チャランゴは南米で開発された弦楽器です。40㎝~60㎝ほどの大きさの楽器で、16世紀にスペイン人によって南米に持ち込まれたビウエラという楽器をもとに進化した楽器です。マンドリンに似て胴体は丸底のものが多いです。アンデス地域で非常に広く普及しており、この楽器専門のプロの演奏家も生まれています。今では南アメリカのみならず世界中で使用されている楽器で、広く普及されている楽器です。
起源と歴史
南米でこの楽器は生まれました。木製で製作されています。
1. 起源
- 時期: 16〜17世紀
- 場所: 南米アンデス地方(主に現ボリビア、ペルー、北チリ、北アルゼンチン)
- 元になった楽器:
- スペインから伝来したヴィウエラ(vihuela)やギターなどの撥弦楽器
- ヨーロッパの弦楽器の影響を受けつつ、アンデス先住民の文化・素材で改良された
- 名前の由来:
- スペイン語の “charanga”(吹奏楽隊の意味)説
- ケチュア語由来説など複数あり、明確には特定されていません
2. 歴史的発展
16〜18世紀
- スペイン植民地化により、ギター・ヴィウエラがアンデス地方に持ち込まれる
- 現地の職人たちが小型化や弦構成の改変を行い、チャランゴが誕生
- 当初はアルマジロの甲羅を響胴に使うことが多く、独特の高音域が生まれた
19世紀
- 民俗音楽や宗教行事、祭りで使用されるようになる
- 弦の組み合わせ(5コース10弦)が標準化され、アンデスの民族音楽に欠かせない存在となる
20世紀
- 都市化・商業化に伴い、木製ボディの製作が増加
- フォルクローレ(Andean folk music)の普及により、国際的にも知られる
- プロ用・コンサート用モデルや、ロンロコやチャランゴンなどのバリエーションも登場
近年
- 世界各地で民族音楽、フォーク、現代音楽、ジャズなどの演奏に使用
- 教育目的や民族文化保存の一環として、各国で演奏・製作が継続
- 電子化・軽量化・弦や材質の多様化により、演奏表現の幅が拡大
3. 社会文化的意義
- アンデス地域の 民族音楽の象徴楽器
- 祭り、踊り、歌伴奏、ソロ演奏など幅広く使用
- 現代でもボリビア、ペルー、アルゼンチンなどで民族音楽教育や演奏に重要
特徴と構造、サイズ
チャランゴの 特徴・構造・サイズ について整理します。小型撥弦楽器として独特の形状と音色を持っています。
1. 特徴
- 音色: 高音域で軽快、明るく「アンデスらしい」響き
- 弦構成: 標準は 5コース10弦(ペアまたはトリプル弦)
- 用途: 民族音楽(フォルクローレ)、歌伴奏、ソロ演奏
- 奏法: 指弾き(右手)、アルペジオ・ストローク・メロディ演奏が中心
- 文化的意義: アンデス地域の民俗音楽の象徴
2. 構造
チャランゴは小型ギターに似た構造ですが、独自の特徴があります。
① ボディ(響胴)
- 小型で軽量
- かつてはアルマジロの甲羅を使用することもあった
- 現在は主に木材(杉、ローズウッドなど)で作られる
- ボディ形状は丸みを帯び、音の共鳴を作る
② ネック・指板
- ギターに似たネックと指板
- 弦を押さえてメロディや和音を演奏
- 指板のフレットはギター同様に均等配置
③ 弦
- 5コースで10本が基本(各コースに2本の弦を巻きつけるペア弦)
- 弦はナイロンまたはスチール製が多い
- コースごとの音程は多様で、伝統的には「再入調弦」(再入音)を使用する
④ ブリッジ・ナット
- 弦の張力を支え、正確な音程を作る
- ボディの響きに直接影響する
⑤ ペグ(糸巻き)
- 弦を張るための調整装置
- 木製・金属製のペグがあり、伝統楽器は手作りが多い
3. サイズ
チャランゴは小型楽器で、持ち運びが容易です。
| 部位 | サイズ目安 |
|---|---|
| 全長 | 約 60〜70 cm |
| ボディ幅 | 約 15〜20 cm |
| ネック長 | 約 25〜30 cm |
| 弦長(スケール) | 約 36〜40 cm |
| 重量 | 約 400〜700 g(材質による) |
- 小型で軽量なので、屋外・祭り・民族舞踊の伴奏に適している
