インディーロックとは?おすすめバンドは?特徴や歴史について音楽ジャンルの最新版を解説。インディー・ロックとはロックのジャンルの一つです。このジャンルは1900年代後半に発祥したと言われているジャンルで、イギリスで生まれたと言われています。流行からかけ離れた音楽スタイルを採用しており、個性的なアーティストが多くいることが最大の特徴かもしれません。このジャンルもロックと同様衰退していきました。
インディーロックとは?
インディー・ロックとは反ロックとも呼ばれているロックジャンルです。Indieとは「どこにも属さない」「独立した」という意味の”Independent”の略称です。このジャンルの音楽家はたとえ人気が出たとしても、敢えてメジャーレーベルとは一切契約をしません。あくまでインディーズとされており、メジャーレーベルとは距離を置きます。
イギリスをルーツとしており、敢えて流行音楽をやらずに個性的な音楽性をもったアーティストや音楽を指しています。多くのバンドはライブハウスなどで自費で活動しているのが実態です。
1. 定義
- 独立系レーベルや自主制作でリリースされるロック音楽
- 商業主義よりも、アーティストの自由な音楽表現・個性・実験性を重視
- ポップス、パンク、フォーク、エレクトロニカなど多様な影響を受ける
2. 音楽的特徴
- 自由で多様な音楽スタイル
- ギターロック、ポストパンク、オルタナティブロックなど幅広く包含
- バンドによってサウンドや構成は大きく異なる
- DIY精神(Do It Yourself)
- 自主制作や小規模レーベルでのレコーディングが基本
- 独自のアートワークやライブ運営にもこだわる
- 実験性と個性重視
- メジャー音楽では避けられる実験的なサウンド、歌詞、曲構成を採用
- 曲のテンポや構造、エフェクトの使い方などに自由度が高い
- 歌詞・テーマ
- 日常、社会問題、自己表現、恋愛、孤独など幅広いテーマ
- 詩的で内省的な内容が多い
3. 歴史的背景
- 1970年代後半〜1980年代にかけて、パンク・ニューウェーブの自主制作精神から発展
- 1990年代のオルタナティブロックの成功により、世界的に認知度が高まる
- 2000年代以降はインターネットやSNSを通じて、個人制作のバンドやアーティストが広く発表可能に
4. 代表的なアーティスト
- The Strokes(アメリカ)
- Arctic Monkeys(イギリス)
- Radiohead(イギリス)※後期はメジャーでもDIY精神を継続
- 日本の例:toe、polysics、the HIATUS など
インディーロックの歴史
インディー・ロックは1960年代あたりのイギリスで生まれてきたと言われています。当時の世界は商業音楽としてのロックが流行していましたが、その流行とは背を向けて、我が道を行くロックバンドが生まれていきました。イギリスの音楽メディアはバズコックスの1977年のシングルが、インディー・ロックのルーツではないかと言われています。
1980年代に入るとこのジャンルはアメリカにも普及し始めました。音楽シーンの主流から外れたモダン・ロック・バンドが登場してきたのです。セールスや名声よりも自由な音楽作りを求め続け、斬新なサウンドの曲を発表したことで支持されました。
1990年代になると、ブリットポップと呼ばれるムーブメントがイギリスで起こりました。オアシスのような癖の強い労働者階級出身のバンドは当時のイギリス社会に大きな影響を与え、大人気になりました。そのほかにもレディオヘッドなどが世界的成功を収めていきます。
2000年代に入ると、インディー・エレクトロニックというジャンルも誕生しています。シンセサイザーが一般化することで、電子音楽のテイストがロックに取り入れられたのです。
1. 1970年代後半:起源
- パンク・ムーブメントの影響
- セックス・ピストルズ、ラモーンズなどのパンクバンドがDIY精神を強調
- 「自主制作・独立レーベルでの音楽制作」が根付き、商業主義に縛られないスタイルが生まれる
- ニューウェーブとの融合
- Talking Heads、Blondieなどがポップ感覚と実験的サウンドを融合
2. 1980年代:自主制作と小規模レーベルの拡大
- イギリス
- Rough Trade、Factory Recordsなど小規模インディーレーベルが台頭
- Joy Division、The Smithsなどがインディーロックの基盤を作る
- アメリカ
- R.E.M.、Hüsker Dü、The Replacementsなどが大学キャンパスやクラブを中心に活動
- DIY精神と自主制作が「インディー」の概念を確立
3. 1990年代:オルタナティブと世界的認知
- NirvanaやPixiesなどオルタナティブロックの成功により、インディーロックがメジャーシーンに浸透
- サブジャンルも多様化
- シューゲイザー(My Bloody Valentine)、ポストロック(Slint)
- インディーロックは「メジャーではないが、質の高い音楽」という認識が広まる
4. 2000年代:ネット時代の拡大
- インターネットとSNSで個人制作のバンドやアーティストが世界中に発表可能に
- Arctic Monkeys(MySpace発)やThe Strokesなど、新世代バンドが登場
- インディーロックのDIY精神がさらに加速
5. 2010年代以降:多様化と融合
- ジャンルの垣根が曖昧に
- エレクトロニカ、ポストパンク、フォーク、シューゲイザーなどとの融合
- 自主制作+商業的成功の両立も可能になり、インディー出身のバンドがメジャーで活動
- 日本でもtoe、the HIATUS、polysicsなど独自のシーンが形成
まとめ
- 1970s:パンク・ニューウェーブからDIY精神が誕生
- 1980s:小規模レーベル・自主制作の拡大、基盤形成
- 1990s:オルタナティブロックの成功で世界的認知
- 2000s:インターネット時代の個人発表・拡散
- 2010s〜:ジャンル融合と商業的成功の両立、多様化
衰退
これまでずっと繫栄していたインディー・ロックでしたが、2010年代に入ると目に見えて衰退していきます。この理由としてはR&Bの流行やヒップホップの流行が世界的な現象となったことで、押されていきます。2000年代初頭に全盛期を迎えていたインディー・ロックは、2010年代中盤にはすっかり勢いを失くしてしまったのです。さらに2010年代になると、EDMなども絶頂期を迎えることになり、このジャンルも含め、ロック業界全体が完全に没落していきました。2020年代に入ってもこの傾向は全く変わっていません。

有名アーティスト
R.E.M.
