ジャズギターのコード進行や押さえ方について特徴など最新版を解説を解説します。いろいろと使い方がありますので初心者の大人がこれからやっていきたい場合はぜひ参考にしてみるといいでしょう
ジャズギターとは?
ジャズギター(Jazz Guitar)とは、ジャズの演奏スタイルや音楽的特徴に特化したギター演奏のことを指します。単にギターを弾くことではなく、ジャズ特有のコード進行やリズム感、即興演奏を活かした演奏スタイルです。以下に詳しく整理します。
🎸 1. ジャズギターの定義・特徴
- リズム楽器としての役割
- ビッグバンドやコンボで「コンピング(Comping)」と呼ばれるコード伴奏を担当
- ドラムやベースと連携してリズム感を作る
- メロディ楽器としての役割
- ソロ演奏で旋律や即興フレーズを担当
- サックスやトランペットと同様にアンサンブルで旋律を支える
- 音色
- クリアで温かみのある音色
- フルアコースティック(セミアコ)ギターが中心、エレキでも演奏される
🎵 2. 演奏スタイルの特徴
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| コンピング | コードをリズムに合わせて刻む伴奏技法 |
| ソロ演奏 | アドリブ・即興演奏でメロディやフレーズを展開 |
| チョーキング・スライド | ジャズ特有の表現方法で旋律にニュアンスを加える |
| ハーモニクス | 装飾音や音の厚みを出すために使用 |
🎶 3. ジャズギターの歴史的背景
- 初期ジャズ(1920〜30年代)
- ギターは主にリズム楽器として使用
- アコースティックギターでベースラインを補強
- スウィング時代(1930〜40年代)
- ギターはコンピングやビッグバンドの一部として活躍
- チャーリー・クリスチャン(Charlie Christian)がエレキギターを導入
- モダンジャズ(1940年代以降)
- ハードバップやクールジャズでソロ演奏が拡大
- コード理論や即興演奏技術の高度化
⚡ 4. 代表的なジャズギタリスト
| アーティスト | 特徴 |
|---|---|
| チャーリー・クリスチャン | 電気ギターをジャズに導入、スウィング期 |
| ウェス・モンゴメリー | オクターブ奏法・ソウルフルな即興 |
| ジョー・パス | ハーモニーとソロを同時に演奏するソロギター |
| ジョン・スコフィールド | モダンジャズ・フュージョンで活躍 |
| パット・メセニー | ジャズフュージョンとクロスオーバーの代表 |
ジャズギターコードの基本と押さえ方
ジャズギターで重要なコード(和音)は、単なる3和音(メジャー・マイナー)ではなく、テンションや拡張和音を含む複雑なコードを使います。ここでは初心者でも押さえやすいジャズギターの基本コードと押さえ方を整理します。
🎸 1. ジャズギターでよく使う基本コード
■ メジャー系
- メジャー7th(△7)
- 例:C△7 → C E G B
- 特徴:明るく安定した響き
- 押さえ方(5弦ルート):
e|---0--- B|---0--- G|---0--- D|---2--- A|---3--- ← C E|-------
- メジャー6th(6)
- 例:C6 → C E G A
- 軽やかで柔らかい響き
■ マイナー系
- マイナー7th(m7)
- 例:Dm7 → D F A C
- ジャズの基本コード、ブルージーな響き
- 押さえ方(5弦ルート):
e|---1--- B|---1--- G|---2--- D|---0--- A|---x--- E|---x---
- マイナー6th(m6)
- 柔らかいマイナー響きでコンピングに便利
■ ドミナント系
- 7th(7)
- 例:G7 → G B D F
- 解決感を作る和音(ジャズ進行の核)
- 押さえ方(6弦ルート):
e|---1--- B|---0--- G|---0--- D|---0--- A|---2--- E|---3--- ← G
- 9th / 13th / 7♯9 / 7b9
- 装飾的に使うテンションコード
- ジャズらしい響きを作る
🎵 2. コード押さえ方の基本ポイント
- ルートを意識する
- どの弦の音をルートにするかでフォームが変わる
- 小指・薬指でテンション音を押さえる
- 9th・13thなどを加えると響きがジャズらしくなる
