二胡は中国に伝わる擦弦楽器です。二本の弓がありどんな音なのか?中国の多くの文献によると、二胡は千年の歴史があると言われています。「二胡」はもともと中国の楽器ではないのです。16世紀シルクロードを通して中国に伝わったとされています。マイナーな楽器とされていることから歌謡曲で使われることは稀です。中国のポップスでは使われることがありますが、他国ではあまり見ません。テレビや映画などのBGMで使われることがあります。
起源と歴史
erhuは中国でこの楽器は生まれました。木の振動で哀愁の漂う音色を出せます。初めての方にも練習をおすすめします、最近、西洋音楽の曲やイベントでも使われており一般的にも知られています。
1. 起源
- 二胡(érhú)は中国の伝統的な擦弦楽器の一種で、「二=二本の」「胡=胡族(異民族の意味)」を表します。
- 起源は**中央アジア・モンゴル系の胡琴(こきん)**に遡ると考えられ、**唐代(618–907年頃)**には中国に伝わった記録があります。
- 当初は宮廷や民族音楽の伴奏に使われ、現在のようなソロ演奏用の楽器ではありませんでした。
2. 歴史的発展
- 宋・元代(960–1368年)
- 胡族由来の弦楽器が宮廷や民間音楽に導入され、胡琴の原型が整う。
- 明・清代(1368–1912年)
- 二本弦の「二胡」が標準化され、民間音楽や地方劇、オペラ(京劇など)に広く使用されるようになる。
- 近現代(20世紀)
- 劉天華(Liu Tianhua, 1895–1932)などの音楽家により、二胡の教育体系・演奏技法・楽曲が体系化。
- コンサート演奏や中国民族オーケストラでの使用が一般化。
- 近年では西洋音楽や映画音楽、ポップス、現代音楽でも活用される。
3. 特徴的な歴史ポイント
- 民族楽器としての位置付け:伝統音楽と民間音楽に密接に関わる。
- 西洋音楽との融合:20世紀後半以降、ヴァイオリンやチェロと共演することも多くなる。
- 世界的な普及:演奏会・民族音楽コンサート・国際的な映画音楽などで使用され、グローバルに認知されている。
特徴と構造、サイズ
1. 特徴
- 擦弦楽器:ヴァイオリンのように弓で弦をこすって音を出す。
- 独特の哀愁ある音色:ヘビ皮張りの共鳴胴が「こもった歌うような」音色を生む。
- 滑らかな音程変化:指板がなく、左手で直接弦を押さえるため、スライドやビブラートが豊かに表現可能。
- 用途の広さ:伝統音楽、民謡、京劇、民族オーケストラ、現代音楽、映画音楽など幅広く使用。
2. 構造
二胡は非常にシンプルながら、素材と作りが音色に大きく影響します。
主な構成要素
- 棹(ネック)
- 弦を支える棒状の部分。長さ約80 cm前後が一般的。
- 材質:紅木、紫檀、花梨木など。材質によって音色や響きが変わる。
- 共鳴胴(音箱)
- 円筒または六角・八角形が多い。
- 前面には**蛇皮(ニシキヘビ皮)**を張ることで特有の音色を生成。
- 弦
- 2本(通常はD4とA4に調弦)
- 伝統的には絹弦、現代は鋼やナイロン巻き弦が多い。
- 駒
- 弦の振動を音箱に伝える小さな部品。
- 弓
- 馬毛で作られ、弦の間に通してこすることで演奏。
- 弓の持ち方・角度・力加減で音色が大きく変化。
- その他
- 弦巻き、駒位置調整、弓の張力調整で微妙な音色調整が可能。
3. サイズ・音域
- 全長:おおよそ 80〜85 cm
- 共鳴胴直径:約5〜6 cm
- 音域:標準D4-A4調弦で、約 3オクターブ程度 演奏可能。
- 重量:おおよそ 0.5〜1 kg前後(材質や弓含む)
二胡は小型ながら、弓・指の微妙な動きで豊かな音色表現が可能な楽器です。
全モデルのラインナップ
「二胡(Erhu)」の主なモデルラインナップを、入門~ハイエンド仕様の例を交えて整理します。価格相場も含めて参考になります。
以下、各モデル・仕様の簡単な解説です:
