ネイティブアメリカンフルートはアメリカ先住民族が使っている木管楽器です。。インディアンフルート、と呼ばれることがあります。男性が言葉の代わりにこのフルートを使って愛の告白をしたという平原部族の風習からラブフルート(愛の笛)という呼び方をされることもあります。南米にはケーナという縦笛がありますが、ネイティブアメリカンフルートはケーナとはまた違ったものです。インディアンフルートはリコーダーに近い音色を出します。
起源と歴史
アメリカでこの楽器は生まれました。「アメリカン・フルート」という言葉にはいくつか意味合いがありますが、ここでは主に “アメリカで製造・設計されたコンサート/演奏用フルート”(いわゆる洋式横笛・Boëhm式フルート)について、起源・歴史・特徴・構造・サイズ・素材・価格相場などを整理します。必要であれば、米国製の「ネイティブ・アメリカン・フルート」(先住民の縦笛)についても別途触れられます。
1. 起源
- フルートそのものは古代から存在しますが、現代のコンサートフルート(横笛・Boëhm式)は 19世紀初頭のフランスで発明されました。
- Theobald Boëhm(テオバルド・ブエーム) が設計したキィシステムと管体構造が基本。
- アメリカでのフルート製造は19世紀末に本格化し、米国ブランド独自の製造技術が発展しました。
2. アメリカでのフルート製造の歴史
(1) 19世紀末~20世紀初頭
- ボストンで William S. Haynes が1888年に創業。
- 当初は銀製・金属製のフルートを製造し、世界的な評価を獲得。
- アメリカ国内でも、プロ演奏家やオーケストラ向けに高級フルートが供給され始めました。
(2) 20世紀中盤
- 米国ブランド(Haynes、Powell、Brannen Brothers など)が世界的に有名に。
- 手工製の高級モデルや、学生・入門用モデルのラインナップも拡充。
- アメリカン・フルート・スクール(演奏技法や音色の傾向)が形成され、ヨーロッパとは異なる音色・吹奏感が特徴。
(3) 現代
- 米国製フルートは、クラシック・ジャズ・吹奏楽など幅広く使用される。
- 高級モデルは銀・金・プラチナなどの素材を使用し、プロフェッショナル向けにカスタム製造も可能。
- 日本やヨーロッパの演奏家にも輸入され、世界的に使用されている。
3. 補足:ネイティブ・アメリカン・フルート
- 「アメリカンフルート」が先住民の縦笛を指す場合は、北米先住民文化に起源。
- 古代プエブロ人(Anasazi)などが使用していたフルート遺物が確認されている。
- 材質は木製が中心で、音孔の配置により特有の音階が出る。
- 現代でも儀式や演奏用に使用され、文化的・精神的価値が高い。
特徴と構造、サイズ
アメリカンフルート(演奏用横笛・Boëhm式コンサートフルート)の特徴・構造・サイズを整理します。ここでは米国ブランド(Haynes、Powell など)のモデルを想定しています。
1. 特徴
- 材質:銀製(Sterling Silver)、金製、プラチナ、ニッケル銀などが主。
- 音色:
- 米国製フルートは「明るくクリアで響きが良い」と評価されることが多い。
- 音の反応が速く、演奏者のタッチや表現力に敏感。
- 用途:
- クラシック・吹奏楽・ジャズなど幅広く使用。
- 学生用からプロ用までラインナップが豊富。
2. 構造
(1) パーツ構成
- 頭部管(ヘッドジョイント)
- フルートの息を吹き込む部分。
- リッププレートと呼ばれる唇を当てる部分があり、音色や吹きやすさに影響。
- 管体(ボディ)
- キィや穴が付いており、指で押さえて音階を作る。
- 米国製モデルはキィ精度が高く、カスタム調整が可能。
- 足部管(フットジョイント)
- 低音域のC音やD音などをカバー。
- 足部管の長さや仕様で演奏範囲が変わる(C足/B♭足など)。
(2) キィ機構
- Boëhm式キィシステムが主流。
- キィの数や形状はモデルによって差があり、プロ仕様では調整可能なカスタム仕様も多い。
- キィの材質は銀製、金メッキ、ニッケル銀など。
(3) 調整・カスタム
