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ジャンベ : 民族楽器の特徴、価格、歴史について最新版

Instrument

人気の打楽器用ジャンベは西アフリカ大西洋海岸の部族の祭事や儀式などで代々伝わる打楽器です。3000年の歴史があると言われています。 叩き方によって低音・中音・高音の3色の音色を叩き分ける事が出来ます。宗教的背景も強く、収穫などの儀式の時の歌や踊りのリズムを取る為の最も重要な楽器でした。また遠く離れた村落の間の通信手段としても用いられていたとされています。この楽器は民族音楽でよく聴く機会があります。

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起源と歴史

djembeは西アフリカ(ギニア、セネガル、マリ、コートジボワール、ブルキナファソ)で生まれました。民族のミュージックではマラカスやボンゴなどと並びトップの人気を誇る楽器です。

1. 起源

  • ジャンベ(djembe)は西アフリカ発祥の手持ちドラムで、現在のマリ、ギニア、セネガル、コートジボワールなどの地域で12世紀ごろに生まれたとされます。
  • 名前の由来は、バンバラ語で 「Anke djé, anke bé(みんな集まれ、みんな平和であれ)」 という言葉から来ているという説があります。
  • 初期は村の儀式、祭り、祝い事、宗教的儀式の際に演奏され、音楽と社会的コミュニケーションの道具として使われました。

2. 伝統と制作

  • ジャンベは元々、**マリンケ族(Mandinka/Manding)**の鉄匠階級「ヌム(Numu)」によって製作されました。
  • 材料は一木彫りの木材(硬質木)と山羊皮で、音色や共鳴に優れています。
  • 打面の皮はロープと鉄輪で張られ、調律(チューニング)が可能な構造になっています。

3. 文化的・社会的役割

  • 西アフリカの村ではジャンベは祭りやダンスの伴奏だけでなく、伝統的なメッセージ伝達や儀式にも使われました。
  • 演奏者は**ジャンベフォラ(Djembefola)**と呼ばれ、高度なリズム感と技術を持つことが求められました。
  • ジャンベは即興演奏が基本で、リズムや合図を通じて人々のコミュニケーション手段としての役割も持っていました。

4. 西洋音楽・現代への伝播

  • 20世紀後半以降、西アフリカからの移民や文化交流により、ジャンベはヨーロッパやアメリカ、日本など世界中に広まりました。
  • 世界的に民族音楽、ワールドミュージック、パーカッションアンサンブル、教育用として活用され、楽器としての地位を確立しました。
  • 現代では、ジャンベはプロ演奏、ワークショップ、リズムセラピー、教育、娯楽など多方面で使用されています。

特徴と構造、サイズ

1. 特徴

  • 音色の多様性:ジャンベは一つの楽器で、3種類の基本音を出せます。
    1. ベース(低音):手のひらの中心で打つ
    2. トーン(中音):指先・手の縁で打つ
    3. スラップ(高音・パチッとした音):指先や手の縁を使い強く打つ
  • 演奏方法の自由度:手だけで演奏するため、即興や複雑なリズム表現が可能。
  • コミュニケーション手段:西アフリカでは村の儀式や集会で、リズムによる合図や会話の役割も持っていた。

2. 構造

ジャンベはゴブレット型(杯型)ドラムで、3つの主要部分から構成されています。

  1. 胴体(シェル)
    • 一木彫りの硬質木が多く、共鳴を生む重要部分。
    • 伝統的には西アフリカ産の木(lenke木、シア材など)を使用。
  2. 打面(ヘッド)
    • 主に山羊皮を使用。厚さ・張りによって音色が変化。
    • ロープや鉄輪で張力を調整してチューニング可能。
  3. 下部の開口部(ベル部分)
    • 下が開いており、共鳴して低音を増幅。
    • 木製胴体の形状が音質に大きく影響。
  4. チューニング機構
    • 上部の鉄輪(フープ)+縦横ロープで皮の張力を調整。
    • 張力を均等にすることで、ベース・トーン・スラップの音が明瞭に出る。

3. サイズ

  • 高さ:おおよそ 58〜63 cm(23〜25インチ)
  • 打面直径:30〜38 cm(12〜15インチ)が一般的
  • 重量:9 kg前後(材質・大きさにより変動)
  • 小型の子ども用ジャンベや練習用ジャンベは、打面径 20〜25 cm、高さ 40 cm前後の軽量タイプもある