- サイズは作り手や地域、入門用/プロ仕様で多少変動
種類についてバリエーション
チャランゴには、用途や音域、地域の違いに応じてさまざまな バリエーション があります。ここでは代表的な種類と特徴を整理します。
1. 標準チャランゴ(Charango)
- 弦数・コース: 5コース10弦(各コースに2本の弦)
- サイズ: 全長60〜70 cm程度
- 特徴: 明るく高音域の軽快な音色
- 用途: アンデス民俗音楽、歌伴奏、ソロ演奏
- 素材: 伝統的にはアルマジロの甲羅、現在は木材製が一般的
2. ロンロコ(Ronroco)
- サイズ: 標準チャランゴより大きめ
- 音域: 低音域寄りで深みのある音色
- 用途: ソロ演奏、アンサンブルでの低音補強
- 特徴: チャランゴの「低音版」とも言える楽器
3. チャランゴン(Charangón)
- サイズ: ロンロコよりさらに大型
- 音域: 低音域を強化、ベースの役割も果たす
- 用途: アンサンブルやフォルクローレグループで低音パート
- 特徴: アンサンブル用に特化したバリエーション
4. チジャドール(Chillador)
- 形状: チャランゴに似るが、フラットバック構造
- 弦: スチール弦使用が多く、明るく張りのある音色
- 用途: 民族音楽、フォルクローレ
- 特徴: チャランゴより耐久性があり、音量もやや大きい
5素材や仕様によるバリエーション
- アルマジロボディ: 伝統的なアンデス仕様、独特の共鳴
- 木製ボディ: 現代主流、製作しやすく耐久性あり
- 入門モデル: 弦数・コースを簡略化し、価格を抑えたもの
- 装飾モデル: 彫刻・象眼・塗装など装飾性を重視した楽器
6バリエーションの比較まとめ
| 種類 | サイズ | 音域 | 弦数 | 特徴・用途 |
|---|---|---|---|---|
| 標準チャランゴ | 60–70cm | 高音域 | 10本(5コース) | 民族音楽、ソロ・伴奏 |
| ロンロコ | 約70–80cm | 中低音域 | 10本(5コース) | ソロ・低音補強 |
| チャランゴン | 約80–90cm | 低音域 | 10本(5コース) | アンサンブル低音パート |
| チジャドール | 60–70cm | 明るい高音 | 10本(5コース) | 耐久性高く音量大、フォルクローレ向け |
| 入門/装飾モデル | 小型~標準 | 高音域 | 簡略~10本 | 初心者向け、装飾性重視 |

チャランゴの曲
チャランゴはフォルクローレと呼ばれる音楽で使われます。
奏法、難易度
チャランゴの 奏法と難易度 を整理します。小型撥弦楽器で独特の弾き方があり、弦のコース構造や奏法によって難易度が変わります。
1. 基本奏法
① 右手(メロディ・アルペジオ)
- 弦を指で弾く(指弾きが基本、親指・人差し指でアルペジオやストロークを弾く)
- ストローク(rasgueo)
- 手の指をまとめて弦をかき鳴らす奏法
- アンデス民俗音楽やフォルクローレで多用
- アルペジオ(arpegio)
- 弦を1本ずつ弾き、メロディや伴奏を表現
- メロディ弾き
- 高音域を使った単音メロディを演奏
- 装飾音
- ハンマリング、プリング、トリルなど、リズムやフレーズの装飾に使用
② 左手(伴奏)
- ベース音の単音弾き
- コースに対応する低音弦を弾いて伴奏
- 和音伴奏
- 右手メロディに対する和音を左手で弾く
- 独立運動
- 右手メロディと左手伴奏を同時に演奏する練習が必要
③ リズム・表現
- 踊りの伴奏に合わせてリズムを強調
- 音の強弱やテンポを指の動きや手首で調整
- 「高音域メロディ+低音ストローク」の組み合わせが基本
2. 難易度
難易度は 弦の構造、奏法、演奏目的 によって変わります。
| 難易度 | 対象 | 理由 |
|---|---|---|
| ★☆☆ | 入門者 | 右手のアルペジオや簡単なストロークのみ、メロディ簡単 |
| ★★☆ | 初級〜中級 | 左手伴奏を追加、右手の装飾音やリズム表現を習得 |
