オートハープは近代に北アメリカで生まれたと言われている民族楽器。しかし発明されたのはドイツであると言われています。オートハープは名前から予想するとハープを連想する人が多いでしょうが、しかし違います。どちらかというとオートハープはツィターに属している楽器になります。音楽の素養のない人でもすぐに演奏できるようになります。
起源と歴史
オートハープはドイツの移民が作ったと言われています。現在はメーカーもとても多く、通常はカテゴリが弦楽器として同じピックで弾き、奏でます。チターのように伴奏のように実際に使われることもあり、簡単に必要な音色を表現できる楽器です。他より和音も弾いて表現ができます。
1. 起源
- オートハープは19世紀アメリカで開発された弦楽器の一種
- 「ハープ」と名前がついているが、本格的なハープよりも簡易化されており、和音を押さえやすくした構造が特徴
- 特許登録：
- 1882年、ドイツ系アメリカ人の ザイバー（Charles Zimmermann） がアメリカで最初の自動和音ハープ（Autoharp）の特許を取得
- 「オートハープ」という名前は、この「自動で和音が出せる」仕組みに由来
2. 発展の歴史
(1) 19世紀末〜20世紀初頭
- 初期のオートハープは家庭用・教育用楽器として広まる
- 和音ボタンが付いており、初心者でも演奏できる点が特徴
- 手軽な弦楽器として、アメリカの家庭や教会で人気
(2) 20世紀中盤
- カントリー音楽やフォーク音楽で使用が増加
- 1920〜30年代には、**マサチューセッツ州のメーカー「Oscar Schmidt Company」**が量産開始
- 音楽教育や家庭用楽器として、アメリカ中で普及
(3) 20世紀後半〜現代
- フォークリバイバル（1960年代）で再び注目
- アメリカだけでなく、ヨーロッパや日本のフォークミュージックでも利用
- 現代は初心者向け教育用からプロ演奏用まで多様なモデルが存在
3. 特徴的な歴史的意義
- 教育用楽器としての普及
- 子どもでも和音を簡単に弾けるため、音楽教育に適する
- アメリカンフォーク音楽の象徴
- カントリーやケルト音楽など、民衆音楽の伴奏で活躍
- 簡便な和音演奏の発明としての革新性
- 複雑なハープの操作を省略し、誰でも演奏できるようにした点が特徴
特徴と構造、サイズ
オートハープの特徴、構造、サイズについて整理します。演奏方法や用途に直結するポイントを押さえると理解しやすいです。
1. 特徴
- 和音を簡単に弾ける
- ボタンを押すだけで特定の和音（コード）だけが鳴る仕組み
- 初心者に優しい
- 弦を正確に押さえる必要がないため、すぐに演奏可能
- メロディと伴奏を同時に演奏可能
- 弦を指やピックで弾きながら、ボタンで和音を出せる
- 音色の特徴
- 木製ボディによる柔らかく温かい音
- 弦の本数や素材によって音の響きや明瞭さが変わる
2. 構造
(1) 弦
- 25本〜36本が一般的
- 単音弦：メロディを弾くため
- コード用弦：ボタンを押すと不要な弦がミュートされる
(2) コードボタン（チャンター）
- ボタンを押すと特定の弦だけが鳴る
- 一般的にはC、G、D、Aなど主要コードを搭載
- 初心者でも押すだけで和音が演奏できる
(3) 本体
- 木製または合板で作られる
- 弦の張力に耐える頑丈な構造
- 手に持って弾くタイプと、テーブルに置いて弾くタイプがある
3. サイズ
- 小型（25本弦程度）
- 目的：子ども用・初心者
- 重量：約1.5kg前後
- 音域：3オクターブ前後
- 中型（30本弦前後）
- 目的：一般的なフォーク・カントリー演奏
- 重量：約2〜3kg
- 音域：3〜3.5オクターブ
- 大型（36本弦）
- 目的：プロ演奏、音域の広い曲用
- 重量：約3〜4kg
- 音域：4オクターブ程度
種類についてバリエーション
オートハープ（autoharp）には、用途や演奏スタイルに応じていくつかの「種類・バリエーション」があります。以下では、それらを整理しながら、具体的なモデル例も紹介します
1. 調律による分類
- クロマチック（Chromatic Autoharp）
- 最も一般的なタイプ。全音階（半音含む）をカバー。