種類について詳細

1. サイズ・高さによる分類

種類打面直径高さ特徴・用途
子ども用/小型ジャンベ20〜25 cm40〜50 cm軽量で小さく、教育用や練習用に最適。手が小さい人向け。
スタンダード/フルサイズジャンベ30〜38 cm58〜63 cm一般的な演奏用。大人が座って演奏する標準サイズ。
大太鼓タイプ/ジャンベ・マスター40 cm以上65 cm以上音量・低音重視。舞台演奏・パーカッションアンサンブル向け。

2. 材質による分類

材質特徴
一木彫り天然木高音・低音の共鳴が豊かで、プロや本格派向け。価格は高め。
合板/多層木材軽量で安定性あり。練習用・入門用として普及。
樹脂・プラスチック製軽量・持ち運びしやすい。音色は控えめ。子どもや屋外用に最適。

3. チューニング方式による分類

方式特徴
ロープチューニング伝統的な方式。ロープで皮の張力を調整して音程を変える。音色は自然で本格的。
ボルト/ネジ式チューニング近代的方式。簡単にチューニング可能で初心者向きだが、音色はやや機械的になることも。

4. 用途別分類

用途特徴
演奏用・プロ仕様天然木+山羊皮、ロープチューニング。音色・共鳴・耐久性が重視。
練習用/教育用合板・樹脂製が中心。軽量で扱いやすく、低価格。
パーカッションアンサンブル用音量・低音重視の大きめジャンベ。演奏会やイベント向け。
子ども用・初級用小型・軽量で扱いやすい。価格も安く安全設計

ジャンベの曲

ジャンベはアフリカの伝統的な楽器であることから、あまり歌謡曲で使われることがありません。そのため、アフリカの民族音楽を中心に使用されています。また、BGM音楽とも相性がよく、ゲーム、映画、テレビなどでも使用されることが多い楽器です。

奏法、難易度

ジャンベの奏法と難易度について詳しく整理します。

1. 基本的な奏法

ジャンベは手のみで演奏する打楽器で、手の位置や打ち方によって3種類の基本音を出すことができます。

基本音

  1. ベース(低音)
    • 手のひらの中心で打つ
    • 胴体の中央を打つことで深い響きの低音が出る
  2. トーン(中音)
    • 指の付け根で打つ
    • 打面の端に近い部分を打つことで、はっきりした中音が出る
  3. スラップ(高音・パチッとした音)
    • 指先や手の縁で打つ
    • 強く打つと鋭く切れのある音になる
    • ジャンベらしいリズム表現に不可欠

複合奏法/応用技

  • 連打(Roll):指や手で素早く連続して叩き、リズムに厚みを加える
  • フレーズ/リズムパターン:ベース・トーン・スラップを組み合わせ、即興で多様なリズムを作る
  • 左右の手の使い分け:複雑なリズムや即興演奏には、左右の手の独立した動きが求められる

2. 難易度

ジャンベの難易度は、基本音の習得、リズムの複雑さ、演奏時間、即興能力で段階的に変わります。

初心者レベル

  • 手のひらで音を出すこと、3種類の基本音を覚える
  • 単純なリズム(4/4拍子や8拍子)で演奏する
  • 目安:子どもや初めてジャンベに触れる人向け

中級レベル

  • 複数の音を組み合わせたリズムパターンを演奏
  • 連打や簡単な即興演奏ができる
  • 左右の手の独立した動き、強弱のコントロールを練習
  • ワークショップやグループ演奏に対応できるレベル

上級・プロレベル

  • 複雑なリズムサイクル(例えば西アフリカの伝統的リズム)を安定して演奏
  • 即興演奏や合奏でリードできる能力
  • 高度なテクニック(高速連打、手の角度・打ち方の変化による音色の調整)
  • 長時間演奏でも音色やリズムを保てる