- Erhu 国立楽器 入門六角形二胡セット:入門用として価格も手頃、六角形胴で初心者向きセット仕様。
- 古月琴坊 二胡 ER‑400 中級紅木仕様:紅木材を用いた中級仕様。音質・素材ともに入門以上のクラス。
- 古月琴坊 二胡 ER‑700 上級紅木仕様:さらに素材(紅木)、音質、仕上げともに上級者仕様。
- 古月琴坊 二胡 ER‑1600 老紅木仕様:老紅木使用で音の熟成感が増した仕様。価格もそれなりに上がる。
- 古月琴坊 二胡 ER‑4600 明清老紅木仕様:最上級仕様の一つ。明清時代旧料の老紅木材や特注仕様を用いたモデル。高価格。
- SOUNDIRON STREET ERHU 初心者モデル:非常に廉価な初心者モデル。練習用や入門用として手軽に始められる。
- (そのほかバリエーションとして同モデルの別仕様も含まれます)
✅ ラインナップの分類ポイント
- 素材別ランク:安価モデル(塗装紅木/ブラス仕様)→ 紅木材仕様 → 老紅木仕様 → 明清旧料・骨董材仕様。
- 仕様の差:胴形状(六角・八角・円形)、駒・弓・弦付属品、塗装・彫刻・仕上げ、ブランド・製作工房による違い。
- 用途別ランク:初心者・練習用 → 学習・中級者用 → 演奏会・プロ用 → コレクター・上級演奏者用。
🔍 価格相場の目安
- 入門~初心者仕様:例えば「入門六角形二胡セット」クラスで数千円〜数万円帯。
- 中級仕様:紅木材使用モデルで数万円〜十数万円。例:ER‑400で約¥38,880。
- 上級仕様:老紅木や明清旧料材などで十数万円〜数十万円以上。例:ER‑700で約¥70,400、ER‑4600で約¥396,000。
- 特注・骨董材・演奏家仕様になると、価格はさらに上がる可能性有り。
📝 注意点
- モデル名・仕様だけでなく、材質・製作年・駒・弓・蛇皮の状態などで価格・音質が大きく変わります。
- 型番 (例:「ER‑400」「ER‑1600」) はブランド内の仕様ランクを示すことが多い。
- 入門モデルはコスト重視、演奏用途や音色重視なら中~上級仕様を検討。
- サイズ(標準二胡/低音二胡(二泉胡)/中胡)も分かれており、用途に応じて選ぶ必要あり。例えば、「低音二胡」モデルは別カテゴリ。

二胡のおすすめモデル
Gaohu
広東音楽特有の明るく乾いた音色を持ち、両膝に挟んで演奏することの多い楽器です。
Erquanqin
外観は二胡とほぼ同じですが、二泉琴の方が少し大ぶりで、低音域が二胡より広く、低音はチェロのような男性的であたたかみのある音色がでます。
Banhu
椰の実でできた胴部に桐の板が張られていて、中国北部の音楽によく使われます。
奏法、難易度
1. 基本的な奏法
(1) 構え方
- 椅子に座り、音箱を左腿の上に置き、垂直に構える。
- 左手は弦を押さえ、右手で弓を操作。
- 姿勢・腕の角度で音の出しやすさや音色が変わります。
(2) 弓の使い方
- 弓毛が二本の弦の間に通されている構造。
- 弓を外側弦・内側弦で押す・引く動作で音を出す。
- 弓の速度、角度、圧力で音量・音色・ニュアンスが変化。
(3) 左手の技術
- 指板がないため、指で直接弦を押さえて音程を変える。
- 音程の滑らかな移動(スライド)、ビブラート、トリル、装飾音が可能。
- 高速フレーズでは指の正確さとタイミングが求められる。
(4) 表現技法
- スライド(滑音):指を滑らせて連続的に音程を変える。
- ビブラート:左手で弦を振動させ、音に揺れを付ける。
- トレモロ・装飾音:民族音楽的な表現を加える。
- 音色の強弱・柔らかさ:弓圧や速度でコントロール。
2. 難易度
| 技術項目 | 難易度 | 説明 |
|---|---|---|
| 基本音出し/メロディ演奏 | ★★☆☆☆ | 姿勢・弓の使い方・左手押さえを習得すれば、簡単な旋律演奏が可能 |
