エウェ太鼓は西アフリカ固有の芸術音楽や民音文化で使われるドラムですので紹介します。非常に音があふれる珍しい楽器でガーナ、トーゴ、ベナンのエウェ人のドラムとして知られています。このドラムは一般的に認知されている楽器とはいいがたいですが、西アフリカにおいては認知されている楽器の一つです。
起源と歴史
ガーナ、トーゴ、ベナンでこの楽器は生まれました。西アフリカの多くの文化、生活、踊りのスタイルで利用されます。打楽器で族の文化を表現できる重要な楽器です。社会では参加できる公演でこのドラムが行われています。アーティストはサハラだけでなく、世界中で数ヵ国以上おり、エネルギーが溢れるドラムです。
1️⃣ 起源
- 地域:現在のガーナ南東部、トーゴ、ベナン沿岸地域
- 民族:Ewe(イヴ/エウェ族)
- 時代:正確な起源年代は不明ですが、紀元前〜中世ごろから民族文化として形成されたと考えられています。
- 目的:
- 宗教儀式(祖先崇拝、呪術・祈祷)
- 社会儀礼(結婚式、葬式、成人の儀式)
- 舞踊・社交活動
2️⃣ 歴史的背景
- 伝統社会における役割:
- 太鼓は単なる楽器ではなく、言語やコミュニケーション手段としても使用されました。
- 例えば、複雑なリズムは「話すように」意味を伝える手段として利用。
- 儀礼とダンスの中心:
- 「アグバッザ(Agbadza)」や「アガデツ(Agadze)」など、イヴ族特有の舞踊・音楽で主要な役割。
- 太鼓の音色・リズムで踊り手を導き、コミュニティを一体化させる。
- 西アフリカの打楽器文化との関連:
- Ewe Drums のポリリズムや交差拍子(3:2や4:3など)は、地域全体のリズム文化に大きな影響を与えました。
- その後、カリブ海音楽(アフロ・カリビアン)やジャズ、アフロビートにも影響。
3️⃣ 近代における展開
- 西洋への紹介:
- 20世紀中期以降、西洋の民族音楽研究者や打楽器奏者によって紹介され、世界的に知られるようになった。
- 教育・パフォーマンス:
- 現在では、音楽学校やワークショップで演奏法が教えられ、世界中のパーカッショニストに学ばれています。
- 文化的継承:
- Ewe Drums は民族のアイデンティティと直結しており、現在もガーナやトーゴの伝統行事で日常的に演奏され続けています。
💡 まとめ
- Ewe Drums は、西アフリカのエウェ族の宗教・社会・舞踊文化に根ざした太鼓群。
- 単なる楽器ではなく、コミュニケーション手段・社会的儀礼・舞踊誘導の中心として機能。
- そのポリリズムは、現代の世界音楽にも影響を与える歴史的価値を持つ。
特徴と構造、サイズ
Ewe Drums は、西アフリカ・エウェ族の伝統音楽で使用される打楽器群で、複数の太鼓を組み合わせたアンサンブルが特徴です。以下に構造やサイズ、音の特徴をまとめます。
1️⃣ 特徴
- アンサンブル構造:
- Ewe Drums は 1人1台ではなく、複数の太鼓が連動して演奏されるのが基本。
- 代表的な太鼓:
- Atsimevu(アツィメヴ):リード/主太鼓
- Sogo(ソゴ):応答/装飾リズム
- Kidi(キディ):応答や細かいリズム補助
- Kagan(カガン):基礎リズム担当
- 音楽的特徴:
- 精緻なポリリズム(複数のリズムが同時進行)
- Call-and-response(呼応)形式が多い
- リード太鼓がフレーズを導き、他の太鼓が応答や装飾を行う
2️⃣ 構造
| 部位 | 説明 |
|---|---|
| 胴体 | 木製。一本の丸太をくり抜くタイプや、複数の木材を組み合わせた桶状タイプ |
| ドラムヘッド | 鹿やアンテロープなどの動物皮を使用 |
| 取り付け・張り方 | 皮を縛ったり、金属リングで張る方式。張りの強さで音高を調整 |
| 演奏用具 | スティック(木製)、素手(手のひら/指)で叩く |
- Atsimevu はリード太鼓のため、やや大きく重く、演奏時は立て掛けて叩くこともあります。
