Gibson(ギブソン)はエレキギターで人気モデルを紹介します。世界2大ギターメーカーのひとつである有名な会社です。創始者オーヴィル・ヘンリー・ギブソンが19世紀末に立ち上げた楽器工房からスタートし、その時から現在に至る100年以上に渡ってギターのトップブランドとして君臨しています。時代のニーズを見つめ、またライバル企業に対抗していく中で、多くのプレイヤーに愛されてきました。楽器としてのこだわりから、良質の木材を使用していて、人気があります。
起源と歴史
アメリカでこの楽器は生まれました。初心者でもアコギ、SGなどを使ってロックなどで利用されます。ギターメーカーを代表する存在で、ラインナップの一覧はトップレベルで魅力。始めるさいはタイプによって選択も可能で、他にカスタムも対応しています。ネットなどの情報でピックアップされることも多いメーカーです。
1. 創業と初期の歴史(1894~1920年代)
- 創業者:オーヴィル・ギブソン(Orville Gibson)
- 創業年:1894年
- 創業地:アメリカ、ミシガン州カラマズー
- 初期の特徴:
- マンドリンやギターの木工技術を活かしたアーチトップ(凸型トップ)ギターを製作
- 音の共鳴や響きを重視した設計で、当時のギターより音量が豊かだった
- 1920年代:
- ジャズの発展に合わせ、アーチトップのソリッドボディやセミアコースティックギターを開発
- Gibson L-5 などのアーチトップ・ジャズギターが登場
2. エレクトリックギターの登場(1930~1950年代)
- 1930年代:
- **ESシリーズ(Electric Spanish)**などのエレクトリック・アコースティックギターを発売
- ジャズ・ビッグバンド向けに音量を増強
- 1940年代後半:
- エレキギター開発に注力
- **レス・ポール(Les Paul))**との共同開発が始まる
- レス・ポールはギブソンに試作エレキギター「The Log」を提案
- これを発展させ、後の Gibson Les Paul が誕生
- 1952年:
- 初代 Les Paul モデル発売
- マホガニー材+メイプルトップ、ハムバッカーピックアップ搭載
- ロック・ブルース・ジャズで使用される定番モデルに
3. 1960年代~1970年代:SGと多様化
- SGシリーズ登場(1961年):
- Les Paul の改良型として、軽量・薄型ボディ・ダブルカッタウェイを採用
- エネルギッシュなロックサウンドに最適
- セミアコースティック(ES-335など)やダブルネックモデル(EDS-1275)も登場
- ギブソンはジャズ、ブルース、ロックなど幅広いジャンルで使用されるように
4. 1980年代~2000年代:現代化と国際ブランド化
- 生産ラインを改良し、**コストパフォーマンスモデル(スタジオシリーズなど)**を展開
- 日本やヨーロッパ市場に進出し、世界的ブランドに
- 数多くのアーティストがライブ・レコーディングで使用
- ヴィンテージ・レスポールやSGはコレクター市場で高値となる
5. 現代(2010年代~)
- ハイエンドモデルとエントリーモデルを併行して展開
- カスタムショップによる限定モデルやヴィンテージ復刻版が人気
- エレクトリック・アコースティック問わず、ジャンル問わず世界中で使用される
- 「Gibson」のブランドは伝統・品質・革新の象徴として音楽文化に定着
開発会社
Gibson Brands, Inc.