- 指のアーチを保つ
- 他の弦をミュートせずに正確に鳴らす
- コードフォームの転回形を覚える
- 5〜6弦ルート中心のフォームを覚えると移動が簡単
⚡ 3. よく使うジャズギターフォーム例(簡易版)
| コード | 押さえ方の目安 |
|---|---|
| C△7 | 5弦ルート3フレット、4弦2フレット、3弦0、2弦0 |
| Dm7 | 5弦ルート5フレット、4弦5フレット、3弦5フレット、2弦6フレット |
| G7 | 6弦ルート3フレット、5弦2フレット、4弦0、3弦0、2弦0 |
| F7 | 6弦ルート1フレット、5弦3フレット、4弦2フレット、3弦1フレット |
※最初は押さえやすい「ルート5弦/6弦フォーム」から練習すると◎
💡 4. ジャズギターコード練習のコツ
- テンションを加える前に基本フォームをマスター
- コードチェンジを滑らかに練習(2〜3コードの循環から開始)
- メトロノームでスウィング感を意識
- 左手のミュートを活かす → 余計な音を出さずにクリアな響き

ジャズギターにおけるテンションコードの理解
ジャズギターで非常に重要なテンションコード(Tension Chord)は、単純なメジャー・マイナー・7thコードに9th、11th、13thなどの「テンション音(付加音)」を加えた和音です。ジャズ特有の豊かで複雑な響きを作り、即興やコンピングで多用されます。以下に整理します。
🎸 1. テンションコードとは?
- 定義:基本の3和音・7thコードに対して、さらに加えられる不協和ではない装飾音
- 目的:
- 和音の響きを豊かにする
- ジャズらしい「浮遊感」「色彩感」を出す
- 即興ソロやコード進行に深みを与える
🎵 2. 主なテンション音と役割
| テンション | 音程 | 特徴・用途 |
|---|---|---|
| 9th(9) | 1オクターブ上の2度 | 明るく柔らかい響き、7thコードに加えて色彩感 |
| 11th(11) | 1オクターブ上の4度 | 浮遊感やモーダルな響き、マイナー系で多用 |
| 13th(13) | 1オクターブ上の6度 | 豊かでジャジーな印象、コンピングで華やかさ |
| ♯9 / ♭9 | 7thコードの上に半音変化 | ブルージー・緊張感を強調、ドミナントコードで使用 |
| ♯11 / ♭13 | 高度なテンション | モダンジャズやフュージョンで使用、ハーモニーに色を加える |
※基本は「テンション音はルートと7thに対して響きを加えるもの」と覚えると理解しやすい
🎷 3. ジャズギターでのテンションコード活用法
- コンピングで使う
- 7thコードに9thや13thを加えて伴奏
- 例:C7 → C9(C E G Bb D)
- コード進行の装飾
- II-V-Iなどの進行でテンションを加えると自然なジャズ感
- 例:Dm7 → G13 → C△7
- ソロとコードの統合
- テンションを意識してメロディと和音を同時に演奏
⚡ 4. ジャズギターで押さえやすいテンションコード例
| コード | 押さえ方(5弦ルート中心) | 響きの特徴 |
|---|---|---|
| C9 | x 3 2 3 3 x | 明るくジャジー |
| G13 | 3 x 3 4 5 x | 華やかでスウィング向き |
| Dm9 | x 5 3 5 5 x | 柔らかく伸びやか |
| F△9 | 1 x 2 2 1 x | モダンジャズ風の彩り |
※最初はルート5弦フォーム中心で練習すると押さえやすい
💡 5. テンションコード理解のコツ
- 7thコードを基礎として覚える
- テンションは「7thコードに追加する音」と理解
- 耳で響きを確認する
- テンションは微妙な色彩感を出すので、音を聞き分けることが重要
- コード進行に沿って自然に加える
- II-V-Iなど、進行の流れに合ったテンションを選ぶ
- 無理に全部加えない
- 初心者は9thや13thなど基本テンションから練習
ジャズギターのバッキングとコードワーク
ジャズギターのバッキング(Comping)とコードワークは、ジャズギター演奏の根幹です。ソロだけでなく、アンサンブルで他楽器を支える役割として重要で、リズム・和音・テンションを巧みに使います。以下に整理します。
🎸 1. バッキング(Comping)とは?
