サロードはインドの伝統音楽楽器で、弦楽器です。ヒンドゥスターニー音楽で使用されています。 シタールと並んで最も人気があり、インドの代表的な楽器の1つです。深くて重い音色が出ることが特徴で、共鳴弦は、共鳴し、残響音がよく鳴ります。古典音楽の中では最も有名な楽器で、ペルシャ語では「美しい音」を意味する楽器です。この楽器は2000年前には存在していたと主張する学者もいます。
起源と歴史
インドでこの楽器は生まれました。sarodはアジアではとても有名で海外ではかなりメジャーなカテゴリの楽器。
1. 起源
- サロードは北インド・ヒンドゥスターニー古典音楽で使われる撥弦楽器
- 名称はペルシャ語の sorūd(歌・旋律)に由来するとされる
- 起源は中央アジア/アフガニスタンのルバーブ(Rabab)
- 16世紀にインド北部に伝わり、インドの音楽様式に合わせて改良
- 初期形態は木製胴体に皮張りの共鳴面、数本の弦を持つ撥弦楽器
2. 19世紀の発展
- 現代のサロードの基本形は1820年代頃に北インドで確立
- 主にグワリオール、ルクナウ、シャージャハーンプルなどで発展
- 特徴的な改良点
- フレットレス指板 → 滑らかなスライド演奏が可能
- 共鳴弦(シンパセティックストリング) → 音の余韻を増やす
- 弦の素材や胴体形状の改良により音量と表現力が向上
3. 20世紀の改良
- 名匠 アラウディン・カーン(Allauddin Khan)らが演奏技術・製作法を体系化
- 弦の本数や共鳴弦の配置が標準化
- 澄んだ音色と幅広い表現力により、ソロ演奏・アンサンブルどちらでも使用可能
特徴と構造、サイズ
1. 音色
- 澄んだ金属的な響きが特徴
- 滑らかに音がつながるため、**グリサンド(音のスライド)**や装飾音が豊富
- メロディを柔軟に表現でき、ソロ演奏・伴奏の両方で活躍
- 共鳴弦の影響で、余韻(リバーブ感)が豊か
2. 構造
| 部位 | 特徴 |
|---|---|
| 胴体 | 木製(マホガニー、シタンなど)、底面に金属製の板や皮張りを貼ることもある |
| 指板 | フレットレスで、指で直接弦を押さえる。スライド演奏が可能 |
| 弦 | 主弦4〜5本、リズム用のジュタ弦や共鳴弦10〜15本程度 |
| 共鳴弦 | 音の余韻を生み出す、指で弾かなくても共鳴 |
| ピック(ジャヴァ) | 指ではなく、甲の部分で弦を弾く専用ピックを使用 |
| チューニングペグ | 木製または金属製で弦の張力を調整 |
| 胴の共鳴板 | 音量や音色を増幅する役割、羊皮や金属板が使われることも |
3. サイズ
- 全長:約1 m〜1.1 m
- 胴体長さ:約50〜60 cm
- 弦長:主弦約65〜70 cm
- 重量:約2.5〜3.5 kg
- 音域:2オクターブ半〜3オクターブ程度(弾き手・弦の張力による)
種類について詳細
「サロード(Sarod)」の種類について整理します。サロードは製法や音域、演奏スタイルによっていくつかのタイプがあります。
1. 北インド式サロード(Hindustani Sarod)
- 標準的なサロードで、北インド古典音楽で使用
- 弦の構成
- 主弦:4〜5本
- 共鳴弦(シンパセティック):10〜15本
- リズム弦(ジュタ弦):2〜3本
- 特徴:フレットレス指板で滑らかに音をスライド可能、旋律表現が豊か
2. アフガニスタン系ルバーブ由来型
- ルバーブからの改良型で、比較的木質感の強い胴体
- 共鳴弦は北インド式より少ない場合が多い
- 古典演奏というより、民族音楽や伝統音楽で使用されることがある
3. モダン・コンテンポラリーサロード
