太鼓、和太鼓、長胴太鼓について、総称「太鼓」と呼ばれるこれらの打楽器は日本の伝統的な楽器の一つで紹介します。日本の太鼓には多数の種類を持っており、実は日本人でも知らない人がたくさんいます。そのため、太鼓という一つの言葉だけで集約するのはあまりにも短絡的な発想と言えるでしょう。外国ではTaikoと表現されていますが、複数の種類の太鼓を掛け合わせることでとても美しい音楽になることもあります。太鼓は強烈な音を出せることから映画やテレビのサウンドトラックでも使われています。
起源と歴史
日本でこの楽器は生まれました。海外の小さい映画でも使用されています。日本語の場面では活躍することが多い楽器です。小太鼓や大太鼓など模様に違いもあり魅力です。
1. 起源
太鼓は世界中で古代から使われてきた打楽器の一つで、日本でも非常に古い歴史があります。
- 世界の起源
- 紀元前6000年頃の中東やアフリカで、動物の皮を張った打楽器が存在していた記録があります。
- 太鼓は宗教儀式、祭り、戦場での合図などに使われていました。
- 日本の起源
- 日本では縄文時代(約1万年前〜紀元前300年)に、骨や木、皮を使った打楽器の痕跡が発見されています。
- 奈良時代(8世紀)には、中国や朝鮮半島からの影響で「鼓(つづみ)」や「太鼓」が宮廷音楽や神事に使われるようになりました。
2. 歴史の流れ
- 奈良時代〜平安時代(8〜12世紀)
- 宮廷の雅楽で太鼓が使用されるようになる。
- 大太鼓や締太鼓の原型が作られ、神事や祭祀にも登場。
- 鎌倉時代〜室町時代(12〜16世紀)
- 武士社会で戦場の合図や鼓舞の道具として使用。
- 「陣太鼓」が戦の連絡手段として発展。
- 江戸時代(17〜19世紀)
- 地域ごとの祭りや盆踊りで太鼓が広く使われるようになる。
- 祭り用の大太鼓、締太鼓、桶太鼓など種類が増加。
- 太鼓の演奏技術や「囃子(はやし)」の形式が確立。
- 近代以降
- 明治時代には西洋音楽との融合や演奏会での使用も増加。
- 20世紀以降、「和太鼓」としての演奏団体が結成され、国内外で芸術的な演奏が行われるようになる。
- 現代では、スポーツや舞台芸術、観光イベントなど、多彩な場面で演奏される。
3. 太鼓の文化的役割
- 神事や祭り:地域の伝統を象徴
- 戦場:合図や士気の向上
- 舞台芸術:演奏の技巧と表現
- 現代:日本文化の象徴として国内外に広まる
特徴と構造、サイズ
では、日本の太鼓の特徴・構造・サイズについて詳しく整理します。太鼓には種類によって形や音が大きく異なります。
1. 基本的な構造
太鼓は大きく分けて「胴(どう)」と「張り物(皮)」から成り立ちます。
- 胴(どう)
- 木製や金属、樹脂で作られる円筒状または桶状の本体。
- 木製の場合、胴をくり抜いて成形する「くり出し胴」が多く、音が響きやすい。
- 張り物(皮)
- 牛、馬、豚などの動物の皮を乾燥させて張る。
- 両面を張るものや片面だけ張るものがある。
- 張力によって音の高さが変わる。
- 締め具(しめぐ)
- 皮を胴に固定し、音を調整するためのロープや金具。
- 「締太鼓」の場合、縦横のロープで皮を締めて音を高くする。
- バチ(撥)
- 演奏に使う棒状の道具。木製が一般的で、種類や形によって音が変わる。
2. 太鼓の主な種類と特徴
| 種類 | 形・構造 | 音の特徴 | サイズ(目安) | 用途 |
|---|---|---|---|---|
| 大太鼓(おおだいこ) | 大きな桶型、両面張り | 低く重厚な音 | 直径1m〜2m、胴の長さ1m前後 | 祭り、神事 |
| 締太鼓(しめだいこ) | 両面張り、胴が短く太い | 高く鋭い音 | 直径30〜60cm | 能楽、囃子、演奏会 |
| 桶太鼓(おけだいこ) | 胴が桶状、両面張り | 中音、響きが良い | 直径50〜80cm | 祭り、踊り、演奏 |
| 陣太鼓(じんだいこ) | 両面張り、持ち運び用 | 明瞭で遠くまで聞こえる音 | 直径30〜50cm | 戦場の合図、祭り |
| 平太鼓(ひらだいこ) | 薄く平たい胴 | 高く澄んだ音 | 直径30〜50cm | 能楽、囃子 |
3. 音や演奏に影響する要素
- 胴の材質と厚み → 音の深さと響きに影響
- 皮の種類と張り具合 → 音の高さや鋭さが変化
- 太鼓のサイズ → 大きいほど低音、小さいほど高音