創業者
Orville Henry Gibson 1856年-1918年
Orville Henry Gibsonは1856年、カナダとの国境に近いニューヨーク州シャタゲイの農家に生まれ、30代半ばまでにはミシガン州カラマズーに移り、レストランや靴屋で働きながら趣味で楽器を製作していました。1894年バイオリンやビオラといった弦楽器の音響に魅せられた彼は、その構造的特徴をマンドリンとギター製作に応用し、開発しました。木材を削り出して形成したボディサイドとアーチ状のトップをもつ彼の楽器は、その暖かみのある響きで人気となり、彼はこのアイデアで1898年2月に特許を取得しました。1896年、Orville は弦楽器製作を本業にすることを決意し、靴屋を退職して弦楽器工房を開業しました。カラマズーのサウス・バーディック通りに開いた彼の工房はわずか10平方メートル。心臓に持病を抱えていた彼は1907年頃からカラマズーや、故郷近くの町オグデンスバーグで入退院を繰り返していました。そして1918年病院で亡くなりました。
特徴と構造、サイズ
1. 特徴
- 豊かな音色とサステイン
- マホガニーやメイプル、ローズウッドなど高級木材を使用し、温かみのある音色と長いサステイン(音の伸び)を実現
- ジャンルを問わない汎用性
- ロック、ブルース、ジャズ、ポップなど幅広く対応
- Les Paul、SG、ESシリーズなどモデルごとに音質や演奏感が異なる
- 伝統と革新の融合
- クラシックな木工技術を用いたセットネック構造
- ピックアップやブリッジ、トーン回路など電子回路の改良で多彩な音色調整が可能
2. 構造
ボディ
- 種類:
- ソリッドボディ:レス・ポール、SGなど
- 音の減衰が少なく、サステインが長い
- フィードバックが起きにくい
- セミアコースティック/アーチトップ:ES-335など
- 胴体に空洞があり、暖かい音色
- ジャズやブルース向き
- ソリッドボディ:レス・ポール、SGなど
- 材質:
- マホガニー:中低音が豊かで暖かい音
- メイプル:トップ材として使用、音の輪郭や明瞭さを強調
- ローズウッド/エボニー:指板材に使用し、タッチ感や音色を向上
ネック
- セットネック方式(ボディに接着する方式)が主流
- 音の伝達性・共鳴が向上
- スケール長:24.75インチ(約628mm)が標準
- 指板:ローズウッドやエボニーを使用
ピックアップ
- ハムバッカー(Les Paulなど)
- ノイズが少なく太い音色
- シングルコイル/セミアコースティック用ピックアップ
- 明るく澄んだ音色
ブリッジ
- Tune-o-Matic(レス・ポールなど)
- 弦高調整やイントネーション調整が可能
- トレモロ(SGやカスタムモデル)
- ビブラート効果を加えられる
3. サイズ
| 項目 | 標準値・目安 |
|---|---|
| スケール長 | 24.75インチ(約628 mm) |
| ボディ厚 | ソリッドボディ:約45〜50 mm、セミアコースティック:約60〜65 mm |
| ボディ幅 | 最大部:約32〜35 cm |
| 重量 | レスポール:約4〜5 kg、SG:約3.5〜4 kg、ES-335:約3.5〜4.5 kg |
| ネック幅(ナット幅) | 約42 mm前後 |
- モデルによって厚みや重量が異なるため、持ちやすさや演奏感を事前に確認することが重要です。
種類について詳細
Gibsonギターの種類・モデル別特徴について詳しく整理します。
1. Les Paul(レス・ポール)シリーズ
- 概要:Gibsonの代表的ソリッドボディギター。1952年発売。マホガニーボディ+メイプルトップ+ハムバッカーピックアップが特徴。
- 音色:太く、温かみのあるサウンド。ロック、ブルース、ジャズまで幅広く対応。
- 主なバリエーション:
- Les Paul Standard:フラッグシップ。高品質な材・仕上げ。
- Les Paul Studio:スタジオ向け。軽量でコストパフォーマンス高。
- Les Paul Custom:高級仕様。豪華装飾・素材使用。
- Les Paul Classic / Traditional / Tribute:ヴィンテージ風・入門向け・復刻モデルなど
2. SG(エスジー)シリーズ
- 概要:1961年発売。軽量・薄型・ダブルカッタウェイボディ。レス・ポールの派生モデル。
- 音色:シャープでパンチの効いたサウンド。ロックに適している。
- 主なバリエーション:
- SG Standard:スタンダード仕様。
- SG Special / Faded / Tribute:コストパフォーマンスモデル。
- SG Custom / ‘61 Maestro Vibrola:高級・ヴィンテージ復刻モデル。