| 滑らかなスライド・ビブラート | ★★★☆☆ | 弦を滑らせながら音程を正確に表現する技術が必要 |
| 高速フレーズ・複雑装飾音 | ★★★★☆ | 左手と弓の細かい連携、音色表現の精度が求められる |
| ソロ・即興・演奏会レベル | ★★★★★ | 音色・強弱・音程・表現力の全てを統合して演奏する必要がある |
3. 総合的な特徴
- 初心者向け:基本音出しは比較的容易で、短期間で簡単な曲を演奏可能。
- 中級者向け:滑らかなスライドやビブラートの習得が必須で、表現力が格段にアップ。
- 上級者向け:ソロ演奏・即興・民族楽曲・クラシック融合作品など、高度な表現力が要求される。
有名な奏者
二胡は中国伝統音楽だけでなく、現代音楽や映画音楽でも活躍しており、世界的にも知られる奏者が多数います。
1. 中国国内の著名奏者
- 劉天華(Liu Tianhua, 1895–1932)
- 二胡の近代的演奏技法・教育体系の確立者。
- 多くの教本や名曲を作曲し、現代二胡演奏の基礎を築いた。
- 呉蛮(Wu Man)
- 中国民族楽器全般に精通した現代奏者。二胡だけでなく、琵琶や揚琴も演奏。国際的な演奏活動でも高く評価。
- 陳軍(Chen Jun)
- 中国の民族オーケストラでソリストとして活躍。民族音楽とクラシック音楽の融合に取り組む。
2. 国際的に活躍する奏者
- チャン・チュウ(Zhang Zuo / Jane Zhang)
- 西洋音楽との共演や映画音楽で二胡を演奏。
- マルコ・ポンティ(Marco Ponti)
- 二胡の演奏をクラシック・ジャズに取り入れたヨーロッパでの奏者。
新品と中古の製品ラインナップと価格相場
二胡(二胡)の新品・中古モデルの代表ラインナップと価格相場を整理します。用途(入門〜プロ用)や材質・仕様で価格幅が大きいため、「目安」としてご覧ください。
以下、各モデルの概要と特徴です:
- 初心者二胡広葉樹モデル:広葉樹材を使用した非常に廉価な入門モデル。価格は約 ¥3,150。
- 国立楽器 手彫り六角形二胡セット:六角胴・手彫り仕様の入門〜初中級モデル。価格例として約 ¥9,998。
- 古月琴坊 二胡 ER‑400 中級紅木仕様:紅木材仕様の中級モデル。価格例 ¥38,880。
- 古月琴坊 二胡 ER‑700 上級紅木仕様:さらに材質・仕様を上げた上級モデル。価格例 ¥70,400。
- 満瑞興 老紅木二胡 ER‑202MR:老紅木材(希少材)を使ったプロ仕様モデル。価格例 ¥246,400。
- 他に、入門〜中級〜上級へと仕様差・材質差でバリエーションがあります。
価格相場の目安
Web上の調査から次のような目安が出ています:
- 入門用:約 ¥15,000~¥40,000程度。
- 中級仕様:約 ¥50,000~¥150,000程度。
- 上級・プロ仕様/希少材:¥300,000以上〜数百万円に及ぶことも。例えば「演奏級」では “420,000~1,300,000円” という価格帯も。
- 中古品:平均落札価格はかなり低く、「二胡 中古」カテゴリーでは約 ¥10,000~¥20,000程度というデータも。
注意点・購入時のポイント
- 素材(紅木、老紅木、広葉樹、黒檀など)・胴の形状(六角/八角)・蛇皮(ニシキヘビ皮)仕様が音質・価格に大きく影響。
- 入門モデルでは音質や調律安定性が抑えめな場合もあるため、「あまりにも安価なモデル」は避けるほうが無難。
- 中古を検討する場合:蛇皮の劣化・駒・弓付属品・弦の状態・木部の割れなどをチェック。
- 用途に応じて選定:練習用か演奏会用か、目的を明確にして仕様を決める。
- 日本国内流通と海外直輸入では価格・仕様・保証に差があるため、輸入費用・送料・為替も考慮。
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