幅広く専門店で販売取り揃えしているマンドリンは8本の弦を持つ複弦楽器で、17世紀前半のイタリアで生まれました。ギターと同じくリュートを祖先に持つとされています。ヨーロッパでとても有名な楽器となり、今ではとても知られている楽器の一つです。独特の音色は古くから多くの人を惹きつけてきました。19世紀末にアメリカ合衆国で派生したフラットマンドリンもあり、ブルーグラス、カントリーなどの音楽ジャンルで、フィドルやバンジョーなどとともに使用されることが多いです。
起源と歴史
イタリアのローマ、ナポリなどでこの楽器は生まれました。マンドリン属の音色は愛らしい音がします。 マンドラは、力強くも甘い音色の中音域が特徴的です。クラシックで使われ、コントラバス、ヴィオラ、チェロなどとともに使われます。曲の後で調弦が必要です。撥弦楽器で独奏だけでなく伴奏や合奏でも使われます。演奏会では奏者はヴァイオリンとも演奏します。大きな響きで興味を持つ初心者も多いです。買い物も多く結果としてメーカーの商品カテゴリーでは各種アウトレットでかなり売られています。
1. 起源
- マンドリンは**リュート族(lute family)**に属する弦楽器です。
- その前身として、16世紀頃の**マンドーラ(mandola)やマンドリーノ(mandolino)**が存在しました。
- マンドーラ:マンドリンより大きく低音域向け
- マンドリーノ:小型で高音域向け
- 現在のマンドリンの原型は18世紀頃のイタリアで完成に近づきました。
- 特にナポリのヴィナッチア(Vinaccia)家による改良が重要で、弦の本数や胴体形状、調弦方法が定まりました。
2. 近代マンドリンの発展
- 19世紀末〜20世紀初頭:
- イタリア国内でマンドリンオーケストラが流行
- 技術改良により、音量が大きく響きが豊かになり演奏の幅が広がる
- 19世紀後半〜20世紀初頭:
- イタリア移民とともにアメリカに渡り、ブルーグラス音楽やカントリー音楽の中で重要な楽器として定着
- アメリカではフラットバック型やアーチトップ型など、現代マンドリンの形状が発展
- 同時に、ジャズや民俗音楽など、様々なジャンルで演奏されるようになりました
3. 現代のマンドリン
- 世界中でクラシック、民俗音楽、ブルーグラス、ロック、ポップスなど幅広く使用される
- 現代では、ボウルバック型の伝統スタイルと、アメリカ発祥のフラットバック/Fスタイル型が主流
- ソプラノからテノール・バス系まで、派生楽器も存在(マンドラ、マンドチェロなど)
特徴と構造、サイズ
1. 特徴
- 弦の構成
- 一般的に「4コース×2本=8本」の弦構成。
- 各コースは同じ音程の2本の弦で構成され、弾くと倍音が生まれ豊かな響きに。
- 調弦
- 標準調弦はヴァイオリンと同じ G‑D‑A‑E(低音→高音)。
- 音色
- 明るくキラキラした高音域が特徴。
- ピック(プレクトラム)で弾くと音がシャープでクリアになる。
- 演奏表現
- トレモロ奏法(同じ音を高速で繰り返す)で、持続音や装飾音を表現可能。
- アルペジオやコード弾きも可能で、多彩な演奏スタイルに対応。
2. 構造
ボディ(胴体)
- ボウルバック(丸背)タイプ
- イタリア・ナポリ伝統様式
- 木の板を接ぎ合わせて丸く盛り上げた背面
- 音の響きが豊かでクラシック・民俗音楽向き
- フラットバック/アーチトップタイプ
- アメリカで発展した形
- 背面が平ら、上面・下面がアーチ状
- ブルーグラス・カントリー系で多用
ネック・指板
- ギターに似た形状でフレットあり
- スケール長(弦長)は小型で短め、手が小さい人でも扱いやすい
- 指板材にはローズウッドやメイプルなどが使用される
サウンドホール
- 伝統的にはオーバル型
- アメリカ型ではヴァイオリンのような “fホール” 型もある
3. サイズ
| 項目 | 標準的な目安 |
|---|---|
| 全長 | 約 60〜70 cm |
| スケール長(弦長) | 約 33 cm(13インチ前後) |
| ボディ幅 | 約 20〜25 cm |
| ボディ厚 | 約 5〜8 cm(丸背型は厚みが増す) |
