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ワールドミュージックとは?名盤を紹介 おすすめ音楽ジャンルの最新版を解説

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ワールドミュージックとは?いまのオールアルバム、レコード作品の中から名盤を紹介 おすすめ音楽ジャンルの最新版を解説します。ワールドミュージックとはなにかというと、民族音楽を連想する人がとても多いです。しかしながら、そうとは言えないジャンルです。民族音楽は別のジャンルに当たるため、ワールドミュージックとはまた違うジャンルになります。

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ワールドミュージックとは?

ワールドミュージックというと、民族音楽をイメージする人がとても多いですが、違います。世界各地の、特に都市における脱ポピュラー音楽のようなものを指します。地域や民族の音楽のテイストを含みながらも、他の音楽ジャンルとも融合している音楽を指します。

ワールドミュージックとは、古い伝統を慈しむだけの趣味ではありません。むしろいろんな地域の、古いもの新しいものにフラットに触れることで、文化の脈動と広がりを感じるのがその醍醐味なのです。そのため、色々なジャンルとの融合が図られているジャンルでもあるのです。

World Music

ワールドミュージックの定義

しかしそうなると、実際のところ、ワールドミュージックの定義はどうなるのでしょうか。一般的には民族音楽学者のブルーノ・ネトルはヨーロッパ音楽の要素を取り入れて非ヨーロッパ地域で作られた新しい音楽群をワールドミュージックと呼んでいます。

その一方で全世界のすべての音楽を指すジャンルとしてワールドミュージックと呼ぶ人もいるのです。また、ヨーロッパ音楽の要素を取り入れて非ヨーロッパ地域で作られた新しい音楽群をワールドミュージックと呼ぶ人もいます。非常にあいまいさがありますが、それこそがこのジャンルの一番面白いところです。

1. 概要について

  • 音楽ジャンルとしての「ワールドミュージック」は、1980年代に欧米の音楽市場で世界各地の伝統音楽を紹介するためのマーケティング用語として広まった
  • 民族音楽・伝統音楽・フォーク音楽・民俗音楽を含むが、必ずしも純粋な伝統音楽である必要はない
  • 現代的なポップスやジャズと融合した「クロスオーバー作品」も多い

2. 主な特徴

  1. 民族性・地域性
    • インドのラガ、アフリカのドラム音楽、アイルランドの民謡など、地域固有の旋律・リズム・楽器が使用される
  2. 伝統楽器の使用
    • バラライカ、シタール、カリンバ、ジャンベなど、地域独自の楽器が活躍
  3. 多様なスタイルの融合
    • 伝統音楽×ジャズ、伝統音楽×ロックなど、異文化の音楽をミックスした作品も多い
  4. 言語の多様性
    • 歌詞も多くの場合現地の言語で歌われ、文化や歴史を伝える

3. 有名アーティスト・例

  • ヤニス・プーリス(Greece):ギリシャ音楽と現代音楽の融合
  • ヌスラット・ファテ・アリ・カーン(Pakistan):スーフィー音楽(宗教的伝統音楽)
  • ヨー・ヨー・マ(Yo-Yo Ma)+シルクロード・アンサンブル:クラシック×民族音楽の融合
  • マヌ・ディバンゴ(Cameroun):アフリカン・ジャズ/ファンク

ワールドミュージックの歴史

ワールド・ミュージックと関わったミュージシャンの先駆けとなったのはポール・サイモンです。1972年に「母と子の絆」でレゲエのリズムを紹介し、1980年代になるとアルバム「グレイスランド」をヒットさせました。これにより世界の音楽業界も、

ワールドミュージックというジャンルを認識するようになりました。それによりビートルズやローリングストーンズなどもインド音楽などに関心を持ち、そのテイストを入れた楽曲をリリースしています。2000年代以降は色々なレコードレーベルやレコードショップなどもワールドミュージックというジャンルを用意しており、一般層にも広く認知されています。

1. 伝統音楽の起源

  • ワールドミュージックの多くは各地域の民族音楽・民俗音楽にルーツを持つ
  • アフリカ、アジア、中東、ラテンアメリカ、ヨーロッパ各地には古くからの宗教音楽、民謡、儀式音楽が存在
  • 当時は「音楽ジャンル」としてではなく、文化・宗教・生活の一部として存在

2. 西洋による紹介の始まり(19世紀〜20世紀前半)

  • 19世紀〜20世紀初頭、欧米の探検家や音楽学者が世界各地の民俗音楽を記録
  • 民族楽器の収集や録音技術の発展により、外国の音楽を欧米に紹介する機会が増加
  • この時期はまだ「ワールドミュージック」というジャンル名は存在せず、学術・民族音楽研究の対象として扱われた