3️⃣ サイズの目安
- Atsimevu(主太鼓):
- 高さ:約130〜135cm
- ヘッド径:約30cm
- 胴体径:約50cm
- Sogo/Kidi/Kagan:
- 高さ:約60〜100cm
- ヘッド径:約20〜35cm
- 軽量で座奏に適する
太鼓の大きさは地域や製作者によって多少異なりますが、Atsimevuが最も大きく、他の太鼓は補助的なサイズ。
4️⃣ 演奏スタイルと構造との関係
- 立奏/座奏:
- Atsimevu は立て掛けるか斜めに構えて演奏
- 他の太鼓は座奏で、両手で叩く場合が多い
- 打楽器の素材と音色:
- 木材の種類や皮の厚みで音色が変わる
- 緊張の強弱で音高の調整が可能
エウェ太鼓の曲
エウェ太鼓はとても珍しい楽器でポップスのような歌謡曲ではまず出てくることはありません。そのため、エウェ人の民族イベントのときに使用されるのが一般的です。複数の人で構成され、演奏するのが一般的です。

奏法、難易度
Ewe Drums は、西アフリカ・エウェ族の伝統音楽で使用される複数太鼓アンサンブルの打楽器で、奏法や難易度には独特の特徴があります。
1️⃣ 基本的な奏法
🎵 ① ハンド/スティック奏法
- 手のひらや指で叩くことが基本。
- **スティック(木製スティック)**を使う場合もあり、Atsimevu(主太鼓)ではスティックと手の併用が多い。
- 打面の部位(中央/縁)で音色を変化させ、リズムのアクセントをつける。
🎵 ② ポリリズム
- 複数の太鼓が同時に異なるリズムを演奏する。
- 例:Atsimevu がリードリズム、Sogo が応答、Kidi が装飾。
- **異なる拍子が重なる交差リズム(3:2、4:3など)**が特徴。
🎵 ③ コール&レスポンス(呼応)
- 主太鼓がフレーズを「語り」、他の太鼓が応答する形式。
- ダンスや儀礼音楽では、太鼓と踊り手の呼応も重要。
🎵 ④ アンサンブル演奏
- 1人ではなく複数奏者が協力して1曲を構築する。
- 太鼓ごとの役割分担が明確で、タイミング・強弱の正確さが求められる。
2️⃣ 難易度の目安
| レベル | 特徴 |
|---|---|
| 初心者 | 単体太鼓で基本リズムの練習。単純なビートを手やスティックで叩く。 |
| 中級者 | 2〜3太鼓の簡単なポリリズムや呼応を練習。手とスティックの併用。 |
| 上級者 | 複数奏者での複雑なポリリズム、交差拍子、踊り手との呼応まで含む本格演奏。 |
- Ewe Drums の難しさはリズムの複雑さとアンサンブルの協調性にあります。
- 単純な打面叩きだけでなく、タイミング・強弱・音色の切り替えが重要。
3️⃣ 総評
- 初心者:まず1台の太鼓で基本ビートを習得。
- 中級者:2〜3太鼓のポリリズムを練習し、呼応の感覚をつかむ。
- 上級者:アンサンブル演奏で、複雑な交差拍子・踊り手との連携をマスター。
- ポイント:
- 手のひら・指・スティックの使い分けで多彩な音色が可能
- 太鼓間の役割分担を理解し、一体感のある演奏を目指す
有名な奏者
Ewe Drums は主に 西アフリカ・ガーナ/トーゴのエウェ族伝統音楽で演奏されるため、地域内で有名な奏者や指導者が多くいます。また、世界的に民族音楽研究者やパーカッション奏者にも知られています。
1️⃣ ガーナ・エウェ族の伝統奏者
| 奏者名 | 特徴・功績 |
|---|---|
| C. K. Ladzekpo(C. K. ラジェクポ) | Ewe ドラムとポリリズム研究の権威。多くの国際ワークショップで指導。 |
| S. K. Mensah(S. K. メンサ) | アンサンブル演奏の名手。アグバッザ舞踊音楽のリード奏者として有名。 |
| Godwin Agbeli(ゴッドウィン・アグベリ) | Atsimevu 主太鼓の名手。Ewe ドラムの演奏法を現地学校で教育。 |
2️⃣ 世界的に活動するパーカッション奏者