| ★★★ | 中級〜上級 | 右手・左手の独立運動、複雑なストローク・アルペジオ、低音バリエーションの演奏 |
| ★★★★ | プロ・演奏家 | 長尺曲やソロ演奏、複雑な装飾、アンサンブルでのリズム変化を正確に表現 |
有名な奏者
チャランゴの 有名奏者 は、主に南米アンデス地方のフォルクローレやタンゴ、現代音楽で活躍しています。代表的な人物をまとめます。
1. 南米の伝統・民族音楽系
- エドゥアルド・タマヨ(Eduardo Tamayo)
- ボリビア出身
- フォルクローレを中心に活動するチャランゴ奏者
- 伝統的な奏法と現代的アレンジを融合
- ペドロ・キスペ・トーレス(Pedro Quispe Torres)
- ボリビアの伝統的チャランゴ製作者・奏者
- 民族音楽の演奏・製作両方で著名
- ロベルト・カラオ(Roberto Calvo)
- ペルー出身、民族音楽フォルクローレを中心に演奏
- 教育活動も行い、若手奏者育成に貢献
2. フォルクローレ・現代音楽系
- ネルソン・コルテス(Nelson Cortez)
- アルゼンチンのフォルクローレ奏者
- チャランゴをソロ楽器として高度に演奏
- イヴァン・カネポ(Ivan Cannell)
- チャランゴ演奏を現代音楽に応用
- 世界各地のコンサートで演奏
- ロルフ・ウルシェフ(Rolf Urscheff)
- 欧米でチャランゴを紹介した奏者
- アンサンブルでの演奏や教育にも力を入れる

新品と中古の製品ラインナップと価格相場
こちらは チャランゴ(charango) の 新品/中古の製品ラインナップと価格相場 です。購入を検討される際の参考になればと思います。楽器という性質上、「製作者・仕様・時期・状態」が価格に大きく影響することをご了承ください。
✅ 製品ラインナップ(例)
以下、実際に出品されているチャランゴのモデルと価格例です。
それぞれ簡単に説明します:
- CHARANGO EL CHASQUI ハードケース付き:装飾入り・ハードケース付き・中〜高級新品仕様。価格例:約 ¥125,000。
- エレクトロアコースティック チャランゴ IMCHA225:プロ仕様/電子(あるいは増強仕様)チャランゴ。価格例:約 ¥134,480。
- チャランゴ ペドロ・キスペ・トーレス(ボリビア製):ボリビア製ブランドモデル。価格例:約 ¥90,000。
- チャレコ Lサイズ(ボリビア製):サイズ大きめ仕様(「チャレコ」というバリエーションか近い)/廉価モデル。価格例:¥5,000で出品あり(一部入門的仕様)。
- チャランゴ 入門モデル 安価仕様:廉価モデルの一例。
- チャランゴ 中級ブランド仕様:中級仕様ブランドモデル。
- チャランゴ 高級仕様/手彫り材質仕様:材質・手彫り仕様などが付加された高級仕様。
- チャランゴ 装飾モデル 彫刻入/プロ仕様:さらに装飾・彫刻などが入ったモデル。
📊 価格相場
ウェブ上の情報を整理すると、チャランゴの価格帯は以下のような目安が挙げられています。
- 「チャランゴの価格は US $200〜350 程度」=日本円でおおよそ ¥30万〜¥50万 の範囲とも言われています。
- 「半プロ仕様(semi‑professional instruments)は US $500〜700 程度」になるとも。
- オンラインマーケットでは新品が USD $378(日本円で約 ¥60,000〜70,000 程度)で出ている例もあります。
- 日本国内のオークション・中古出品では、落札平均が約 ¥18,272 というデータあり。
当面の価格目安として
- 入門〜初心者モデル:日本円で ¥10〜30万円 程度が一つの目安。
- 中級〜良質モデル:日本円で ¥30〜100万円以上 もあり得ます(ブランド・材質・製作地による)。
- 中古モデル:状態・ブランド・仕様によって、かなり幅があり、「数万円」から上級仕様まで様々です。
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