3. 商業的なワールドミュージックの誕生(1960〜1980年代)

  • 1960年代〜70年代に欧米で、非西洋音楽がポップスやロックと融合
  • ボブ・ディランやポール・サイモンのアルバムなどで、アフリカンリズムやラテン音楽が取り入れられる
  • 1980年代、レコード会社が**「World Music」としてマーケティング開始**
    • 1987年に英国のレコード業界関係者が「World Music」カテゴリーを公式に作る
    • 非西洋・民族音楽を欧米市場で紹介するための商業的ジャンルとして確立

4. 1990年代〜現代

  • ワールドミュージックはジャンルとして世界的に認知され、フェスティバルや専門レーベルも登場
  • クロスオーバー作品が増加:
    • 伝統音楽+ジャズ(ヨー・ヨー・マ+シルクロード・アンサンブル)
    • 伝統音楽+ポップ/ロック(マヌ・ディバンゴ、アヌサラ・マルチカルチュラル作品)
  • インターネットとSNSの普及で、世界中の音楽が瞬時に流通し、地域音楽の多様性がさらに注目される

ワールド・ミュージックの有名アーティスト

ワールドミュージックは世界中に多数展開されていますが、その中のいくつか情報を一覧で抜粋します。西欧などでブームも起こり、音楽家が80年代を中心に注目されました。ビートや音楽性は南アジアなどの様式で知られています。

Afrobeat

音楽のジャンルの一種で。ファンクやジャズの流れを汲むナイジェリア起源のアフリカ音楽であり、アフリカのパーカッションを用いたブラスバンド編成となっているのが特徴。アフロ・ファンクと呼ばれることもあります。

cha-cha-chá

ダンソンとソン・モントゥーノをベースにした、キューバ起源のリズム、およびダンス。ラテン音楽のリズムの1つで、2拍子系。キューバのダンス音楽ダンソンを改良したもので、1950年代に流行しています。現代ポピュラー音楽のテイストも混ざっています。

Irish music

アイルランドで口頭伝承によって伝えられた歌とダンスの音楽。イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、などそれ以外の国でも、移民として移り住んだアイルランド系の人々によって親しまれており現地の音楽とも融合しています。近年では人気も高まり、世界中で演奏されています。

ワールドミュージックの音楽的特徴

ワールドミュージックの音楽的特徴は、地域や民族の文化・伝統を色濃く反映しつつ、現代的な表現も融合する点にあります。以下に整理します。


1. メロディ(旋律)の特徴

  • 民族特有の音階・モードを使用
    • インド:ラーガ(Raga)
    • 中東:マカーム(Maqam)
    • アフリカ:ペンタトニック(五音音階)やポリリズムに基づく旋律
  • 装飾音が多い
    • クレッシェンドやトリル、グリッサンドなどで表情豊かに歌う・演奏する

2. リズム・拍子の特徴

  • 多様で複雑なリズム
    • アフリカ:複数のリズムが同時進行するポリリズム
    • インド:タラ(Tala)による複雑な拍子
  • 身体的・踊り的要素が強い
    • 祭りや儀式音楽は踊りや手拍子と連動
    • リズムが音楽の中心になる場合も多い

3. 楽器・音色の特徴

  • 民族楽器を中心に使用
    • アフリカ:ジャンベ、ドゥンドゥン
    • 中東:ウード、ネイ
    • インド:シタール、タブラ
  • 伝統楽器+現代楽器の融合
    • クロスオーバー作品ではギターやシンセサイザーと組み合わせることもある

4. 声の表現

  • 民族固有の歌唱法
    • インド:カーン(口笛的な装飾)、スーフィー歌唱の旋回的メロディ
    • アフリカ:コール&レスポンス(呼びかけと応答)
  • 多言語歌唱
    • 現地語・方言で歌うことが多く、歌詞の意味より音色や旋律の響き重視

5. 構造・スタイル

  • 即興性が高い
    • 演奏者がその場で旋律やリズムを変化させる
  • 繰り返し・循環型の構造
    • 民族音楽ではテーマの繰り返しや反復が多く、踊りや儀式に適応
  • クロスオーバーの柔軟性
    • 西洋クラシックやジャズ、ポップスとの融合が盛ん

ワールドミュージック名盤の紹介

ワールドミュージック(World Music)の名盤をいくつか紹介します。ジャンルや地域が多様なので、入門にも、深掘りにも役立つアルバムを選びました。プロデューサーからシンガーまでおります。

