テクノポップとは? 特徴と歴史についておすすめ音楽ジャンルの最新版を解説。テクノポップはコンピューターシンセサイザーを使ったポピュラー音楽で比較的新しいジャンルの音楽ですので紹介、解説します。1970年代に発祥したとされているジャンルですが、今でもこのジャンルはメジャーで、多くのヒット曲が生まれています。
テクノポップとは?
テクノポップとは従来の大衆音楽であるポップスに加えて、シンセサイザーやシーケンサーなどの電子音楽のテイストを合わせたものです。電子楽器のテクノロジーを多用した作品が多く、近年のハードウェアとソフトウェアの急激な進化によりDTMでより簡単に作れるようになりました。
こんな背景もあり、特に若年層からかなり強い支持を受けており、色々な派生ジャンルも登場しており、すべてを把握するのが難しいくらいに色々な派生ジャンルが登場しています。テクノポップの起源はヨーロッパと言われています。
1. 定義・特徴
- 音楽的特徴:
- シンセサイザー、リズムマシン、ドラムマシンなど電子楽器主体
- 未来的・機械的なサウンド
- キャッチーなメロディとポップな歌唱
- 歌詞・テーマ:
- テクノロジーや都市生活、未来的・抽象的なテーマ
- 時にユーモラスやファンタジックな内容も
2. 歴史
- 1970年代末〜1980年代初頭:
- ヨーロッパではクラフトワーク(ドイツ)が先駆け
- 日本ではYMO(Yellow Magic Orchestra)が代表的
- 1980年代:
- 国内外でシンセポップ・テクノポップが流行
- ポップと電子音楽の融合が一般化
- 1990年代以降:
- エレクトロニカやハウス、ダンスミュージックと融合
- 現代のJ-POPやアニメソングにも影響
3. 音楽的特徴
- シンセサイザー主体のサウンド
- メロディ・和音・効果音をシンセで表現
- リズムマシン/ドラムマシン
- 一定のビートを機械的に刻む
- キャッチーなメロディ
- ポップスとして聴きやすく、歌いやすい
- エフェクト・加工
- ボコーダーやヴォイスチェンジャーなどで声を加工
4. 代表アーティスト
- 日本:
- YMO(Yellow Magic Orchestra)
- 坂本龍一(ソロ)
- 坂本九(テクノポップ系実験楽曲)
- 海外:
- Kraftwerk(ドイツ)
- Depeche Mode(イギリス)
- Pet Shop Boys(イギリス)
テクノポップの歴史
テクノポップという言葉は、恐らく1980年あたりに日本やヨーロッパで使われ始めたと言われています。YMOは1978年ファーストアルバムを世に出し、1979年にアメリカ発売、10月にワールドツアーを実施し、1979年からYMOブームが起きると、このジャンルがテクノポップと呼ばれるようになりました。
しかしこのテクノポップは一旦1980年代に衰退します。理由はバンドブームが世界で起こったことによりロックが最盛期を迎えたからです。1990年代になると、テクノポップに代わって主流になったのがテクノミュージックでした。
2000年代に入ると、ダンスミュージックの一種としての電子音を強調した音楽が流行し、テクノポップは再度注目を浴びるようになりました。2010年代頃海外でEDMが流行し、ダンスミュージックが流行ると、電子音楽は絶頂期を迎えており、テクノ、ハウス、EDMなどを中心に世界中で主要ジャンルになっており、
その勢いは2020年代に入っても全く変わらないどころか、さらに勢いを増す可能性が高まっています。ヒップホップやラップのジャンルに対抗できるのが電子音楽でしょう。
1. 起源(1970年代後半)
- 背景:
- シンセサイザー、リズムマシン、電子オルガンなどの電子楽器の登場
- クラフトワーク(ドイツ)が「Kraftwerk」などで電子音楽+ポップを確立
- 特徴:
- 機械的で無機質なサウンド
- 未来的・都市的イメージ
2. 日本での誕生(1978〜1980年代初頭)
- 代表バンド:YMO(Yellow Magic Orchestra)
- 坂本龍一、細野晴臣、高橋幸宏によるトリオ
- シンセサイザー主体のサウンド、リズムマシンの使用、キャッチーなメロディ
- 特徴:
- 日本語詞・英語詞の両方で表現
- テクノロジーや都市生活をテーマにした歌詞
- 影響:
- 国内外のポップ・ロックに電子音楽を導入する先駆け
3. ブーム期(1980年代)
- 日本:
- YMO以降、多くのアーティストがテクノポップを取り入れる
- 松任谷由実、久保田利伸なども電子音楽的要素を取り入れた作品
- 海外:
- Depeche Mode、Pet Shop Boys、Human Leagueなどが世界的に人気
- 特徴:
- シンセサイザーとリズムマシンを駆使したポップ曲
- キャッチーで親しみやすいが、機械的・未来的なサウンド
4. 1990年代以降の発展
- 融合・進化:
- エレクトロニカ、ハウス、テクノ、ダンスミュージックと融合
- 日本ではPerfumeやCapsuleなど、テクノポップを現代的にアップデートしたアーティストが登場
