになり世界中で大きな人気になっています。
エレクトロ・ポップとは?
エレクトロ・ポップとはシンセポップの派生ジャンルとして認識されています。このジャンルは電子音を軸にしたサウンドが最大の特徴で、曲調はポップスそのものです。そのため、サウンドはシンセサイザーががメインで、キーボード楽器をメインに活動するアーティストが多くいます。20世紀後半における主要なジャンルである電子音楽とポップスの融合により生まれたジャンルで、
2000年代の世界音楽市場をにぎわせたメインジャンルです。2000年代は多くの有名アーティストたちがこのジャンルを踏襲していることから、多くのファンに認知されており、今でも多くのファンの支持を得ています。
特徴
- シンセサイザー主体の音
ドラムマシンやシンセサイザー、サンプラーなど電子楽器を中心に作られます。 - キャッチーなメロディ
ポップの要素が強く、耳に残るメロディやコーラスが特徴。 - リズム感が強い
ダンス向きのビートやテンポ感のあるリズムが多いです。 - 未来的・人工的な音色
電子音の使用で、少し「未来的」「人工的」な雰囲気になることが多いです。
歴史
- 1970年代後半〜1980年代に登場。
- 例:クラフトワーク(Kraftwerk)、デペッシュ・モード(Depeche Mode)など
- 2000年代以降は、ケミカル・ブラザーズやレディー・ガガ、チャーチズ(CHVRCHES)などが現代的なエレクトロ・ポップとして人気。
要するに、電子音で作られた「聴きやすく踊れるポップ音楽」がエレクトロ・ポップです。
エレクトロ・ポップの歴史
エレクトロ・ポップの誕生は1980年代ごろとされています。ヒューマン・リーグ、ソフト・セルらがエレクトロ・ポップの創始者と言われており、イギリスを筆頭にヨーロッパで流行しました。ドイツのテクノアーティストなどもこのジャンルに感銘を受けて、同じジャンルを志向するようになりました。1990年代になると、ケミカルブラザーズやダフトパンクという世界的にも有名なアーティストがこのジャンルを流行させました。世界的にこのジャンルは流行するようになり、2000年代に入るとピークに達します。
2000年代になるとダンスシーンを引っ張る存在となり、ロンドン、ニューヨーク、ベルリンなどのクラブミュージックシーンでこのジャンルのミュージシャンがあちこちで生まれ、ヒット作を量産していきます。2000年代で有名なアーティストとしてはブリトニースピアーズやレディーガガなどです。とくにレディーガガの曲は当時の世界に衝撃を与え、ヒット作が多数生まれています。
1. 起源(1970年代前半〜後半)
- 背景: テクノロジーの発展で、シンセサイザーやドラムマシンが音楽制作に使われるようになった時期。
- 特徴: ロックやポップの枠にとらわれず、電子音主体の実験的なサウンド。
- 代表アーティスト:
- クラフトワーク(Kraftwerk/ドイツ)
- ジャパン(Japan/イギリス)
- ゲイリー・ニューマン(Gary Numan/イギリス)
この頃は「エレクトロニック・ミュージック」と「ポップ」が融合し始めた段階で、まだ主流ではなかった。
2. 黄金期(1980年代)
- 背景: シンセサイザーが大量生産され、一般的なポップ音楽にも導入されるようになった。
- 特徴: キャッチーなメロディとリズム、電子音主体でダンス向きの曲が増加。
- 代表アーティスト・グループ:
- デペッシュ・モード(Depeche Mode/イギリス)
- ユリ・ミラ(Yazoo/イギリス)
- トーキング・ヘッズ(Talking Heads/アメリカ)
- エルトン・ジョンやデヴィッド・ボウイもシンセ主体の曲を発表
この時期に「エレクトロ・ポップ」というジャンル名が浸透。
3. 衰退と変化(1990年代)
- 背景: グランジやオルタナティブ・ロック、ヒップホップの台頭。
- 特徴: エレクトロ・ポップは一時的にメインストリームから外れる。