- 定義:ジャズギターでコードを弾き、リズムやハーモニーを支える演奏スタイル
- 目的:
- リズムセクション(ベース・ドラム)と連携してグルーヴを作る
- ソロ演奏者(サックス・トランペットなど)を支える
- 曲のハーモニーや進行の色彩を強調する
- 特徴:
- 4ビートやスウィング感を意識
- コードの分散・装飾・ミュートを駆使して単調にならないように演奏
- 余計な音を出さず、要所で響きを加える
🎵 2. コードワークの基本
■ コードの種類
- 7thコード(C7, Dm7, G7など)を基礎に展開
- テンションコード(9th, 11th, 13th)で色付け
- モードや転回形を使い、同じコードでも響きを変化させる
■ リズムの工夫
- 裏拍の強調:スウィング感を作る
- 3連符やシンコペーション:アクセントをつける
- 休符の活用:音を詰めすぎず、ノリを生かす
■ 左手・右手のテクニック
- 左手:テンション音や転回形を素早く押さえる
- 右手:ストロークやアルペジオ、ミュートで表現を変える
🎷 3. ジャズギターの代表的バッキングパターン
| パターン | 内容・特徴 |
|---|---|
| 4ビートストローク | 1小節に4回、1拍ずつコードを軽く弾く |
| シンコペーション・ストローク | 裏拍や弱拍を強調し、スウィング感を作る |
| アルペジオ(分散和音) | コードの音を順に弾いて旋律的な響き |
| テンション強調パターン | 7th+9th/13thを部分的に弾き、華やかさを追加 |
⚡ 4. II-V-I進行でのバッキング例
- ジャズで最も基本的な進行:Dm7 → G7 → C△7
- バッキングのポイント:
- Dm7:ルート音+7th+9thを軽く弾く
- G7:テンション(13thや♭9)を加えて解決感を強調
- C△7:メジャー7th+テンションで安定感
- リズム:スウィング感を意識しつつ、弱拍にアクセントを入れる
💡 5. バッキング練習のコツ
- ルート+7thを基本に、テンションを少し加える
- 4ビートストロークから始め、徐々にシンコペーションを導入
- II-V-I進行でフレーズを繰り返す
- 右手のミュートでノリをコントロール
- 耳で響きを確認し、余計な音は出さない

実践的なジャズギターの練習方法
ジャズギターを実践的にマスターするには、理論・コード・リズム・耳・即興の5つの要素をバランスよく練習することが重要です。以下に、段階別・実践的な練習方法を整理しました。
🎸 1. 基本フォームとコード練習
■ 目標
- ジャズでよく使う7thコード、テンションコード、転回形をスムーズに押さえられるようにする
■ 方法
- ルート5弦・6弦フォームを覚える
- C△7, Dm7, G7など基本コードを5弦ルートで弾く
- II-V-I進行で繰り返す
- 例:Dm7 → G7 → C△7(4ビートストロークからシンコペーションへ)
- テンション追加
- 9th, 13thなどを部分的に加え、響きの違いを耳で確認
- 転回形を練習
- 同じコードでもルートや指の位置を変えて押さえる
🎵 2. リズム感とスウィング練習
- メトロノームを使う
- まず4ビートストロークで正確なタイミングを身につける
- シンコペーション練習
- 弱拍や裏拍にアクセントを置くパターンを練習
- アルペジオでスウィング
- コードの音を順に弾きながら、スウィング感を意識
🎷 3. スケールと即興練習
- メジャー・マイナースケール
- ルートポジションとポジション移動を覚える
- ペンタトニックやブルーススケール
- ジャズブルースやソロで活用
- II-V-Iでアドリブ
- 短いフレーズから始め、コードに沿って旋律を作る
- テンションを意識
- 9thや13thの音をソロに取り入れる
⚡ 4. バッキング(Comping)練習
- パターン練習
- 4ビートストローク、シンコペーション、アルペジオなど
- コードチェンジの滑らかさ
- II-V-Iや循環コード進行を繰り返す
- 他の楽器と合わせる
- ベース・ドラムのリズムに合わせて演奏
💡 5. 耳と分析力の強化
- 名演奏のコピー
- ウェス・モンゴメリー、ジョー・パスなどのフレーズを耳コピー
- コード進行を聴き取る
- II-V-Iやドミナントコードの動きを理解
- 録音して自己分析
- リズム、テンションの使い方、滑らかさをチェック
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