ディーズは中国の横笛です。中国のオペラ、そして現代の中国のオーケストラの多くのジャンルで広く使用されている主要楽器の一つ。中国人の間でも人気のある楽器です。ディーズは竹でできているため、バンブーフルートなどの名前で呼ばれることがあります。非常に細く、軽量で、明るい色の竹でできていることが多く、とてもお手軽に購入できる楽器です。音色がとても綺麗で美しいことで知られています。
起源と歴史
情報では中国の笛と呼ばれており中国でこの楽器は生まれました。一般には歌口と指孔の間に膜孔があり、ここに竹などの薄膜を貼ります。吹き方は指で中央の穴を押さえてコントロールをして振動させて吹きます。日本の尺八とは違い、横笛。琴、簫、二胡や琵琶などと同じように独特の音色です。中国語では笛子ですが、他の英語ではdiziと呼ばれます。
1. 起源
- 笛子は中国の伝統的な**横笛(横吹き竹笛)**で、**漢代以前(紀元前2世紀頃)**から使用されていた記録があります。
- 初期は単なる竹製の横笛で、戦国時代や秦・漢の時代の遺物にも類似の楽器が見られます。
- 古くは軍楽や祭祀音楽、儀式で使用され、旋律よりもリズムや装飾音に重きを置く演奏が行われていました。
2. 演奏文化の発展
- 唐・宋・明代を経て、中国各地の民族音楽や民謡、オペラ(昆曲・京劇など)に広く取り入れられるようになりました。
- この時期に、現在の笛子の特徴である**膜孔(dimo/薄膜を貼る孔)**が発明され、独特のビリビリとした響きが生まれました。
- 北方では梆笛(Bangdi)、南方では**曲笛(Qudi)**が発展し、地域や音楽ジャンルに応じた音色が確立しました。
3. 近現代
- 清代以降、笛子は教育機関や音楽団体で標準楽器として採用され、民族音楽オーケストラの中核となりました。
- 20世紀に入ると、**洋楽理論を取り入れた現代笛子(Xindi)**が登場し、複数キーや音階の拡張が可能に。
- 現在では伝統音楽だけでなく、映画音楽やポピュラー音楽にも応用されるなど、用途が多様化しています。
特徴と構造、サイズ
1. 特徴
- 音色
- 竹製横笛で、独特の「ビリビリ」とした響き(膜音)が特徴。
- 明るく軽快な音から柔らかく滑らかな音まで表現可能。
- 演奏表現
- 装飾音(トリル、グリッサンド、滑りなど)が多く、中国音楽独特の表現力に富む。
- メロディだけでなくリズムや表情付けにも重要な役割を持つ。
2. 構造
| 部位 | 説明 |
|---|---|
| 本体(竹) | 苦竹、紫竹など天然竹を使用。長さ・直径により音程が異なる。 |
| 吹孔(吹口) | 唇を当てて息を吹き込み、音を出す部分。 |
| 膜孔(dimo) | 小さな穴に薄膜(竹の皮や紙)を貼り、特有の振動音を作る。 |
| 指穴 | 6穴が基本で、半閉じや指の組み合わせで音階を出す。 |
| 端部 | 装飾やタッセルを吊るす穴がある場合も。 |
3. サイズ
| 種類 | 長さ(目安) | 特徴 |
|---|---|---|
| 梆笛(Bangdi) | 約40 cm | 北方系オペラ向け、明るく鋭い音色 |
| 曲笛(Qudi) | 約60 cm | 南方系音楽向け、低めで柔らかい音色 |
| 新笛(Xindi) | 50〜80 cm | 現代仕様、複数キー対応など多機能 |
- 音域:おおよそ2オクターブ(種類・材質により変動)
- 直径:約1.5〜2.5 cm程度(竹の太さで微調整)
楽器の種類はいくつある?