- 例：36弦モデルが基本。
- 利点：あらゆるキーで演奏でき、モダンなアンサンブルにも対応しやすい。
- ダイアトニック（Diatonic Autoharp）
- 特定のキー（1〜3キー）にチューニングされている。
- 弦の一部を省いたり、倍音を強くするなど、音響が豊かになるように設計されるモデルもある。
- 向いている：伝統的なフォーク、ドローン風演奏、特定キー中心の曲。
2. 弦の本数による分類
- 標準モデル（約36弦）
- 最も一般的。
- クロマチック・ダイアトニックともにこのあたりが多い。
- 少弦／小型モデル（例：12弦）
- 軽量で持ち運びやすく初心者にも扱いやすいタイプ。
- 弦が少ないぶん、レンジや響きの幅は狭め。
- 大型／多弦モデル（例：47弦以上）
- 音域を広く取ったもの、より豊かな倍音を狙ったものが存在。
- 例：Ortheyの48弦モデルなど。
3. コードバー（Chord Bar）数による分類
- 12コードモデル
- 基本的なコード（メジャー・マイナーなど）が中心。
- 初心者や定番フォーク曲向け。
- 15コードモデル
- 中級者に人気。和音の種類が増えて、表現の幅が広がる。
- 21コードモデル
- より複雑なコードや進行が可能。プロやアンサンブル向け。
4. 特殊モデル
- Guitaro（ギタロ）
- オートハープに似ているが、長く、ギターのように持って演奏するタイプ。
- 24弦など、オートハープとは弦数・音域が異なる。
- Electric / ピックアップ付きオートハープ
- 内蔵ピックアップ付きで、アンプに接続可能。
- ライブ演奏やアンサンブルで便利。実際に「Electric ChromAharp」を使っているユーザーの報告も。
- 逆配列 / リバースストラングモデル
- 通常とは逆に弦を張ったもの。特殊奏法や音色の幅を狙ったカスタムモデルもある。
- 電子オートハープ（例：Omnichord）
- 実際の弦ではなく、タッチプレートと電子音でオートハープ風の表現ができる。
オートハープの曲
オートハープはアメリカの民族楽器の代表的な楽器として知られています。北米地域では民謡やカントリーミュージックなどでよく使われています。昔はアナログなオートハープしかありませんでしたが、20世紀後半にはエレクトリックオートハープやシンセサイザーオートハープが登場しています。
奏法、難易度
オートハープの奏法と難易度について整理します。初心者から上級者まで演奏の幅が広いため、段階的に理解すると取り組みやすいです。
1. 基本奏法
(1) コード弾き（和音演奏）
- ボタン（コードバー）を押すと、押したコードに必要な弦以外がミュートされる
- 指やピックで弦をかき鳴らすだけで和音が出せる
- 初心者でもすぐに和音伴奏ができる
- フォークやカントリーでよく使われる
(2) メロディ弾き
- 弦を1本ずつ弾いて旋律を奏でる
- ボタンを押しながらメロディを弾くことで伴奏とメロディを同時演奏できる
- ある程度の指の独立性とタイミングが必要
(3) ストラム（かき鳴らし）
- 複数の弦をまとめてかき鳴らす
- リズムを出すと同時に和音を演奏できる
- 弦の数や力加減で音色や強弱を調整可能
(4) ハーモニクス／特殊奏法（上級者向け）
- 弦の端を軽く触れて倍音を出す
- 弦を部分的にミュートしてアルペジオや独特の響きを作る
2. 難易度の目安
| 奏法 | 難易度 | ポイント |
|---|---|---|
| コード弾き（伴奏） | ★☆☆☆☆ | ボタンを押すだけで和音が出るので初心者向け |
| メロディ弾き | ★★☆☆☆〜★★★☆☆ | 指の独立性、正確なタイミングが必要 |
| ストラム | ★★☆☆☆ | 弦のかき鳴らし加減やリズム感が求められる |
| ハーモニクス・特殊奏法 | ★★★★☆ | 弦を部分的に押さえたり、倍音を出す技術が必要 |
有名な奏者
オートハープの世界には、フォーク音楽やカントリー、ブルーグラスで活躍する有名奏者がいます。以下に代表的な人物を紹介します。
1. Maybelle Carter（メイベル・カーター）
- アメリカのカントリー音楽の伝説的グループ「カーター・ファミリー」のメンバー
