カントリーミュージックは日本で人気?特徴や歴史、楽器についておすすめ音楽ジャンルの最新版を解説。アメリカと言えばカントリーミュージックです。カントリーミュージックはテネシー州のナッシュビルを中心に一大産業となっており、1900年代からずっと人気のジャンルになっています。
カントリーミュージックとは?
カントリーミュージックとはアメリカ労働者階級の白人音楽です。一般的にはフォークミュージックとされており、ロックやポップスの影響を受けながらも、シンプルなハーモニーを形成した曲調です。ルーツとしてはアメリカン・フォーク・ミュージック、クリスチャンミュージック、ホンキー・トンク、アイルランド伝統音楽、ホワイト・ゴスペルなどがあり、色々な背景をもっています。
演奏に使われる楽器はヴァイオリン、フォークギター、バンジョー、フィドル、マンドリン、ハーモニカなどです。カントリー・ミュージックはあくまでアメリカメインですが、ヨーロッパにも少数ながらもファンがいます。また多数のサブジャンルも生まれています。
主な特徴
ポップスやロックと融合した「カントリーポップ」
歌詞のテーマ
家族、恋愛、田舎暮らし、仕事、人生の苦労や喜びなど、日常生活に根ざした内容が多い
例:「故郷を離れて都会で働く」「恋人への思い」「人生の挫折と再起」
楽器とサウンド
ギター(アコースティック・エレキ)、バンジョー、マンドリン、フィドル、ペダルスティールギターなど
シンプルで温かみのあるサウンドが多い
スタイルの多様性
伝統的な「オールドカントリー」
ロカビリー、ブルーグラス
歴史の簡単な流れ
- 1920年代〜1930年代:アパラチア地方の民謡やフォークソングがルーツ
- 1940年代:西部劇映画の影響で「ウェスタン・カントリー」が人気
- 1950〜1960年代:ハンク・ウィリアムズやジョニー・キャッシュなどのアーティストが登場
- 現代:ケニー・チェズニーやキャリー・アンダーウッドのように、ポップやロックと融合したスタイルが人気
簡単に言うと、カントリーミュージックは「日常の喜怒哀楽を歌にした、温かみのあるアメリカの音楽」です。
カントリーミュージックの歴史について
カントリーミュージックの歴史は、アメリカの地域文化や移民の音楽が融合してできた長い物語です。時代ごとの流れをわかりやすく整理します。
1. 起源(19世紀〜1920年代)
- ルーツ:アパラチア地方のスコットランド・アイルランド系移民の民謡やバラード、アフリカ系アメリカ人のブルースやゴスペル
- 特徴:ギター、フィドル、バンジョーなどの弦楽器が中心
- 内容:農村や家族の生活、恋愛、悲哀などの日常を歌う
2. 初期録音とラジオの登場(1920年代〜1930年代)
- 1920年代:初めてカントリー音楽のレコードが販売される
- 例:カーター・ファミリー(Carter Family)やジミー・ロジャース(Jimmie Rodgers)が有名
- ラジオ:地方ラジオ局での放送で全国に広がる
- テーマ:家族愛、田舎暮らし、宗教的な歌詞
3. ウェスタン・カントリーの発展(1930年代〜1940年代)
- 西部劇映画の影響で「カウボーイ・ソング」が人気
- 代表的アーティスト:ヒンクリー・マクギル(Gene Autry)、ロイ・ロジャース(Roy Rogers)
- 特徴:ギターやフィドルを使った明るいメロディ、英雄的な西部のイメージ
4. 黄金期(1940年代〜1960年代)
- ビルボードチャートの登場で全国的に認知される
- 重要なアーティスト:
- ハンク・ウィリアムズ(Hank Williams):「カントリーの象徴」と呼ばれる
- ジョニー・キャッシュ(Johnny Cash):ロカビリーとカントリーを融合
- スタイル:
- ホンキー・トンク(Honky Tonk):酒場向けの哀愁ある曲
- ブルーグラス:バンジョーやフィドル中心の速いテンポの演奏
5. ポップとの融合と現代(1970年代〜現在)
- カントリーポップ:ポップスやロックと融合し、広い層に人気
- 現代アーティスト:
- ケニー・チェズニー(Kenny Chesney)
- キャリー・アンダーウッド(Carrie Underwood)
- テイラー・スウィフト(初期はカントリー出身)
- 特徴:伝統的な物語性を残しつつ、ポップ・ロック的なアレンジやサウンドを取り入れる