| 重量 | 約 0.5〜1.0 kg(小型軽量で抱えやすい) |
- 手の小さい人でも演奏しやすいコンパクトなサイズが特徴
- モデルやスタイルによって若干の違いがあり、演奏感や音色にも影響
種類について詳細
1. 形状による種類
1-1. ボウルバック(丸背)タイプ
- 概要
- イタリア・ナポリ伝統様式。木を接ぎ合わせて丸く盛り上げた背面。
- クラシックや民俗音楽で使用されることが多い。
- 特徴
- 響きが豊かで、音量は控えめだが倍音が美しい。
- 軽量で抱えやすい。
- 代表用途
- クラシック音楽
- イタリア民俗音楽(ナポリ民謡など)
1-2. フラットバック/アーチトップタイプ
- 概要
- アメリカで発展。背面が平らで、上面・下面はアーチ型。
- “Fスタイル” と “Aスタイル” があり、主にブルーグラスやカントリー音楽で使用。
- Aスタイル
- 体にフィットしやすい涙型のシンプルな形状
- 軽量で扱いやすく、初心者~中級者向き
- Fスタイル
- 独特なスクロール装飾と角が特徴
- 音量・音の張りが強く、プロや舞台演奏向き
2. 弦数・音域による種類
- 標準マンドリン
- 8弦(4コース×2)
- 標準調弦:G‑D‑A‑E
- 派生楽器(マンドリンファミリー)
- マンドラ(Mandola)
- 標準マンドリンの1オクターブ下、G‑D‑A‑E調弦
- より低音域を担当
- マンドチェロ(Mandocello)
- さらに低音域、チェロに近い役割
- マンドリントリプルコース/マンドリン12弦
- コードやソロで豊かな倍音表現が可能
- マンドラ(Mandola)
3. 用途・ジャンル別種類
| ジャンル | 推奨タイプ | 特徴 |
|---|---|---|
| クラシック | ボウルバック | 音の伸びが良く、繊細な表現が可能 |
| 民俗音楽 | ボウルバック | 音色が明るく民族調に合う |
| ブルーグラス/カントリー | フラットバック Fスタイル/Aスタイル | 音量が大きく、ステージ演奏に向く |
| ポップス/ロック | 小型フラットバックやアーチトップ | メロディのアクセントとして使用 |
4. その他の特殊モデル
- マンドリン風ギター(Mandobirdなど)
- ギター形状でマンドリンチューニング
- 独自の音色でモダン音楽に使用
- ミニサイズ・子ども用マンドリン
- 小型で軽量、入門者や子ども向け

マンドリンの種類ごとの音色
商品はメイプル、ネック、チューナー、ヘッド、塗装などモデルにより差があります。カートから買う際はメンテナンスのことも考えましょう。
Round mandolin
イチジクを縦に割ったような特徴的な形をしています。
Flat mandolin
主にブルーグラスやカントリーで用いられるマンドリン。
奏法、難易度
1. 基本奏法
1-1. ピック(プレクトラム)奏法
- マンドリンは通常、ピックを使って弦を弾くのが基本。
- 弦は4コース×2本で、同時に弾くことで倍音が生まれ、豊かな音色を作り出せます。
- コード弾き(ストローク)や単音弾き(メロディ)に対応。
1-2. トレモロ奏法
- 同じ音を高速で連打して音を伸ばす技法。
- マンドリンの象徴的な奏法で、クラシックやブルーグラスで頻繁に使用。
- 弦を交互にピックで弾くことで、持続音や装飾音を表現できます。
- 難易度は中級〜上級者向きで、正確なリズムとスピードコントロールが必要。
1-3. アルペジオ
- コードの音を順番に弾く奏法。
- ソロや伴奏、装飾的なパートに使用される。
- ボウルバック型マンドリンではクラシック音楽で多用。
1-4. ソロ・メロディ奏法
- 単音で旋律を演奏する方法。
- フィンガリングの正確さや弦間の移動が重要。
- ブルーグラスでは即興ソロも多く、表現力とテクニックが求められる。
1-5. コード奏法
- コードをストロークやアルペジオで演奏。
- ブルーグラスや民俗音楽ではリズム楽器としての役割も大きい。
2. 難易度
| レベル | 内容 |
|---|---|