- 注目アーティスト: 一部はクラブやアンダーグラウンドで生き残る。
- 例外: プロディジー(The Prodigy)やケミカル・ブラザーズ(The Chemical Brothers)など、エレクトロ要素を取り入れたビッグビート系は人気。
4. 復活・現代(2000年代〜現在)
- 背景: ダンス・ミュージックやEDMの隆盛、デジタル制作の普及。
- 特徴: よりキャッチーで聴きやすく、クラブやフェス向けの音楽に進化。
- 代表アーティスト:
- レディー・ガガ(Lady Gaga)
- ケイティ・ペリー(Katy Perry)
- チャーチズ(CHVRCHES)
- カイリー・ミノーグ(Kylie Minogue)
- 日本の例: Perfume、きゃりーぱみゅぱみゅなど。
現代のエレクトロ・ポップは「ポップ+ダンス+電子音楽」のイメージが強く、グローバルに人気。
💡 まとめ
- 1970年代:電子音楽の実験的融合
- 1980年代:黄金期、シンセ主体のキャッチーなポップ
- 1990年代:衰退、クラブ・アンダーグラウンドで存続
- 2000年代以降:復活、現代的なポップ+ダンス音楽として世界中で人気
シンセポップ
エレクトロポップと言えば近いジャンルでシンセポップがあります。エレクトロポップはシンセポップの派生版と言われています。シンセポップの誕生は1970年ごろで、ニューウェーブの1つとされています。シンセサイザーやシーケンサーなどで曲が作られる場合が多く、1980年代に世界で大流行しましたが、その後衰退していきました。シンセポップをより無機質・機械的にしたものはエレクトロポップと呼ばれています。そしてエレクトロポップは後のテクノやハウスなど、ダンスミュージックに影響を与えました。

海外の有名アーティスト
Lady Gaga
アメリカのシンガーです。革新的なダンス音楽と独特のファッションが特徴のアーティストで、2000年代の初頭に世界的に有名になりました。またジェンダー差別やいじめの撲滅に向けた運動を展開するなど、活発に社会貢献をしています。
Avicii
スウェーデンの音楽アーティスト兼DJ。グラミー賞に2度ノミネートされており、2010年代に世界でとても有名になったアーティストです。ハウスやプログレッシブ、そしてエレクトロポップの曲を製作していました。
Owl City
アメリカのミュージシャンであるアダム・ヤングによるソロプロジェクトです。シンセポップやエレクトロポップのアーティストの代表的な存在です。彼は歌だけでなく、完全なBGMの楽曲集もリリースしています。
エレクトロ・ポップの音楽的特徴
エレクトロ・ポップの音楽的特徴を整理すると、主に以下のポイントがあります。
1. シンセサイザー中心のサウンド
- メロディや伴奏にシンセサイザーが多用される
- アナログ・シンセやデジタル・シンセで作られる未来的な音色が特徴
- 例: パッド音(広がりのある和音)、リード音(メロディ用の尖った音)
2. 電子ドラム・ビート
- ドラムマシンやプログラミングされたリズムが基本
- 人間が叩く生ドラムよりも正確で規則的なリズム
- テンポは中速〜速め(ダンス向きが多い)
3. キャッチーで覚えやすいメロディ
- ポップ音楽としての要素が強く、サビが印象的
- 歌詞やメロディはシンプルで、耳に残りやすい
- 聴きやすく、踊りやすい構成が多い
4. リズム感とグルーヴ
- 強い拍感と繰り返しのパターンでダンス性を演出
- ベースラインもシンセで作られることが多く、曲全体を牽引
5. 人工的・未来的な音色
- エレクトロ・ポップ特有の「少し人工的で機械的な音」
- ボーカルにもオートチューンやボコーダーを使う場合がある
6. 構成
- 典型的にはイントロ → Aメロ → Bメロ → サビ → Aメロ → サビ → Cメロ → サビ → アウトロ
- ダンス向けはリミックスやブレイクパートで盛り上げる

日本のエレクトロ・ポップシーンの概要