有名な奏者

1. 西アフリカの伝統派ジャンベ奏者

  1. トゥマニ・ジャバテ(Toumani Diabaté)
    • マリ出身のジャンベ奏者(カラフルな演奏でも知られるが、実際はコラ奏者としても有名)
    • 西アフリカ音楽の伝統を守りつつ、国際的なワールドミュージック界で活躍。
  2. モロ・ディアラ(Moro Diarra)
    • ギニア出身。ジャンベフォラ(Djembefola)として伝統的リズムを世界に紹介。
    • 村祭や儀式のリズムを現代音楽に取り入れ、教育活動も行う。
  3. シモン・ディアロ(Simbou Diallo)
    • ガンビア/ギニア系。アフリカの伝統ジャンベ奏法を欧米や日本で広める活動を展開。

2. 世界的に知られるジャンベ奏者(現代・クロスカルチャー)

  1. ババトゥンデ・オラマデ(Babatunde Olatunji, 1927–2003)
    • ナイジェリア出身。アメリカでジャンベやアフリカンドラムを紹介したパイオニア。
    • ワールドミュージックの発展に大きく寄与。
    • 教育・ワークショップ活動も盛ん。
  2. ペルシ・オム(Percy Om)
    • 世界中でジャンベ演奏を披露する現代奏者。
    • ジャンベアンサンブル、即興演奏、パーカッションワークショップで高評価。
  3. スライ・ジョーンズ(Sly Johnson)
    • 欧米・日本でのワークショップ活動が有名。
    • ジャンベを中心にパーカッション教育を展開。

新品と中古の製品ラインナップと価格相場

ジャンベ(ダジェンベ、djembe)の新品・中古の製品ラインナップと価格相場について、国内/海外のデータをもとに整理します。購入を検討中なら「用途(練習用・舞台用)」「材質」「サイズ」「チューニング方式(ロープ・ネジ)」「輸入/国内製造」などを確認するのがおすすめです。

✅新品のラインナップと価格例

それぞれ簡単に説明します:

  • LP LP799‑DW 12½″ Rope‑Tuned Siam Oak Djembe:材質「Siam Oak」、ロープチューニング式。価格例:約 ¥55,055(国内実売例)
  • REMO Mondo Djembe:海外ブランド、14インチ級など本格サイズあり。価格例:約 ¥55,800
  • MEINL JD14SI Jumbo Djembe14″:14インチ大型サイズ「Jumbo」仕様。価格例:約 ¥56,320
  • MEINL 10″ Black River Series Djembe:10インチという中小サイズ。価格例:約 ¥20,790
  • TOCA Freestyle II Djembe 12″:入門・練習用仕様。価格例:約 ¥22,896
  • TOCA Freestyle II Djembe 10″:さらにコンパクトな10インチモデル。価格例:約 ¥19,360
  • トモコーポレーション ジャンベM 30 cm/φ15 cm:超入門・子ども用サイズ。価格例:約 ¥2,800
  • TOCA Freestyle II Colorsound Djembe 7″:超ミニサイズ、遊び/装飾用途。価格例:約 ¥11,000

新品価格の相場感(日本/海外含む)

  • 初心者~入門モデル(小型、合板・合成材、チューニング簡易) → 数千円~数万円程度。例として超入門モデル「¥2,800」など。
  • 練習用~中級モデル(良材、天然木+山羊皮、ロープチューニング) → 数万円~十数万円程度。英国の楽器店では「£80~£300」あたりが良品の目安。
  • プロ仕様・大型・天然木彫刻入り・輸入モデル → US$300~US$700以上という例もあります。

🕰️中古品のラインナップと価格相場

中古市場では、状態(木材の割れ・皮の張り・ロープの劣化)、ブランド、サイズによって価格のバラつきが大きいです。

中古価格の目安

  • 海外ショップ情報では「Under US$25」から、「US$25‑50」「US$100‑200」「US$200‑300」「US$300‑500」などの価格帯が出ています。
  • 鍵となるのは「素材(天然木か合板か)」「サイズ(小型かフルサイズか)」「チューニング方式(ロープ/機械式)」「輸入か国内製か」「使用・保管状態」などです。
  • 日本国内の安価なモデルが「数千円で出ている」例も見られます。

中古購入時の目安

  • 初級・練習用モデル中古 → 1万円~5万円程度
  • 中級サイズ・ブランド中古 → 5万円~15万円程度
  • 上位仕様・天然木・輸入中古 → 15万円以上もあり得ます

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