| 奏者名 | 国籍・活動 | 特徴 |
|---|---|---|
| C. K. Ladzekpo | ガーナ→アメリカ | Ewe ドラムの教授法・ワークショップで国際的に活躍 |
| Sally O’Reilly | イギリス | ワークショップ・ドラムサークルで Ewe ドラムを普及 |
| Michael Friend | アメリカ | 民族音楽研究家。Ewe ドラムの演奏・教育・録音で貢献 |
新品と中古の製品ラインナップと価格相場
「Ewe Drum」(エウェ・ドラム/エウェ族の太鼓セット)の 新品・中古の製品ラインナップと価格相場 を以下に整理します。購入検討時の参考になさってください。
🎯 製品ラインナップと価格例
以下は実際に市場で見られる出品例です(モデル・仕様・材質・セット数などによって価格が大きく変動します)。
African Wooden Hand‑Drum (Ewe style):単体の比較的廉価なモデル。価格例:Amazon 等で 約 ¥16,928 の出品あり。
Ewe Drum Large Handcrafted (Ghana):手工製・大型仕様の単体モデル。サイズ・材質・仕様により価格上昇。
Ewe Drum Set‑3 (Ghana):太鼓3台セット仕様。価格例としてショップで “Ewe Set – 3 Drums £765”(約 ¥130,000前後)という出品あり。
Ewe Drum Set‑5 (Ghana):太鼓5台セット仕様。価格例:£1,500(約 ¥250,000前後)という出品あり。
Ewe Drum Atsimevu Stand Included:主太鼓「Atsimevu」専用仕様(スタンド・スティック付)。サイズ例:高さ 132 cm、ヘッド径 30 cm。価格例:£400(約 ¥75,000前後)という出品あり。
Ewe Drum Kidi Single Drum:補助太鼓「Kidi」単体。価格例出品:£220(約 ¥40,000前後)など。
Ewe Drum Sogo Single Drum:別の補助太鼓「Sogo」単体。価格例:£275(約 ¥50,000前後)など。
Ewe Drum Ensemble Set Full:フルセット仕様(複数太鼓+付属品)で大きな価格。例:「Ewe Drum Set」US $3,000(約 ¥450,000前後)という出品あり。
📋 価格相場の目安
以下は日本円・概算での目安です(為替・仕様・送料・税・状態などで変動します)。
- 入門単体モデル:おおよそ ¥15,000〜¥50,000 程度。
例:手工単体で約 ¥16,928。 - 中級・補助太鼓単体/3台セット:おおよそ ¥40,000〜¥150,000 程度。
例:£765 ≒ 約 ¥130,000。 - セット(5台以上/フルアンサンブル):おおよそ ¥200,000〜¥500,000以上。
例:US $3,000 ≒ 約 ¥450,000。 - 中古出品:状態により大きく変動。例:中古3台セット US $1,229.99(約 ¥197,000)という出品あり。
🔍 購入時の注意ポイント・選び方
- 太鼓の 台数/種類(Atsimevu、Sogo、Kidi、Kagan 等) を確認。セット構成により価格差が大きい。
- 材質・製造地・手工/機械加工かで音質や価値が異なる。ガーナ製手工品は価値が高くなる傾向あり。
- サイズ・太鼓径・高さ・皮の材質・張りの状態も音質に影響。
- 輸入品の場合、送料・関税・配送梱包による追加コストを見込む必要あり。
- 中古購入時は「皮の張替履歴」「割れ・ヒビ」「付属スタンド・スティック有無」などを必ずチェック。
- アンサンブル用途(複数人で演奏)か、教育/個人練習用途かで太鼓構成を選定することが重要。
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