ワールドミュージック名盤おすすめ

  1. Paul Simon – Graceland
    • 1986年リリース。南アフリカのミュージシャン(ムバカンガなど)とコラボして作られたアルバム。ポップ/ロックと南アフリカ伝統音楽の融合が象徴的で、ワールドミュージック入門の定番。
    • 社会的・歴史的背景(アパルトヘイト期)も深みを与えている。
  2. Buena Vista Social Club – Buena Vista Social Club
    • キューバ音楽の黄金世代のミュージシャンたちが、ライ・クーダーの呼びかけで録音したアルバム。サルサ、ソン、ボレロなどキューバ伝統音楽の魅力が詰まっている。
    • 後に同名のドキュメンタリー映画にもなり、世界的な評価を受けた。
  3. Nusrat Fateh Ali Khan – Mustt Mustt
    • パキスタンのカッワーリー(スーフィー宗教歌)界の巨匠、ヌスラット・ファテ・アリー・ハーンの作品。Real World Recordsから1990年にリリースされた。
    • 伝統的な即興歌唱(長いコーラス・掛け合い)がありながら、西洋的な音響・プロダクションと融合しており、カッワーリーのモダンな入り口にもなる。
  4. Nusrat Fateh Ali Khan – Chain of Light
    • 1990年にReal World Studiosで録音された未発表楽曲を収めた後発アルバム。伝統的なカッワーリーに忠実な構成。
    • 彼の声、即興力、精神的な深みが存分に感じられる、非常にエモーショナルな作品。

ワールドミュージック名盤一覧(地域・ジャンル別)

洋楽としての要素が強いですが、地域ごとにおすすめ代表の傑作を紹介します。シングルのCD盤ですがバンドやソロなどいろいろあります。ラテンやボサノヴァのサウンドからアジアのサウンドまで。好きな音源、最高の曲がたくさんあるはずです。時代によりますが奏者や歌手の一人ひとりが時代を代表する方です。

地域/国アルバム名アーティスト特徴
南アフリカGracelandPaul Simon南アフリカの伝統音楽(ムバカンガ、アフリカン・ポップ)と西洋ポップの融合。アパルトヘイト期の社会背景も。
キューバBuena Vista Social ClubBuena Vista Social Clubキューバのソン、ボレロ、サルサなど伝統音楽の黄金世代を再現。国際的にキューバ音楽を広めた作品。
パキスタンMustt MusttNusrat Fateh Ali Khanカッワーリー(スーフィー宗教音楽)に西洋のプロダクションを融合。即興歌唱が特徴。
パキスタンChain of LightNusrat Fateh Ali Khan伝統的カッワーリーの魅力を存分に味わえるエモーショナルな作品。声と即興の深みが圧倒的。
ブラジルClube da EsquinaMilton Nascimento & Lô Borgesブラジル音楽(MPB、サンバ、ジャズ)の融合。美しいメロディとリズムが特徴。
インドA Meeting by the RiverRy Cooder & Vishwa Mohan Bhattインドのスライドギター(モハン・バット)と西洋音楽の即興セッション。東西音楽融合の代表作。
モロッコMusic from MoroccoVarious Artistsモロッコの伝統音楽(アラブ・ベルベル音楽)を収録。北アフリカ独特のリズムと旋律。
フランス(多文化)African BluesVarious Artists西アフリカのブルース、ギター中心の民族音楽。フランスのワールドミュージック市場向けに編集。

ワールドミュージックの楽しみ方と文化的背景

ワールドミュージックは、ただ聴く音楽ではなく、その地域や文化を感じ、体験する楽しみ方があります。また、音楽の背景にある文化や歴史を知ることで、より深く楽しめます。以下に整理しました。

(1) 音色や楽器を楽しむ

  • 民族楽器特有の音色に注目
    • インド:シタールやタブラ
    • アフリカ:ジャンベやバラフォン
    • 中東:ウードやカーヌーン
  • 西洋楽器にはない「異国感」を味わうことができる

(2) リズムや旋律の多様性を体感

  • 複雑なリズム(アフリカのポリリズムやインドのタラ)を聴く
  • 五音音階やマカームなど、西洋音楽と異なる旋律構造を楽しむ

(3) 言語や歌唱法に注目

  • 現地語や方言で歌われることが多く、言葉の意味より音色や発声の美しさを味わう
  • コール&レスポンス、即興歌唱、装飾音など表現方法の違いを体感

(4) 踊りや映像と一緒に楽しむ

  • ワールドミュージックは多くが踊りや儀式と密接に結びつく
  • ライブ映像やフェスで踊り・衣装・舞台演出と一緒に楽しむと没入感が増す

(5) クロスオーバー作品を楽しむ

  • ポップス、ジャズ、クラシックと融合した作品で聴きやすく入門にも最適
  • 例:Paul Simon「Graceland」、Yo-Yo Ma「シルクロード・アンサンブル」

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