日本のエレクトロ・ポップ(エレポップ)シーンは、1970年代〜1980年代のテクノポップから現代のアイドル・EDM融合まで幅広く発展しています。以下に概要をまとめます。
1. 誕生期:テクノポップ(1970年代後半〜1980年代)
- 背景:日本でもシンセサイザーが普及し、海外のクラフトワークやデペッシュ・モードの影響を受ける
- 特徴:電子音中心で実験的・未来的なポップ
- 代表アーティスト・グループ:
- YMO(Yellow Magic Orchestra):坂本龍一、高橋幸宏、細野晴臣。世界的にも評価され、日本のエレポップの基礎を築く
- テクノポップ系ソロアーティスト:松武秀樹、ピチカート・ファイブの初期作品など
この時期は「シンセサイザー+キャッチーなメロディ」がエレポップの原型
2. 拡大期:1990年代〜2000年代前半
- 背景:ダンス・ミュージックやクラブ文化が浸透
- 特徴:クラブ向けのテクノ・ハウスとの融合、女性アーティストの台頭
- 代表アーティスト:
- capsule(中田ヤスタカ):シンセ主体のポップとクラブサウンドを融合
- 中田ヤスタカ関連プロジェクト:Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅのプロデュースにつながる
3. 現代:アイドル・ポップとの融合(2010年代〜現在)
- 背景:デジタル音楽制作が簡単になり、アイドル・アニメ・ゲーム音楽と融合
- 特徴:
- キャッチーで踊りやすいサウンド
- シンセとEDM要素の融合
- 代表アーティスト・グループ:
- Perfume:エレクトロ・ポップ+テクノ+ダンス
- きゃりーぱみゅぱみゅ:ポップ+エレクトロ・サウンド+カラフルな世界観
- 乃木坂46やBiSHの一部楽曲にも電子音主体のアレンジあり
4. 特徴的な文化的要素
- 未来的・カラフルな世界観:映像・衣装・MVに独特のデザイン性
- テクノポップの遺産:YMOの影響が現在のシーンまで残る
- クラブ・フェスとの結びつき:国内フェスや海外展開も活発
注目の日本のエレクトロ・ポップアーティスト
日本のエレクトロ・ポップシーンで注目されているアーティストを、世代別・特徴別に整理します。
1. レジェンド世代(テクノポップの基礎を作った世代)
- YMO(Yellow Magic Orchestra)
- 坂本龍一、高橋幸宏、細野晴臣によるグループ
- 1970〜80年代にテクノポップを世界に広めた
- 代表曲:『ライディーン』『テクノポリス』
- 松武秀樹
- シンセサイザーを駆使したソロ作品でエレクトロニック音楽の先駆者
2. 2000年代〜2010年代のクラブ・テクノ系
- capsule(中田ヤスタカ)
- シンセ主体のダンス・ポップ
- Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅのプロデュースも手掛ける
- 中田ヤスタカ
- 独自のエレクトロ・ポップ・サウンドを生み出す音楽プロデューサー
- Perfume
- テクノ・ポップ+ダンス+キャッチーな歌詞
- 代表曲:『ポリリズム』『チョコレイト・ディスコ』
3. 現代のアイドル・エレポップ
- きゃりーぱみゅぱみゅ
- ポップ+エレクトロニックサウンド+ビジュアル面で独自性
- 代表曲:『つけまつける』『ファッションモンスター』
- 中田ヤスタカプロデュースの新世代アーティスト
- CAPSULEスタイルの派生アーティスト多数
4. アンダーグラウンド/個性派
- DÉ DÉ MOUSE
- エレクトロ・チップチューン+ポップ
- tofubeats
- ヒップホップ・エレクトロ・ポップを融合した現代的なスタイル
- Tempalay(テンパレイ)
- エレクトロ・ロック寄りのポップサウンドで注目
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