- 特徴:
- より緻密なプログラミングとデジタル技術
- ポップスやアニメソング、ゲーム音楽への応用
5. 現代への影響
- J-POPやEDM、アニメソングに影響
- シンセサイザーとプログラミングによる音作りが一般化
- YMOの音楽性や美学は、今も「テクノポップの原点」として尊重される

有名アーティスト
有名で代表のアーティストの情報を一覧で紹介します。リリースした曲はポップなリズムが特徴でクラフトワークを用いていることも多いです。ポピュラー音楽の一つでアルバムも多数出ています。ヒットも多く80年代の当時からその後に至るまでコンピューターを駆使した音楽がキーワードとなっています。
chemical brothers
ケミカル・ブラザーズはイギリスのテクノユニットで”テクノ四天王”とも呼ばれる存在。ロックやテクノ、ダンスミュージックをミックスさせた楽曲が多いです。テクノ系のジャンルにおいてとても有名なグループになりました。
The Orb
イギリスのテクノミュージシャンで1990年代に活躍していました。テクノとはいっても、ハウス、エレクトロニカ、さらにはアンビエントなどの要素も入っているため、非常に多岐にわたって楽曲製作をしています。
808 State
イギリスのテクノバンドグループです。1980年代から活躍したバンドで、商業的な成功は1990年代を過ぎるとあまり見られなくなりましたが、ブレイクビーツのビートが非常に増えていきました。
テクノポップの音楽的特徴
テクノポップの音楽的特徴は、電子楽器を中心にした未来的・機械的なサウンドと、キャッチーで親しみやすいポップ性の融合にあります。以下に整理します。
1. 使用楽器
- シンセサイザー
- メロディ、和音、効果音などあらゆる音を生成
- リズムマシン/ドラムマシン
- 一定のビートやリズムを正確に刻む
- エレクトリックギター/ベース(必要に応じて)
- ポップ感やリフのアクセントとして使用
- ボコーダー/ヴォイスチェンジャー
- ボーカルを電子的に加工
2. リズム・テンポ
- 四つ打ちや機械的ビートが中心
- 正確で規則的、安定したテンポ
- ダンス音楽的要素を含むことも
- クラブ向けやエレクトロニカ的なリズムも融合
3. メロディ・ハーモニー
- キャッチーで覚えやすいメロディ
- シンプルなコード進行
- ポップスとしての親しみやすさを重視
- シンセによる装飾音やアルペジオ
- 曲に未来的・機械的な雰囲気を付加
4. ボーカル
- メロディアスな歌唱
- 電子加工による機械的な声(ボコーダーやオートチューン)
- 歌詞テーマ:
- 科学技術、都市生活、未来、抽象的・ファンタジックな内容
5. サウンドの特徴
- 機械的で冷たさを感じる音作り
- シンプルながら緻密なアレンジ
- 電子音による装飾や効果音で未来感を演出
まとめ
テクノポップの音楽的特徴は次の通りです:
- シンセサイザーとリズムマシン中心の電子音
- 正確で機械的なリズム、四つ打ちやアルペジオ
- キャッチーでメロディアスな歌とコード進行
- ボコーダーやヴォイス加工による未来的なボーカル
- 歌詞や音作りで未来・都市・テクノロジー感を表現

テクノポップの文化的影響
テクノポップは、音楽ジャンルとしての影響にとどまらず、ファッション、映像、ポップカルチャー、そして現代の音楽制作手法まで幅広く文化に影響を与えました。以下に整理します。
1. ファッションへの影響
- 未来的・都市的スタイルの象徴
- シルバーやメタリック素材、ミニマルなデザイン
- YMOや坂本龍一の衣装スタイルは、80年代若者文化に大きく影響
- ラフで自由なスタイル
- ジャケット+Tシャツ、デニム、スニーカーなどのカジュアル文化にも融合
2. 映像・メディアとの融合
- ミュージックビデオの発展
- 未来的な映像表現やCGを用いたMVが登場
- テレビ・映画・CMでの使用
- テクノポップの電子音や未来感のあるサウンドは、広告や映像作品で多用される
- アニメ・ゲーム音楽への影響
- 坂本龍一やYMOのサウンドは、後のアニメ・ゲーム音楽制作に大きな影響
3. 音楽制作・テクノロジー文化への影響
- シンセサイザー、リズムマシンの普及
- テクノポップは電子楽器を一般化させ、J-POPやダンスミュージックにも応用
- プログラミング主体の音楽制作
- 現代のエレクトロニカ、EDM、ボカロ楽曲などにも影響
4. 世界的なポップカルチャーへの影響
- 海外との交流
- クラフトワークやデペッシュ・モードとともに、電子音楽文化のグローバル化を牽引
- 日本独自のテクノポップ
- YMOの活動は、海外でも評価され、日本の音楽シーンの国際化に寄与
5. 若者文化・サブカルチャーへの影響
- 未来志向・DIY精神の浸透
- 自宅での音楽制作や電子機器を活用した創作活動が広がる
- サブカルチャーとの結びつき
- アニメ、ゲーム、クラブ文化などに電子音楽的要素を定着
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