サブジャンルについて
Country Pop
1970年代にフォークやポップをルーツとする、新しいジャンルが生まれました。カントリー系の音楽をより広いメインストリームの聴衆に届けようとする取り組みが当時なされており、その背景もあり生まれた音楽です。
Alterna Country
ロックとカントリーの融合したジャンルです。1980年代の南カリフォルニアなどで流行したジャンルで、1990年代になると、アメリカ全土で認知されるようになったジャンルでもあります。
Outlaw Country
1950年代後期から1960年代の伝統的なウエスタンとホンキートンクの音楽に対して、対向して生まれたジャンルです。カントリー・ミュージックの革命的なジャンルをアウトロウ・カントリーと呼ぶようにになり、生まれたジャンルです。
Road Music
ロードミュージックとは普通乗用車を運転するドライバー向けの音楽。このジャンルは1980年代に生まれたジャンルで、その名の通り、運転中に聴く音楽というジャンルとして生まれました。
有名アーティスト
バンドのスタイルがメインでブルーグラスのミュージックが多いです。最近のソングはポップスぽさがあり好きになるファンも増えています。ブルースやダンス、ウェスタンの魅力も混じっており、現代はカウボーイやロカビリーを連想させる曲も増えています。初期よりもその後、一部でサウンドもシンガーも変化しています。現在の有名なアーティストの情報を一覧で紹介します。
Carrie Underwood
2000年代のアメリカを代表するカントリーミュージックのアーティスト。グラミー賞の受賞者でもあり、デビューアルバム『Some Hearts』はカントリージャンルのアルバムとしては最も早く500万枚の売り上げを達成。
Faith Hill
アメリカのカントリーミュージックのアーティスト。このアーティストは一時、ポップス歌手へ転向していましたが、また再度カントリーミュージックへ再転向しています。
LeAnn Rimes
アメリカのカントリーミュージックのアーティスト。How Do I Liveはビルボードチャートで69週間ランクインし、アメリカ音楽史上最も成功した曲の一つとなりました。

カントリーミュージックでは何の楽器を使う?
カントリーミュージックでよく使われる楽器は、アコースティックで温かみのある音色が特徴です。代表的な楽器を紹介します。
1. 弦楽器(メイン楽器)
- アコースティックギター
- リズムやコード進行の基盤
- 歌の伴奏に欠かせない
- エレキギター
- ロカビリーやモダンカントリーで使用
- リードメロディやソロで活躍
- バンジョー
- 軽快で跳ねるような音
- ブルーグラスでは特に重要
- マンドリン
- 小型の弦楽器で、きらびやかな高音
- アルペジオやリズムに使われる
- フィドル(バイオリン)
- メロディラインやソロで使用
- 曲に哀愁や田舎らしい雰囲気を出す
- ペダルスティールギター
- 滑らかで泣きのある音色
- モダンカントリーの象徴的なサウンド
2. 打楽器・ベース
- ウッドベース / エレキベース
- リズムの土台
- 低音で曲を支える
- ドラム
- ホンキー・トンク系やカントリーポップで使用
- 軽めのブラシやスネア中心の演奏が多い
3. その他の楽器
- ハーモニカ
- ブルースやフォーク風カントリーに登場
- 曲に素朴な雰囲気を加える
- アコーディオン
- 西部・南部の民俗音楽スタイルで使用
- 特にテキサスやルイジアナのカントリーで見られる
簡単に言うと、カントリーミュージックは
ギター・バンジョー・フィドル・ペダルスティールギターを中心に、
曲の雰囲気に合わせてベースやドラム、ハーモニカなどを加えるスタイルです。
カントリーミュージックの音楽的特徴
カントリーミュージックの音楽的特徴は、楽器や歌詞だけでなく、曲の構造や演奏スタイル、メロディの作り方にも表れています。以下のように整理できます。
1. メロディ・ハーモニー
- シンプルで覚えやすい旋律
- 歌いやすく、物語を伝えるのに適している
- 長調・短調がはっきりしている
- 明るい曲は長調、哀愁ある曲は短調が多い
- ハーモニー
- コーラスやバックボーカルで2声・3声ハーモニーを使うことが多い