- ヘッドジョイントの形状、管体の厚み、キィのバネ圧などを調整可能。
- プロ用モデルでは、演奏者の好みに合わせて「音色・吹奏感・応答速度」を最適化できる。
3. サイズ
- フルートは基本的に フルサイズのみ(C管・横笛タイプ) が標準。
- 学生用/入門用では軽量化・薄型ボディの設計あり。
- 足部管の長さにより C足管(最低音C)/B♭足管(最低音B♭) がある。
- ネイティブ・アメリカンフルートは縦笛で、調子(キー)が異なる複数サイズあり。
目安サイズ
| 種類 | 全長 | 音域 | 対象 |
|---|---|---|---|
| フルサイズC管 | 約67cm(頭部管+管体+足部管) | C4〜C7 | 学生~プロ |
| B♭足管モデル | 約71cm | B3〜C7 | プロ・演奏会用 |
| 学生用軽量モデル | 約65cm | C4〜C7 | 小学生〜高校生向け |

ネイティブアメリカンフルートの曲
アメリカなどではネイティブアメリカンフルート専門のレーベルがあり、アーティストが所属していたりします。しかしながら民族楽器であることから、歌謡曲ではほとんど見られません。ほとんどはBGMである映画やテレビ、もしくは民族音楽などでこの楽器は登場します。
奏法、難易度
アメリカンフルート(横笛・西洋式コンサートフルート)の奏法と難易度について整理します。ここでは主に米国製フルート(Haynes、Powell など)の演奏を前提に解説します。
1. 基本奏法
(1) 吹奏法
- **アンブシュア(口の形)**を作り、リッププレートに息を吹き込む。
- 息の速度・角度・圧力によって音の高さや音色が変化。
- 音の強弱(フォルテ/ピアノ)やニュアンスを表現可能。
(2) 指使い
- Boëhm式キィシステムで音階を操作。
- 高度なテクニックでは半音移動や装飾音(トリル、モルデント)を素早く操作。
- 足部管のキィで低音域(C4〜C3)を演奏する。
(3) 装飾・技巧
- トリル、モルデント、ターン、スラーなどのクラシック奏法。
- マルカート、スタッカート、レガートなど音の表現を多彩に使う。
- ジャズ・ポップ系では、グリッサンド、ベンド、マルチファンジングなども使用される。
2. 奏法のジャンル別ポイント
| ジャンル | 主要奏法 | 特徴 |
|---|---|---|
| クラシック | アンブシュア+Boëhm式指使い、スラー・トリル | 音の正確さ、響き、表現力が求められる |
| ジャズ | アンブシュア+即興フレーズ、ビブラート、装飾音 | 柔軟な音色、リズム表現が重要 |
| ポップス/吹奏楽 | アンブシュア+スタッカート・レガート | メロディや伴奏の多様な表現 |
3. 難易度
難易度のポイント
- アンブシュアの習得:口の形や息の角度で音の高さ・音色が変わるため、初心者には最初の壁。
- 音程精度:フルートは音孔の位置が正確でないと音程が狂うため、息の圧力と指の精度が必要。
- 装飾音・高速パッセージ:トリルや装飾音、速いフレーズは熟練を要する。
- ジャンル別表現力:クラシック・ジャズ・吹奏楽で求められる音色・強弱・ニュアンスが異なる。
難易度目安
| 技術 | 難易度 | 理由 |
|---|---|---|
| 基本音出し | ★★☆☆☆ | 息の角度・アンブシュア調整が必要 |
| フル音域演奏 | ★★★☆☆ | 高音域で音が出しにくくなる |
| 装飾音・トリル | ★★★★☆ | 正確な指操作と息のコントロールが必要 |
| 高速パッセージ | ★★★★★ | 指の独立性と息の安定が求められる |
| ジャズ・即興 | ★★★★☆ | 音色表現とリズム感が重要 |
有名な奏者
アメリカンフルート(米国製コンサートフルート)の有名奏者と使用楽器の傾向を整理します。クラシック系とジャズ系で代表的な奏者を紹介します。
1. クラシック系奏者
(1) ジュリア・クリスティアン(Julie Christensen)
- 国籍:アメリカ
- 特徴:ボストン交響楽団などで活躍するソロ奏者。
- 使用モデル:Haynes社の銀製フルートを主に使用。プロ用カスタム仕様。
