メタルコアとは?バンドの曲が好きでもなく嫌いな人が多い理由は?特徴や歴史、おすすめ音楽ジャンルの最新版を解説。メタルコアはヘヴィメタルからの派生ジャンルと言われています。メインジャンルとして1990年代あたりから、とても流行していた音楽です。メタルコアが音楽の主要ジャンルになってから、とても流行していたため多数のサブジャンルも発生してします。
メタルコアとは?
メタルコアとは、ハードコアからの派生、もしくはヘヴィメタルからの派生という解釈をされています。人によってはハードコアとヘヴィメタルの融合版とも言っています。激しいドラムビートやブレイクダウンなどが特徴のかなり激しい音楽が最大の特徴です。
このジャンルはヘヴィメタルとハードコアとの融合ジャンルとも言われているため、サウンド的には明確な線引きが難しく、これといった絶対的な定義はありません。その背景もあり、ハードコア出身でヘヴィメタルの要素を持っているバンドのことをメタルコアと呼ぶこともあります。
1. 定義と特徴
- ジャンル融合:
- メタルの重厚なリフやギターソロ
- ハードコア・パンクのスクリームやシャウト、ダウンチューニングしたリズム
- 歌唱スタイル:
- クリーンボーカル(メロディアスな歌唱)とスクリーム/グロウルの使い分け
- リズム:
- ブレイクダウン(重くリズミカルなギター・ドラムパターン)を多用
- ダウンテンポや複雑なリズムチェンジ
2. 歴史
- 1990年代後半:アメリカ東海岸を中心にハードコア・パンクバンドがメタル要素を取り入れ始める
- 2000年代前半:
- バンド例:Killswitch Engage、As I Lay Dying、Shadows Fall
- メロディック・デス・メタルの影響を受け、スクリームとクリーンボーカルを融合
- 2000年代後半〜2010年代:
- ポスト・ハードコアやエモの要素を取り入れた「メロディック・メタルコア」が台頭
- バンド例:Bring Me The Horizon、Parkway Drive
3. 音楽的特徴
- ギター:
- ダウンチューニングされたリフ、パワーコード中心
- ブレイクダウンやギターソロで強烈な印象
- ボーカル:
- スクリーム・グロウル(激しい叫び)
- クリーンボーカル(メロディアスな歌唱)
- 曲の中で使い分けることが多い
- リズム・ドラム:
- ダブルバスやブレイクダウンで重厚感を演出
- テンポの急変やリズムチェンジも特徴
- 曲構成:
- 激しいパートとメロディックなパートの対比
- ブレイクダウンでのヘッドバンギングを意識
4. 代表的バンド
- Killswitch Engage:メタルコアの先駆け、クリーンボーカル+スクリーム
- As I Lay Dying:テクニカルなギターリフと激しいリズム
- Parkway Drive:オーストラリアのメタルコア代表
- Bring Me The Horizon:ポスト・ハードコア/メタルコアを融合しモダン化
メタルコアの歴史について
歴史の流れとしてはハードロックがあって、そこからヘヴィメタルが生まれ、そこからハードコア・パンクやパンク・ロックが生まれ、そしてメタルコアが生まれました。メタルコアは恐らく1990年代のアメリカにおいて発祥したとされている音楽です。
1985年~1995年あたりにかけてアメリカでは新しいタイプのハードコアバンドが現れていました。Hogan’s HeroesやMerauderなどが挙げられます。これらのバンドはメタリックハードコアなどというジャンルに分類され、メタルコアなどとも呼ばれるようになりました。メタルコアが音楽の主流となり、その流れが多くのサブジャンルを生み出しています。そしてサブジャンルは本流のメタルコア以上に流行したものもありました。
2000年代に入ると、メタルコアを軸に、多くのバンドがアイデンティティを模索する時代となったのです。2000年代以降のラウドミュージックにおいて中心的なジャンルのひとつとなったのがメタルコアです。
1. 起源(1990年代後半)
- 背景:
- アメリカ東海岸のハードコア・パンクバンドが、メタルの重厚なギターリフや速弾きを取り入れ始める
- 特徴:
- ハードコアのスクリーム・シャウト
- メタルのギターリフやソロ
- 代表バンド:
- Earth Crisis、Integrity、Converge
- 初期はメタル要素よりもハードコア寄りのサウンド
2. 商業的拡大期(2000年代前半)
- ジャンルの確立:
- メロディック・デス・メタルの要素を取り入れ、スクリームとクリーンボーカルを融合
- 代表バンド:
- Killswitch Engage(アメリカ):メタルコアの代表格、クリーン+スクリームのハイブリッド
- As I Lay Dying(アメリカ):テクニカルなギターとブレイクダウン重視
- Shadows Fall(アメリカ):メタル要素の強い初期メタルコア