3. ES(エレクトリック・スパンニッシュ)シリーズ
- 概要:セミアコースティック(空洞ボディ)で、ジャズ・ブルース向け。
- 音色:暖かく柔らかいサウンドで、サスティーンが豊か。
- 主なバリエーション:
- ES-335:代表モデル。中空セミアコボディ、ハムバッカー搭載。
- ES-339:ES-335の小型モデル。軽量で扱いやすい。
- ES-175 / ES-330 / ES-347 / ES-355:ジャズ・ブルース・スタジオ向け多彩な仕様
4. アコースティックギター(Hummingbird、J-45など)
- 概要:アコースティックギターも歴史的に有名。
- 主なモデル:
- J-45:ラウンドショルダーの代表モデル。豊かでバランスの良い音。
- Hummingbird:スクエアショルダー。装飾が美しく、明るい音色。
- Songwriter / SJ / Custom Shop:高級仕様や演奏・録音向け。
5. ダブルネック/特殊モデル
- EDS-1275:ダブルネック(6弦+12弦)ギター。ロックステージ向け。
- Flying V / Explorer / Moderne:形状独特なソリッドギター。ハードロック・メタル向け。
6. バリエーション・仕様の違い
- 材質:マホガニー/メイプル/ローズウッド/エボニー
- ピックアップ:ハムバッカー、シングルコイル、P-90
- ネック:セットネック、スケール長24.75インチ
- ボディタイプ:ソリッド/セミアコ/アコースティック
- 装飾・仕上げ:カスタムショップモデルでは豪華な装飾・高級材を使用

Gibsonモデル
J-45 Standard
名機としてロック系を中心とした多くのアーティストに愛用される「J-45」は、大型ボディによる迫力のサウンドが持ち味です。
SJ-200
Jシリーズをさらに大型化させた「SJ-200」は、そのサイズと豊かな鳴りにより「キングオブ・フラットトップ」と呼ばれます。
L-00 Standard
1926年にフラットトップにモデルチェンジしたものです。
Gibson FlyingV
「変形ギター」の先駆けとなっているモデルです。
Gibson Firebird
優美な流線型のボディライン、スルー・ネック・ボディ構造が大きな特徴。
Gibson Explorer
1弦側のカッタウェイと右肘が当たる部分が大きく張り出しています。
Gibson EDS-1275
2弦を1セットと考えた6弦ギター。
奏法、難易度
1. 基本的な奏法
Gibsonギターはソリッドボディ/セミアコ/アコースティックなどモデルによって特性が異なりますが、基本的な奏法は共通です。
1-1. ピッキング
- ピック弾き(Plecing / Pick)
- ロック、ブルース、ポップスで一般的
- ハムバッカーピックアップと組み合わせると太い音色が得られる
- フィンガーピッキング(Fingerstyle)
- アコースティックやジャズ系で使用
- 指の独立運動でベースライン・メロディ・ハーモニーを同時に演奏
1-2. ストローク/アルペジオ
- ストローク(Chords Strumming)
- リズムギターの基本
- Les PaulやSGでは太い音でパワフルに鳴る
- アルペジオ(Arpeggio)
- ハンマリング・プリングを活用
- ジャズやブルースでコードの分散和音を演奏
1-3. リード奏法
- ベンド/ビブラート
- 指で弦を押し上げることで音程を変化させる
- スライド
- スライドバーや指を使って滑らかな音程移動
- タッピング/ハンマリング・オン・プリング・オフ
- 速弾きやソロ演奏で使用
1-4. ハイブリッド奏法
- フィンガーピッキングとピック弾きを組み合わせる
- ソロ/コード/リズムを同時に演奏する上級テクニック
2. 難易度
Gibsonギターはモデルや奏法によって難易度が変わります。
初心者向け
- コードストロークや簡単なメロディ弾き
- SGやLes Paul Studioなど軽量モデルは扱いやすい
- ピック弾き中心なら比較的早く演奏可能
中級者向け
- ソロやリードプレイの習得(ベンド、スライド、ハンマリング・プリング・オフ)
- アルペジオやリズム+メロディの同時演奏
- ハムバッカーやセミアコ特有の音量・トーン調整の理解
上級者・プロ向け
- 複雑なコード進行、変拍子、即興ソロ演奏
- 高速フレーズやスウィープピッキングなど高度テクニック
- 音色の微調整(ピックアップ切替、ボリューム/トーン操作)
- スタジオ録音・ライブでの表現力が求められる
有名な奏者
1. ロック/ハードロック系
- ジミー・ペイジ(Jimmy Page)
- Led Zeppelin のギタリスト
- Les Paul Standard を愛用