笛子は音色や用途、地域、構造によっていくつかの種類に分かれます。
1. 地域・音楽様式による分類
| 種類 | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| 梆笛(Bangdi) | 短めで明るく鋭い音色 | 北方オペラ、河北梆子など北方系音楽 |
| 曲笛(Qudi) | 長めで低め、柔らかい音色 | 南方音楽、江南系オペラや民俗音楽 |
| 蘇笛(Sudi) | 曲笛の一種でさらに柔らかく滑らかな音色 | 蘇州地方の音楽、細やかな旋律表現 |
| 新笛(Xindi) | 近現代仕様、複数キーや改良膜孔 | 教育、オーケストラ、現代音楽 |
2. 調子・キーによる分類
- C調笛(C Dizi):最も標準的な調子、初心者にも扱いやすい
- D調笛(D Dizi):少し高めの音域、北方音楽で使用
- G調・F調笛:特定の民謡・オペラで使用
- 複数キー対応笛:Xindiや現代仕様では、音階を広げるために複数のキーを用意
3. 素材や製法による分類
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 天然竹笛 | 苦竹、紫竹など使用。自然な響き。 |
| 人工竹/加工竹 | 安価で耐久性あり、湿度変化に強い。 |
| 高級手作り笛 | 天然竹+手加工+装飾入り。音質・価格とも高級。 |
| 初心者用プラスチック笛 | 学習用、耐久性重視、膜孔は簡易仕様 |
4. 用途別分類
- オペラ・民族音楽用:梆笛・曲笛が中心
- 教育・入門用:プラスチック笛、短めのC調笛
- 現代音楽・オーケストラ用:新笛(Xindi)や複数キー対応笛
- ソロ演奏用:高級天然竹笛、手作り仕様

ディーズ笛子の種類ごとの音色
ディーズは一般的に2つのタイプがあります。長いバージョンは中国南部のクディ(曲笛)で、暗いトーンを備えています。短いバージョンは中国北部のバンディ(梆笛)で、明るい音色が出ます。必要な方を用いて購入しましょう。
bangdi
qudi
奏法、難易度
1. 基本奏法
① 横吹き
- 唇を**吹孔(吹口)**に当てて息を吹き込み音を出す。
- 息の角度や強弱で音の高さや音色が変化。
② 膜孔(dimo)の操作
- 膜孔に貼った薄膜(dimo)が振動し、独特の「ビリビリ音」を生む。
- 膜の貼り方や湿度で音色が変わるため、調整が重要。
③ 指穴操作
- 6穴を組み合わせて音階を演奏。
- 半閉じや半押さえを使うと半音・装飾音(スライド、トリル、グリッサンド)が可能。
④ 装飾音・表現
- トリル:連続的な音の跳躍
- グリッサンド:指穴や唇で滑らかに音程を上下
- 跳躍・強弱表現:息の強弱で強弱やニュアンスを付加
2. 難易度
初級
- 音を安定して出すことができる
- 簡単な旋律やスケール練習が中心
- 膜孔の貼り方や調整はまだ簡単な段階
中級
- 半音・装飾音の演奏が可能
- 膜孔の微調整による音色表現ができる
- 旋律にニュアンスをつける演奏が可能
上級
- 高度なグリッサンド、トリル、複雑な旋律表現
- 複数キーの笛を使った演奏やオーケストラ参加
- 音色の変化・表情付けを自在に行う
- 演奏者の息の強弱・指の操作・膜孔管理の全てが求められる
3. 総合ポイント
- 笛子は単なる旋律楽器ではなく、装飾音・表現力が演奏の鍵
- 膜孔の管理や指穴操作、息のコントロールが習熟度に大きく影響
- 初心者でも音は出せるが、表現豊かな演奏には長期の練習が必要
有名な奏者
笛子は中国の民族音楽やオペラで中心的な役割を持つため、数多くの奏者が活動しています。国際的に広く知られているソロ奏者や教育者も存在します。
1. クラシック・民族音楽系
- Yu Xunfa(余勳發)
- 中国の伝統音楽界で著名な笛子奏者。
- 特に現代曲・民謡の演奏で知られ、独自の奏法や装飾音の研究で影響力が大きい。
- Lu Chunling(呂春嶺)
- 上海音楽学院出身。笛子と中国ジャズの融合演奏も行った。
- 南方系音楽の表現に定評がある。
- Zhang Weiliang(張偉良)
- 北京中央民族楽団の主力奏者として活動。
- 伝統音楽から現代音楽まで幅広く演奏。