- カーター・ファミリーの家族コーラスが代表例
2. リズム・ビート
- 4/4拍子が基本
- 歌いやすく、ダンスにも向いている
- ホンキー・トンク系
- ギターやピアノで「ジャカジャカ」とした軽快なリズム
- ブルーグラス
- バンジョーやマンドリンの高速なアルペジオによる跳ねるようなリズム
3. 楽器の使い方
- メロディ楽器
- フィドル、ペダルスティールギターなどで歌詞の感情を表現
- 伴奏楽器
- ギターやバンジョーでコードやリズムを支える
- 音色の特徴
- 温かく、素朴で「田舎の風景」を感じさせる音色
- ペダルスティールギターの泣きの音色が典型的
4. 歌詞と歌唱
- ストーリーテリング
- 日常生活、恋愛、家族、仕事の苦労などを物語形式で歌う
- 感情表現がストレート
- 喜びも悲しみも直接的に表現
- 歌唱スタイル
- ゆったりした語り口のような歌い方
- ビブラートやスライドで感情を強調

日本におけるカントリーミュージックの人気の背景
日本におけるカントリーミュージックの人気には、いくつかの歴史的・文化的背景があります。アメリカの田舎や日常の物語を描く音楽は、日本でも独特の共感を呼びました。整理すると次の通りです。
1. 戦後アメリカ文化の影響
- 1950〜1960年代、日本にアメリカ文化が急速に流入
- 映画、ラジオ、レコードなどを通じてカントリーミュージックが紹介される
- 西部劇映画の人気
- ジョン・ウェインなどの映画で描かれる「アメリカ西部の牧歌的世界」が魅力
- これにより、ウェスタン・カントリーが日本人に馴染みやすくなる
2. 日本の歌謡曲との親和性
- 日本の歌謡曲も物語性・情緒重視
- 恋愛や人生の哀歓を描く点で共通
- カントリーのストーリーテリングとシンプルなメロディが、日本人の感性に合いやすい
3. フォーク・ニューミュージックブームとの重なり
- 1970年代、フォークソングが流行
- 吉田拓郎や井上陽水など、アコースティック中心の素朴な音楽が人気
- フォークとカントリーは楽器や歌詞の雰囲気が似ており、相互に受け入れやすい
4. カントリーダンス・西部文化の趣味としての広がり
- 日本国内でカントリーダンスや西部風のバーが登場
- 音楽だけでなく、カウボーイ文化やアウトドアの雰囲気とセットで楽しむ人が増える
5. 現代の影響
- 一部の歌手やアーティストがカントリー調の曲を取り入れる
- 例:吉川晃司、徳永英明などの一部曲にカントリー風アレンジ
- インターネットやSNSで海外カントリーが聴きやすくなり、若い世代にも少しずつ浸透
カントリーミュージックの楽しみ方
カントリーミュージックは、単に聴くだけでなく、文化や雰囲気とセットで楽しむことができます。日本でも楽しみ方はいくつかあります。
1. 音楽として聴く
- 歌詞を味わう
- カントリーは物語性のある歌詞が特徴
- 恋愛、家族、田舎の生活、人生の喜びや苦労など、ストーリーを感じながら聴くとより楽しめます
- 楽器の音色を楽しむ
- フィドルやバンジョー、ペダルスティールギターなど、独特の音色が曲の雰囲気を作ります
- アルペジオやスライド音を耳で追うのも面白い
2. カントリーダンスと一緒に楽しむ
- **ラインダンス(Line Dance)**やスクエアダンスを踊る
- 日本でもダンス教室やイベントで体験可能
- 音楽のリズムに合わせて体を動かすことで、曲の楽しさが倍増します
3. カントリー映画や西部文化と組み合わせる
- 西部劇映画やカウボーイ文化と一緒に楽しむと臨場感が増す
- 例:ジョン・ウェイン映画、カントリー風の映像作品
- カウボーイハットやアウトドアの雰囲気を取り入れると、曲の世界観に入りやすい
4. カバー曲や演奏に挑戦する
- ギターやバンジョー、マンドリンなどで演奏してみる
- 初心者でもシンプルなコード進行の曲が多く、演奏しやすい
- カントリーミュージックのカラオケを楽しむ
- 歌詞のストーリーを意識して歌うと魅力が伝わりやすい
5. プレイリストで楽しむ
- 「リラックス」「ドライブ」「アウトドア」などテーマ別にプレイリストを作る
- アコースティック中心なので、作業用BGMとしても最適
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