- 演奏方法 → 手で叩くかバチを使うかで音色が変わる
太鼓の種類
太鼓には色々な種類がありそれによって出る音は皆独特なものがあります。和太鼓は構造や材質の素材が種類により異なります。木の皮、鋲、面などの材質のほかに紐の締め、バチの叩く方法、張り具合などでも音や響き、重要な板の振動が変わります。和楽器の打楽器でも日本の神事、歌舞伎や文化行事で用いられます。同じ太鼓のなかまの情報を以下に紹介します。三味線などと併せてイベントでパフォーマンスを行うスタイルが主流です。基本、リズムを担当します。縄文時代から既に使われていたと言われています。
長胴太鼓
宮太鼓とも言われ、神社仏閣で使用されることがメインです。日本の太鼓の多くはこの太鼓を使用し演奏しています。
締太鼓
締太鼓は、お囃子や獅子舞などの際に伴奏などで目にすることが多い太鼓です。
桶胴太鼓
胴が桶のようになっていることから「桶胴太鼓」という名前がついています。
平太鼓
低音気味な音質が特徴の太鼓です。胴の短さが外見上の特徴です。
鼓
他の太鼓とは違い、手で打ち鳴らす太鼓です。小鼓と大鼓にわかれています。
団扇太鼓
胴がなく、円形の枠に膜を張った太鼓です。手で持って叩くことができる軽量サイズの太鼓です。
太鼓の曲
太鼓は日本伝統の楽器であることから民族音楽で使用されることが多いです。また、お祭りや儀式で使われることも多い楽器です。日本には太鼓を専門としたいくつかのアーティストがいます。プロになるとたいこの集団で大きく役割を決めて叩くことが多いです。叩いて練習してみましょう。

奏法、難易度
では、太鼓の奏法(演奏方法)と難易度について整理します。太鼓は単純に叩くだけに見えて、奥深い演奏技術があります。
1. 基本的な奏法
(1) バチで叩く
- 太鼓専用のバチを使い、皮を叩く。
- 打つ位置や角度で音色が変わる。
- 中央:低く重厚な音
- 端(縁):高く鋭い音
- 大太鼓や締太鼓など、ほとんどの太鼓で使われる。
(2) 手で叩く
- 特に小型の太鼓や世界の民族太鼓で用いられる。
- 指先・手のひら・手首の使い方で音の強弱やリズムを調整。
- 和太鼓では比較的珍しいが、表現力を高めるために取り入れることもある。
(3) リズム・技法
- 打ち分け(強弱):強打・中打・軽打を組み合わせてリズムを作る。
- 連打(連続打ち):高速で同じ音を連続で出す。
- 掛け合い(アンサンブル):複数の太鼓でリズムを交互に打つ。
- 手首・腕の動き:大きな太鼓ほど全身を使った動きが必要。
2. 演奏スタイル
- 祭り・囃子(はやし)系
- リズムを一定に刻みながら、踊りや行事に合わせる。
- 体力とタイミング感が重要。
- 舞台演奏・和太鼓チーム
- 劇的な表現、速いテンポや複雑な連打が多い。
- 見せる演奏(パフォーマンス)として、体全体の動きも含む。
- 陣太鼓・信号系
- 明瞭な音で合図を伝えるための正確なリズム。
- 技術より正確さが優先。
3. 難易度
太鼓の難易度は種類と演奏スタイルによって大きく変わります。
| 種類/スタイル | 難易度 | 理由 |
|---|---|---|
| 大太鼓(祭り) | ★★☆☆☆ | 体力は必要だがリズムは単純 |
| 締太鼓(能楽・舞台) | ★★★★☆ | 高速連打や複雑なリズムが必要 |
| 太鼓チーム(和太鼓演奏) | ★★★★★ | 複雑なパターン、体全体の動き、音色の変化が要求される |
| 陣太鼓(信号系) | ★★☆☆☆ | 正確なタイミングとリズムが重要 |
難易度のポイント
- 体力・腕力:大太鼓や長時間演奏に必要
- 手首の柔軟性:連打や速いテンポで重要
- リズム感:正確さと表現力の両立が求められる
- 全身の協調:和太鼓パフォーマンスでは、腕・肩・腰・足の動きすべてが演奏に影響
有名な奏者
では、日本の太鼓界で有名な奏者(太鼓打ち)や団体を紹介します。伝統的な和太鼓から現代パフォーマンスまで幅広くいます。
1. 個人の有名奏者
(1) 小泉文夫(こいずみ ふみお)
- 現代音楽家・打楽器奏者。
- 日本の和太鼓を現代音楽に取り入れ、世界的に評価されている。
- ソロ公演やオーケストラ作品での太鼓使用に貢献。
(2) 藤本吉利(ふじもと きちとし)
- 能楽の囃子方として有名。
- 締太鼓の技術に長け、伝統芸能における太鼓表現を継承。
(3) 山口高明(やまぐち たかあき)