2. 教育・普及で知られる奏者
- Li Huanzhi(李煥之)
- 作曲家・教育者として笛子教育に貢献。
- 中国国内外で笛子演奏者の育成に尽力。
- Chen Shanshan(陳珊珊)
- 女性奏者として知られ、ソロ演奏・アンサンブル共に活動。
- 笛子の教育書や教材の執筆も行う。
3. 特徴
- 笛子奏者は民族音楽オーケストラや民俗音楽団体で中心的役割を担う。
- ソロ奏者としても活躍し、国内外のコンサートや録音で中国伝統音楽の普及に貢献。
- 多くの奏者は、膜孔(dimo)の操作や装飾音表現の熟練度が演奏技術の差を生む。

新品と中古の製品ラインナップと価格相場
こちらは 笛子(Dizi/中国竹横笛)の 新品・中古モデルの代表的なラインナップと価格相場です。用途・素材・仕様によってかなり価格に幅がありますが、参考になれば幸いです。
🎯 代表モデル例
それぞれ簡単に特徴と価格を紹介します:
- Brown Bamboo Dizi Handmade Aged Bamboo – F Key:手作り風竹仕様、Fキー(調子)モデル。価格例 約 ¥5,948。
- Traditional Bamboo Dizi CDEFG Key Professional:複数キー対応・木製/竹製混材仕様、価格例 約 ¥6,508。
- Bitter Bamboo Dizi Beginner Split‑Section E Key:初心者用分割構造(2パーツなど)、Eキー仕様。価格例 約 ¥3,166。
- Handmade Bamboo Dizi G Key Traditional:伝統竹仕様、Gキーモデル。価格例 約 ¥1,820。
- Bitter Bamboo Dizi F‑Key China Made:廉価竹モデル、Fキー仕様。価格例 約 ¥4,149。
- Chinese Traditional Bamboo/Wood Dizi Flute:超廉価基本モデル(素材・仕様控えめ)、価格例 約 ¥1,360。
- (placeholder) High‑End Professional Dizi Bamboo Concert Grade:高級・コンサートグレード仕様(予約・受注製作など)価格帯数万円〜の模様。
- (placeholder) Professional Grade Chinese Dizi Bamboo:プロ仕様竹モデル、価格帯数千ドル/数万円に及ぶ例あり。
📊 価格相場の目安
- 入門/初心者モデル:数千円〜1万円程度。例として「¥1,820」「¥3,166」など。上記例。
- 中級〜手作り仕様モデル:1万円〜数万円程度。 例えば、USD $155〜$290(約¥25,000〜¥50,000)という記録あり。
- 高級/プロ仕様モデル:数万円〜数十万円。例えば $995(約¥150,000以上)というプロ仕様価格例あり。
- 中古市場:新品価格の幅を反映しつつ、「数千円で手に入る」という報告もあります。例えば Reddit の書き込みで“$25 ≈ ¥4,000程度でまあまあの竹笛を手に入れた”という言及あり。
🧐 購入時のポイント
- キー(調子)を確認:C, D, F, G などが一般的。演奏する音楽・伴奏楽器に合わせて選ぶ。
- 素材:天然竹(苦竹、紫竹等)・手作りモデルほど音色・価格共に上。廉価モデルは機械加工・素材が簡略。
- 膜孔(dimo)の貼り具合・状態:音色・響きに影響大。初心者モデルでは調整が必要となること多い。
- サイズ・長さ・穴数(調子・キーに応じて)を確認。演奏目的(民族演奏・ソロ・伴奏)によって仕様が変わる。
- 中古購入時は、竹のひび・割れ・湿度ダメージ・膜孔の劣化をチェック。
- 価格が安すぎるモデル(特に“お買い得”表示の廉価モデル)では、素材・加工・調律が粗い場合あり。Reddit では次のようなコメントあり:
“Best not to buy a purple bamboo mass‑machined flute with fake bone end caps from Amazon”
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