- 特徴:
- ブレイクダウンを中心にしたリズムパターン
- メロディックなクリーンパートと激しいスクリームの対比
3. 多様化期(2000年代後半〜2010年代)
- モダン・メタルコアの登場:
- エモ、ポスト・ハードコア、電子音の要素を取り入れる
- 代表バンド:
- Bring Me The Horizon(イギリス):ポスト・ハードコア要素とエレクトロニックを融合
- Parkway Drive(オーストラリア):メタルコア+オーストラリア特有のヘヴィネス
- Architects(イギリス):モダン・メタルコアの代表、テクニカルで叙情的なギター
- 特徴:
- クリーンボーカルとスクリームの比率がバンドによって多様化
- ギターリフやリズムパターンの複雑化
- メロディック、シンフォニック、電子音を取り入れた作品も増加
4. 現代(2020年代以降)
- 融合の進化:
- メタルコア+ポスト・ハードコア+エモ+DJ/電子音楽など、ジャンル横断型
- 世界中のシーンで発展、YouTube・ストリーミングで国際的に普及
- 特徴:
- 即興的ソロよりも曲構成やサウンドデザインを重視
- メロディックかつヘヴィ、電子音の導入で現代的なサウンド
衰退の歴史
ただしメタルコアなどのバンドスタイルは2010年代あたりから急速に衰退していきました。これはロックに分類される全ジャンルに言える傾向であり、DTMの発達などによりバンド文化自体が衰退していったのです。これにより、メタルコアなども1990年代から2000年代の勢いを保つことは難しくなっていきました。電子音楽を筆頭とした音楽が2020年代の主流になっています。

派生ジャンル
大きなコアの部分は説明しましたが派生ジャンルもありますのでまとめました。説明すると、一般にメタルが土台で非常に近い印象ですがそれぞれは内容は濃いものになります。基本的にボーカルは歌詞にエモやスクリームの表現がありテンポがとても良いです。アーティストはデスコアやスラッシュメタルに近いものもあり、ファンも多数いるジャンル。楽曲の動画では彼らの独特のリズムで刻みがあり評価しているファンも多いです。海外のイメージが強く、欧米のメンバーが多いです。最近はアルバムの作品のリリースも多くなく、初期よりシーンは落ちこんでいます。
Melodic Metalcore
2000年代に入ると、メタルコアに対してメロディを重視するようなバンドが多数登場しました。それにより、綺麗なサウンドが意識され、クリーンヴォーカルを用いることが多いのも特徴で綺麗なサウンドを強調した曲が多いです。
Mathcore
マスコアはスピード、テクニカルなリフなど技術的な要素を前面に押し出したスタイルが特徴です。1990年代におけるアメリカのバンドなどがこのジャンルを生み出したと言われています。サウンドはメタルコアとプログレッシブメタルの要素が混ざっています。
Deathcore
デスメタルとメタルコアを混ぜ合わせたようなサウンドが特徴です。ギターソロを入れたり、メタルコアに影響を受けたフレーズを導入するバンドが多く、ニューヨーク出身のデスメタルバンドSuffocationがこのジャンルの発祥と言われています。
メタルコアの音楽的特徴
メタルコアの音楽的特徴は、ヘヴィメタルの重厚さとハードコア・パンクの激しさを融合させた、高度な演奏とメロディの対比が魅力の音楽です。以下に情報に整理します。好きな方も多いですが何かと聴いてうるさいのか嫌いな方も多いです。今はこんな同じようなサウンドが少ないからかも。
1. リズム・テンポ
- ブレイクダウン:
- 低音ギター・ドラムが強調されたリズミカルでヘヴィなパート
- ヘッドバンギング向きのテンポ感
- 複雑なリズム:
- 変拍子や急なテンポチェンジを使用することもある
- ダウンチューニング:
- ギター・ベースを低くチューニングして重厚感を増す
2. ギター・ベース
- ギター:
- パワーコード中心のリフ、速弾き、メロディックなソロ
- ブレイクダウンでリズム重視のギターリフ
- ベース:
- ドラムと連動したヘヴィでタイトなリズムを支える
- 曲によってはメロディックなラインを弾くことも
3. ボーカル
- スクリーム / グロウル:
- 激しく叫ぶ、怒りや激情を表現
- クリーンボーカル:
- メロディアスな歌唱で曲の叙情性やキャッチーさを強調
- 使い分け:
- 曲やパートごとにスクリームとクリーンを交互に使用
4. ドラム
- ダブルバスやブレイクダウンリズム:
- 重厚感と推進力を生む
- 変拍子やアクセントの多用:
- 曲のダイナミクスを増幅
5. 曲構成・サウンド
- 構成:
- 激しいパートとメロディックなパートの対比が中心
- ブレイクダウンをクライマックスに配置することが多い
- サウンド:
- ヘヴィで重厚、ギター・ベース・ドラムの厚みが強調
- メロディと激しさの対比で緩急を演出

メタルコアが嫌いな人が多い理由とは?