- 和太鼓パフォーマンスの第一人者。
- 大太鼓やチーム演奏での高度な技巧で知られる。
2. 有名な和太鼓団体
(1) 鼓童(こどう)
- 新潟県佐渡島発祥の世界的に有名な和太鼓集団。
- ドラマチックな舞台演出と迫力ある演奏で国際的に評価。
(2) 和太鼓 竜神(わだいこ りゅうじん)
- 伝統と創作を融合させた和太鼓パフォーマンス集団。
(3) 倭太鼓(やまとだいこ)
- 古典芸能から現代演奏まで幅広く活動する団体。
- 太鼓のリズムパターンや打ち方を学ぶ教育プログラムも提供。
(4) 青山太鼓(あおやま たいこ)
- 精緻な演奏とチームワークで国内外で公演。
新品と中古の製品ラインナップと価格相場
太鼓(特に日本の和太鼓)の新品・中古における製品ラインナップと価格相場を、構成・用途・サイズ・材質などを踏まえて整理します。購入検討の際の参考になればと思います。
製品ラインナップ(新品)
- Roland 電子和太鼓 TAIKO‑1:電子和太鼓というジャンルで、和太鼓の音・感触・演奏機能を電子的に再現。価格例として「¥157,080」程度の掲載あり。
- Nagado Daiko Taiko Drum Japanese Ash Made 1.7m(大型長胴太鼓):本格的な長胴太鼓、素材(アッシュ材)・サイズ(1.7mなど)からプロ/舞台用途。価格も百万単位。
- 楽器 和太鼓 KP‑1980/JD(練習・小型):比較的小型・比較的手に入れやすいモデル。
- 電子和太鼓 TAIKO‑1(別販):上記電子モデルの別販ルート。
- Fukui Craft 62021310 Taiko Drum 8 inch(小型/部品用):8インチ(約20cm)程度のかなり小さい太鼓。入門、部品、コレクション用途。
- Taiko Drums Authentic Cow‑hide Set(入門セット):牛皮張り・比較的廉価な入門セット。
新品での価格相場(目安)
- 小型・入門用(直径30〜40cm程度、既製品) → おおよそ ¥8万〜¥20万前後。例:学校用平太鼓セット「郷のひびき」シリーズ HS‑H120 が税込 ¥86,900。
- 中型〜舞台用長胴太鼓(直径50〜60cm、胴長数十〜100cm) → 数十万円。例:長胴太鼓 1尺(約30cm)で¥150,000、1尺2寸(33cm)で¥190,000。
- 大型・特注・祭礼用(直径80cm以上、胴長1m以上) → 数百万円になるケースあり。例:長胴太鼓3.0尺(直径約91cm)で本体価格 ¥430,000(税別)〜。
- 超大型(4〜5尺級・受注生産)になると ¥1,700,000〜¥2,420,000(税別) といった規模。
購入時に注意すべき要素
- 素材(欅・松・アッシュ材など)および胴の「くり抜き」構造かどうか。素材・加工によって音質・価格に大きく影響。
- 革(表面皮)の種類(牛皮・馬皮など)、張替え可能かどうか。
- サイズ(直径・胴長・厚み)と用途(祭り・舞台・家庭)。
- 台座・スタンド・バチ等付属品の有無。
- 納期・受注生産か既製品か。大型太鼓は納期が3ヶ月以上という記載も。
中古の価格目安
- オークション/中古市場では、落札価格の平均や範囲として「約 ¥22,490」が平均というデータもあります。
- 買取価格としても、状態・サイズ・素材によって例えば「長胴太鼓/欅製」買取価格で¥11,000~¥97,000の例あり。
- 中古再生品・セール品として「1尺6寸長胴太鼓(目有材)中古再生品」などが “¥200,000(税込)” という例もあり。
- オークション例:長胴太鼓 2尺(高さ約70cm)中古落札例で¥69,500。
中古市場での価格の幅
- 小型・軽量・状態があまり良くないもの → 数千円~数万円。
- 中型サイズ・使用状態良好・ブランドあり → 数十万円。
- サイズ大・ブランド・希少材・装飾あり →新品近い価格になるケースも。
中古購入時の注意点
- 革の状態(ひび割れ・張替えの必要性)
- 胴の割れ・乾燥・素材劣化(特に欅などの高級材)
- 運搬・設置コスト(大型太鼓は配送料・設置費が大きくなる)
- 台座・スタンド・バチ等付属品の有無
- 音響チェック(ジャンル・用途に合う音が出るか)
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