(2) ジェームス・ゴールウェイ(James Galway)
- 国籍:アイルランド(米国でも活動)
- 特徴:世界的に有名なフルーティスト。クラシックから映画音楽まで幅広く演奏。
- 使用モデル:Powell社やHaynes社のプロ仕様フルートを使用。
(3) エマニュエル・パユ(Emmanuel Pahud)
- 国籍:フランス(米国でも演奏・教育活動)
- 特徴:国際的ソリスト。高度なテクニックと表現力で知られる。
- 使用モデル:米国製・ヨーロッパ製を組み合わせたカスタムフルート。
2. ジャズ系奏者
(1) ボビー・ハーマン(Bobby Shew)
- 国籍:アメリカ
- 特徴:ジャズ/ビッグバンド系フルート奏者。即興演奏が得意。
- 使用モデル:米国製フルート(HaynesやPowell)で表現力重視。
(2) ハービー・ハンコック(Herbie Hancock)関連演奏家
- 一部のジャズ・フルート奏者が米国製モデルを使用。
- ジャズではピッコロやアルトフルートも含め、表現の幅を広げるため高級モデルを選ぶ傾向。
3. 教育・指導で著名なアメリカ人フルート奏者
- ウィリアム・ベネット(William Bennett)
- 米国音楽教育・フルート奏者として有名。
- 教則本・録音・演奏指導で世界的に影響力あり。
- エルンスト・コーン(Ernst Kohler)
- 米国で活躍する教育者。米国製フルートの演奏スタイルを普及。
新品と中古の製品ラインナップと価格相場
「アメリカン・フルート」(主に Haynes、Powell など米国ブランド)の 新品/中古のラインナップと価格相場を、ご参考になりそうな具体モデルと併せて整理します。あくまで目安ですので、仕様・状態・為替・輸入費用によって価格は変動します。
🎼 代表モデルと価格例
- Powell Hand Made Custom Flute (中古):中古カスタムモデル。価格例:約 ¥1,815,000。
- Powell カスタム#3190 シルバーフルート:上位仕様シルバーボディ。価格例:約 ¥1,059,793。
- Haynes 総銀製ハンドメイドフルート (中古):中古・総銀ハンドメイド。価格例:約 ¥429,000。
- Haynes Amadeus AF580‑BO スターリングシルバー(新品):新品・スターリングシルバー(中級モデル)。価格例:約 ¥296,897。
- Haynes 総銀製ハンドメイドフルート 委託品:委託販売の中古総銀モデル。価格例:約 ¥605,000。
- Powell ソナーレ PS705C 銀製(新品):新品中~上位仕様。価格例:約 ¥528,000。
- Haynes Q Series Flute (新品):新品入門~ミドル仕様。米ドル価格から推定。
- Haynes 14K Gold Flute(新品ハイエンド):新品ハイエンド仕様(金材仕様)。米ドルで ~$76,950 等例あり。
📊 価格相場の目安
新品モデル
- 学生用~入門~ミドル仕様:おおよそ US $5,000~$10,000(円換算で約 ¥800,000〜¥1,800,000 程度)を下限に見ることが多い。
- ミドル~上級仕様(総銀・開孔キィ・B足部管など):数百万円(¥2,000,000〜¥5,000,000)規模も。
- ハイエンド(14K金材・カスタム仕様):米ドルで ~$20,000–$30,000、円で¥3,000,000〜¥5,000,000以上もあり得る。
中古/ヴィンテージモデル
- 中古総銀・ハンドメイド仕様でも ¥400,000~¥1,000,000以上が目安。上記の事例がそれに該当。
- ヴィンテージ・希少仕様になると、数千ドル・あるいは数十万円級の価格幅あり。例えば、Haynesのヴィンテージが US $2,550 から数千ドルの例あり。 eBay+1
- 状態・仕様(材質・足部管・仕様年式・キィ構造)によって価格が大きく変わります。
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