- オートハープとギターを組み合わせた演奏で知られる
- シンプルながらもリズミカルなコード弾きで、オートハープの普及に大きく貢献
2. Sara Carter（サラ・カーター）
- カーター・ファミリーの創設メンバー
- メイベルとともにオートハープを演奏し、歌伴奏として活躍
- 初期カントリー音楽におけるオートハープの代表例
3. Bryan Bowers（ブライアン・バワーズ）
- アメリカの現代フォーク・オートハープ奏者
- メロディとコードを同時に演奏する高度なテクニックで知られる
- 教則本やワークショップでオートハープ教育にも貢献
4. Deborah Henson-Conant（デボラ・ヘンソン・コナント）
- ハープ奏者として世界的に有名
- オートハープに限らず、ハープ全般でジャズやフュージョンを演奏
- 技術的に高度な演奏とパフォーマンスで注目
新品と中古の製品ラインナップと価格相場
オートハープ（autoharp）の新品／中古の製品ラインナップと、価格相場をまとめました（2025年時点のおおよその目安）。購入の検討材料として参考にしてください。
オートハープの代表モデルと新品価格例（海外・日本ともに）
ここから主なモデルをピックアップ：
- Oscar Schmidt OS21CE（36弦／21コード）
→ 約 ¥130,000（Amazon）。定番＆人気モデル。 - Oscar Schmidt OS120CN（36弦／21コード）
→ 約 ¥160,000。より高品質な仕上げ。 - Aria ACH-210S コードハープ
→ 約 ¥90,750。日本国内でも入手しやすいモデル。 - ChromaHarp 21コード オートハープ
→ 約 ¥113,800。和音バーが多く、多彩なコードに対応。 - 36弦 21キー オートハープ（木製）
→ 約 ¥240,000。伝統的な木製ボディ。 - JOYGOOD 月モチーフ オートハープ
→ 約 ¥18,000。デザイン性が強くインテリア兼用にも。
2. 中古／ヴィンテージの相場例
以下は、中古市場やオークションで見られる代表的な価格帯および具体例です。
| モデル / 状態 | 価格例・相場 |
|---|---|
| オークファン（国内中古・オークション） | 平均落札価格 約 ¥7,300（直近30日） |
| Oscar Schmidt Model 45 C/R（中古） | 米国 Guitar Center で US$99.99 |
| Hohner / Oscar Schmidt Autoharp（中古） | 同じく Guitar Center で US$249.99 |
| Vintage Oscar Schmidt オートハープ | ロシア系サイトで 新：US$165.99、中古：US$99.59 |
| 古い日本製 Chromaharp（ヴィンテージ） | オークションで US$100–200 見積もり |
3. 相場まとめ・傾向
- 新品
- 定番モデル（36弦・21コード）で ¥9〜16万前後が多め。
- デザイン系や特注モデル（木製・高光沢など）は 20万円超のものも。
- 中古／ヴィンテージ
- 極めて古い・状態の悪いものは 数千円〜1万円台でも見つかる（オークションなどで）
- 有名ブランド（Oscar Schmidtなど）の比較的状態の良いものは **US$100〜US$300（約1〜4万円強）**という例が多め。
- ヴィンテージ品やレアモデル（古いChromaharpなど）は US$100以上でも需要あり。
これから楽器を買いたいなら
これから楽器を買いたいなら以下の記事を参考にしてみてください。オンラインと店頭いずれの対応もしており、登録はすぐにできます。案内に沿って登録しましょう。
中古楽器を売りたいならどうする？
中古楽器を売りたいなら中古の買い取り業者で買い取ってもらうことがおすすめです。パーツや部品での買取もあります。無料査定がありますのでまずは相談してみてはいかがでしょうか？
これからレッスンをしたい方は？
これからレッスンをして楽器が上手くなりたい、楽しみたいと言う方には音楽教室がとてもおすすめとなります。以下の記事で紹介していますので参考にして申し込みをしてみましょう。
コメント