メタルコアが苦手・嫌いだと感じる人が多い理由は、音楽的な特徴や表現方法が強烈で、人によって受け入れにくい部分があるためです。以下に具体的な要因を整理します。
1. ボーカルの激しさ
- スクリーム・グロウル:
- 怒鳴るような叫び声や歪んだ声が多く、聴き慣れないと「騒音」に感じる
- クリーンボーカルとの対比:
- 激しいパートとメロディアスなパートが交互に現れるため、曲の統一感が取りにくいと感じる人も
2. サウンドの重さ・攻撃性
- ブレイクダウンやダウンチューニング:
- ギターやベースが低音重視でヘヴィ、ドラムも強烈
- 音圧が高く、耳に刺激が強い
- 激しいリズムや変拍子:
- 一般的なポップスやロックに比べ、聴き慣れないリズムで「取り残される感」がある
3. 曲構成・複雑さ
- 緩急の極端さ:
- 激しいパートとメロディックなパートの落差が大きい
- 慣れていないと曲の流れを掴みにくい
- 即興性や技巧重視:
- テクニカルなギターリフやドラムの変拍子など、メロディ重視の人には難解に感じる
4. ジャンルのイメージ・文化
- 若者・アンダーグラウンド感:
- メタルコアはライブでのヘッドバンギングやモッシュなど、激しいパフォーマンス文化がある
- 音楽以外のカルチャー(服装・髪型・ライブマナー)が合わない人もいる
- 攻撃的・暗いイメージ:
- 歌詞やサウンドが「怒り・鬱・絶望」などをテーマにすることが多く、ポジティブな音楽を好む人には苦手意識を持たれやすい
5. 聴く環境による問題
- 音量・音圧の影響:
- ヘヴィなギターとドラムが大音量だと疲れる
- イヤホン・スピーカー環境では聴きづらい:
- 重低音やスクリームが潰れて聞こえるとさらに「聴きにくい」と感じやすい
まとめ
メタルコアが嫌いな人が多い理由は主に以下の5つです:
- 激しいスクリーム・グロウルのボーカル
- ヘヴィで攻撃的なサウンド
- 緩急や曲構成の複雑さ
- ジャンル・文化的イメージが強烈
- 聴く環境による音の聴きづらさ
メタルコアを楽しむためのアプローチ
メタルコアは激しいサウンドとメロディの対比が魅力のジャンルですが、初めて聴く人や苦手意識のある人でも楽しむためのアプローチがあります。以下に整理します。
1. ボーカルの聴き分け
- スクリーム/グロウルは「感情表現」と捉える
- 怒りや激情、切なさを表現していると理解すると聴きやすくなる
- クリーンボーカルを中心に聴く
- メロディパートを先に把握してから、スクリーム部分を理解すると曲全体が把握しやすい
2. 曲の構造・ブレイクダウンを意識する
- ブレイクダウンはヘヴィネスのアクセント
- ヘッドバンギングやリズム感を楽しむポイント
- 緩急の対比を楽しむ
- 激しいパートとメロディックなパートの落差が、感情の起伏やドラマ性を生む
3. 音量や環境を工夫する
- 初めは音量を抑えめに
- スクリームや重低音が耳に刺激的な場合がある
- イヤホンよりスピーカーで聴くと音の分離が分かりやすい
- ライブ動画やMVで視覚的情報と一緒に聴く
- 演奏やパフォーマンスを目で追うことで理解しやすくなる
4. 楽器・リフに注目する
- ギターリフやベースラインを聴く
- ブレイクダウンやソロの技術的魅力に気づける
- ドラムのダブルバスやリズムチェンジを楽しむ
- 激しいサウンドの中にも緻密な演奏が隠れている
5. 入門バンド・曲から始める
- メロディックでキャッチーなメタルコアを選ぶと聴きやすい
- 例:Killswitch Engage「My Last Serenade」、Bring Me The Horizon「Can You Feel My Heart」
- 徐々にヘヴィ寄りのバンドに挑戦
- Parkway Drive、Architects、As I Lay Dying など
6. メタルコア文化を知る
- ライブでのヘッドバンギングやモッシュは演奏の一部と理解
- 歌詞のテーマ(葛藤・感情・希望)に注目すると、曲の世界観が理解しやすい
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