アメリカのオルタナティブロック、インディー・ロックのバンドです。2011年に解散したものの、2007年にはロックの殿堂入りもしました。このバンドはポップのような曲も作っているため、多岐にわたって活躍しています。
Blur
1990年代以降のイギリスロック業界でとても有名なバンドです。労働者階級から有名になったことで大衆にとても支持されました。彼らは色々なスタイルを取り入れており、オルタナティブロックともインディー・ロックとも分類されているバンドの一つです。
インディーロックの音楽的特徴
インディーロック(Indie Rock)の音楽的特徴は、ジャンルの自由度の高さとDIY精神に基づく個性重視のサウンドにあります。以下に整理します。
1. サウンドの自由度
- ギター、ベース、ドラムを基本にしつつも、ジャンル融合が自由
- ポストパンク、フォーク、シューゲイザー、エレクトロニカなど
- 曲構成やテンポ、コード進行も固定されず、実験的・独自性が重視
2. DIY精神・自主制作
- 小規模レーベルや自主制作によるリリースが多く、制作やアレンジに自由度が高い
- アートワーク、ライブ演出、プロモーションにも個性が反映される
3. メロディ・ハーモニー
- メロディはキャッチーさよりも表現力・雰囲気重視
- ギターリフやベースライン、リバーブ/ディレイを使った空間的サウンドが特徴
- ボーカルはしばしばナチュラルで感情的、完璧さよりも人間らしさを重視
4. 歌詞・テーマ
- 個人的・内省的な内容が中心
- 日常、恋愛、孤独、社会的テーマなど幅広く扱う
- 詩的・文学的な表現を使うバンドも多く、聴く者に考えさせる要素がある
5. リズム・テンポ
- ロック系の4/4拍子が基本だが、自由な拍子・変拍子を取り入れることもある
- ドラムパターンはシンプルでサウンド全体の雰囲気を支える役割が多い

おすすめのインディーロックバンド
おすすめのインディーロックバンドを、国内外それぞれの代表例と簡単な特徴付きで紹介します。
🌍 海外のおすすめバンド
- The Strokes(アメリカ)
- ニューヨーク発のガレージ・インディー
- ギターポップ感とキャッチーなリフが特徴
- Arctic Monkeys(イギリス)
- ブリットポップ×ガレージロック
- 詩的な歌詞とシャープなギターリフが魅力
- Radiohead(イギリス)
- 初期はギターロック、後期はエレクトロ・実験的サウンドに進化
- アルバムごとに異なる音楽スタイルを展開
- The Smiths(イギリス)
- 80年代のインディー・ポップの代表
- メランコリックな歌詞と独特のギタートーン
- Pixies(アメリカ)
- ノイズ・ポップ+ダイナミックな静と動
- 90年代オルタナティブロックに大きな影響
🇯🇵 日本のおすすめバンド
- toe
- インスト中心のポストロック寄りインディー
- ギターアルペジオとリズムの緻密さが特徴
- the HIATUS
- alternative rock とポストロックを融合
- メロディと感情表現が豊かでライブパフォーマンスも評価高い
- polysics
- テクノ・ニューウェーブ寄りのインディーロック
- 独特のハイテンションなサウンドとビジュアルが魅力
- フジファブリック
- ポップでキャッチーながらも、インディー精神を継承
- 幅広い音楽性と詩的な歌詞が特徴
- くるり
- ロック、フォーク、ポップを横断する自由なスタイル
- 独立系レーベル時代からの活動でDIY精神も継承
ポイント
- インディーロックは自由度・個性・実験性が魅力
- 海外は「ガレージ・オルタナ系」が多く、日本は「ポストロックや実験性寄り」が多い
- 自分好みのバンドを探す場合、ギターサウンドの雰囲気や歌詞の世界観で選ぶと見つけやすい
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