| 初心者 | – 基本調弦(G‑D‑A‑E)を覚える – 簡単なコードストロークや単音メロディの演奏 – ピック操作の基本を習得 |
| 中級者 | – トレモロ奏法の習得 – アルペジオや装飾音の表現 – 速いフレーズの演奏 |
| 上級者 | – ブルーグラスやクラシックでの即興ソロ – 高速トレモロや複雑なアルペジオ – 音色・強弱・ニュアンスの表現力を高度にコントロール |
有名な奏者
1. クラシック・欧州系
- サロモン・ミルシュタイン(Salomon Misrachi)
- クラシックマンドリンの名手
- 高度なトレモロ奏法やアルペジオを駆使
- アドルフォ・マルティネッリ(Adolfo Marcelli)
- 19世紀イタリアのマンドリン奏者
- ナポリ伝統スタイルを欧州に広めた
- クラウディオ・パラディーノ(Claudio Paradinno)
- 現代クラシックマンドリンの演奏家
- 精密で表現豊かな演奏スタイル
2. アメリカ系(ブルーグラス/カントリー)
- ビル・モンロー(Bill Monroe)
- “ブルーグラスの父”
- マンドリンをブルーグラス音楽の中心楽器として確立
- クリス・シーリー(Chris Thile)
- 現代のトップマンドリニスト
- プログレッシブブルーグラス、クラシック、ジャズまで幅広く演奏
- 精密なソロ演奏とトレモロが特徴
- デヴィッド・グリスマン(David Grisman)
- ジャズ、ブルーグラス、フォークなど多ジャンルで活躍
- “Dawg Music” と呼ばれる独自スタイルを確立

新品と中古の製品ラインナップと価格相場
マンドリン(弦楽器)の新品・中古製品のラインナップと価格相場を、日本国内を中心に整理します。購入を検討される場合の参考にどうぞ。
✅ 新品のラインナップと価格例
以下は代表的なマンドリンの新品モデルの例です。
それぞれの簡単な解説:
- Epiphone MM‑30S A‑Style Mandolin:入門〜中級向け。価格例 約 ¥31,900。
- Epiphone Mandobird Vintage Sunburst (Mandolin‑style):ギター風マンドリンモデル。価格例 約 ¥49,800。
- Loar LM‑520‑VS Mandolin:ブランド中級モデル。価格例 約 ¥75,800。
- 宮野マンドリン M‑1:国産ブランド本格仕様入門〜中級。価格例 約 ¥168,300。
- 落合マンドリン M‑8:国産ハイエンド仕様。価格例 約 ¥165,000(仕様によってはもっと高い)
- Kentucky KM‑276 Deluxe A‑Style Mandolin:海外ブランド Aスタイル中級〜上級。価格例 約 ¥137,005。
新品価格の相場感
- 初心〜入門モデル:おおよそ ¥10万以下〜¥30万程度。例えば「8万円ほど〜」という記述があります。
- 中〜上級モデル:数十万円(例えば20万円〜)クラス。例えば国産手工モデルで「¥220,000〜¥300,000以上」など。
- ハイエンド・手工・限定仕様モデル:数十万〜100万円以上になることもあります。例えば「200万円ほど」という価格幅が紹介されています。
🕰 中古品ラインナップと価格相場
中古市場では、仕様・ブランド・状態・希少性によって価格の幅が大きくなります。
中古価格の実例
- オークションリサーチでは「中古マンドリン」の落札平均価格が約 ¥21,180 というデータもあります。
- 中古・専門店の在庫例:例えば「中古 マンドリン EM‑40」で ¥48,300 という例。
- 中古通販サイトでは、「¥6,800」「¥10,000」「¥65,000」などかなり低価格帯~中価格帯まで幅広く掲載されています。
中古価格の目安
- 入門〜初心者モデル中古:数万円以下〜10万円前後。
- 中級仕様中古:10万円〜20万円〜30万円程度。
- ハイエンド仕様・手工・ヴィンテージ中古:30万円以上になることもあり、仕様・ブランド・状態によってはさらに高額。
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