- 太く重厚なサウンドと速弾きソロで有名
- スラッシュ(Slash)
- Guns N’ Roses のギタリスト
- Les Paul Standard をメインで使用
- ロックソロの象徴的サウンド
- アンガス・ヤング(Angus Young)
- AC/DC のギタリスト
- SG Standard を使用
- シャープで切れ味あるリフが特徴
- ピーター・フランプトン(Peter Frampton)
- アコースティック/セミアコモデルも使用
- スピーカー内蔵“フランプトン・ファーミング”で有名
2. ブルース/ジャズ系
- B.B.キング(B.B. King)
- ES-355(「ルシール」)を愛用
- クリーンで滑らかなトーン、感情豊かなビブラート
- レス・ポール(Les Paul)
- 自身の名を冠したモデルで演奏
- ジャズ・ロック・スタジオ録音で幅広く使用
- ウェス・モンゴメリー(Wes Montgomery)
- セミアコ ESシリーズを使用
- サムピッキングでジャズ・ソロを演奏
3. ポップ/多ジャンル系
- エリック・クラプトン(Eric Clapton)
- 初期はレスポールを愛用
- 太く豊かなトーンでブルース/ロックを演奏
- スティーヴィー・レイ・ヴォーン(Stevie Ray Vaughan)
- Les Paul をカスタム仕様で使用
- ブルースとロックの融合スタイル
- ピーター・グリーン(Peter Green)
- 初期フリートウッド・マックのギタリスト
- Les Paul Standard(1959年モデル)で独特のブルーストーンを作る

新品と中古の製品ラインナップと価格相場
「Gibson ギター」の新品・中古品の製品ラインナップと価格相場を、日本国内を中心に整理します。購入を検討される際の目安としてご活用ください。
新品ラインナップと価格例
以下は代表モデルの新品価格例です。
それぞれ簡単に:
- Gibson Les Paul Standard Honey Burst:新品価格例「¥690,000」ほど。
- Gibson Les Paul Standard 60s Figured Top:新品価格例「¥354,200」など。
- Gibson Les Paul Standard 50s Top:新品価格例「¥218,000」ほど。
- Gibson Les Paul Studio:新品価格例「¥181,000」など。
- Gibson Les Paul Standard ’60s Bourbon Burst:新品価格例「¥286,000」ほど。
- Gibson Les Paul Standard 60s Top:新品価格例「¥259,000」ほど。
- その他バリエーションも含め、高級仕様モデルではさらに価格が高めです。
新品価格の相場感(日本国内)
- 入門~コストパフォーマンスモデル:おおよそ ¥18万〜¥30万 程度。
- ミドル~スタンダード仕様:おおよそ ¥30万〜¥40万〜¥50万 程度。
- ハイエンド・限定仕様・フィギュアドトップなど:¥50万〜¥70万以上になることも。
- さらにヴィンテージ風・カスタムショップ仕様・限定数モデルは ¥100万以上 の例もあります。中古市場も含め、希少性で価格が跳ねることがあります。例えば、限定モデルで「$99,999」相当という海外報道もあります。
- 上記新品価格は国内楽器店での実例。例えば「Les Paul Standard 50s Plain Top Ebony Top」で「¥330,000」。
🕰 中古品ラインナップと価格相場
中古市場では、年式・仕様・状態・シリアル・修理歴・希少性によって価格の幅が大きくなります。
中古価格の実例
- 例えば「Used Gibson USA / Les Paul Special Humbucker Ebony [06]」で「¥135,200」など。
- 別例として「Used Gibson / J‑45 Standard Vintage Sunburst」などでは「¥298,700」ほど。
- さらにはヴィンテージ・1970年代製や初期モデルなどでは「¥800,000〜¥1,200,000以上」という例もあります。
中古の価格帯目安
- 練習用・スタンダード仕様中古:¥10万〜¥30万〜¥50万 程度。
- ミドル〜仕様良・ブランド良中古:¥50万〜¥100万 程度。
- ヴィンテージ・限定・カスタムショップ仕様中古:¥100万〜¥300万以上 になることも。
- 例えば「1973 ES‑335TD Walnut」の中古価格例で「¥1,122,000」。
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