- 音量増強・演奏性向上の改良型
- 弦や胴体に金属板や強化材を使用
- コンサート用に特化しており、演奏しやすくチューニング安定性も高い
4. 学生用/入門モデル
- 木製または樹脂製の軽量モデル
- 弦の本数や共鳴弦を簡略化
- 音量控えめで初心者でも取り扱いやすい

サロードの曲
サロードはインドの古典音楽によく出てくる楽器です。さらにゲームや映画、テレビなどの作品に出てくることもあります。
奏法、難易度
「サロード(Sarod)」の奏法と難易度について整理します。
1. 基本奏法
- 右手:専用のピック(ジャヴァ)で弦を弾く
- 左手:フレットレス指板で弦を押さえ、滑らかな**グリサンド(音のスライド)**を行う
- 表現:音の強弱、ビブラート、装飾音を指の押さえ方や滑らせ方で調整
- 共鳴弦:指で直接弾かなくても、主弦の振動に共鳴して余韻を生む
2. 主要奏法
- アルペジオ:和音を分解して弾く
- グリサンド(Meend):指板上で滑らせて音を連続的に変化
- トリル・ムルキ(Murchhana):速い装飾音
- ビブラート:左手の指の圧力で音に揺らぎを与える
- ストローク・パターン:右手でリズムや装飾を加える
3. 難易度
| レベル | 内容 | 難易度 |
|---|---|---|
| 初級 | 簡単な旋律・スケール練習、1オクターブ以内の演奏 | ★★☆☆☆ |
| 中級 | 2オクターブ前後の旋律、アルペジオやグリサンド、共鳴弦活用 | ★★★☆☆ |
| 上級 | 高速の装飾音、複雑なグリサンド、表現力豊かな演奏 | ★★★★☆ |
| プロ | ソロ演奏、即興演奏(ラガの完全表現)、共鳴弦のフル活用 | ★★★★★ |
ポイント
- フレットレス指板のため、音程調整が難しい
- 左手の滑らせ方で表現力が決まる
- 右手のピッキングと左手のスライドの同時操作が難易度を上げる
有名な奏者
「サロード(Sarod)」の有名な奏者について整理します。
1. 世界的に著名な奏者
- アリャウディン・カーン(Allauddin Khan)
- インドの名匠、20世紀初頭に北インド古典音楽の体系を確立
- 音楽教育者としても有名、弟子に有名奏者多数
- アムジャド・アリ・カーン(Amjad Ali Khan)
- インド・ウッタル・プラデーシュ出身
- 世界的に知られるモダン・サロードの巨匠
- ソロ演奏、コンサート、映画音楽でも活躍
- アマール・アリ・カーン(Amaan Ali Khan) & アフサン・アリ・カーン(Ayaan Ali Khan)
- アムジャド・アリ・カーンの息子たち
- 現代のサロード演奏を牽引、国際的に演奏活動
2. 歴史的・古典派
- ラヴィ・シャンカル(Ravi Shankar)(弟子として影響)
- シタール奏者だが、サロード奏者との共演・ラガ教育で重要な影響
- タリーブ・カーン(Talib Khan)
- 古典ラガ演奏で知られる伝統派
3. 日本で活躍する奏者
- 福田利之
- サロード奏者、インド古典音楽の普及に貢献
- 他の邦人奏者
- 国内の北インド音楽教室やコンサートで活躍する演奏家も多数
まとめ
| 地域 | 奏者 | 特徴 |
|---|---|---|
| 世界 | Allauddin Khan, Amjad Ali Khan | 北インド古典音楽の体系確立、国際的演奏 |
| 現代 | Amaan Ali Khan, Ayaan Ali Khan | モダン・サロード、国際コンサート活動 |
| 日本 | 福田利之 他 | インド古典音楽普及、演奏活動 |

新品と中古の製品ラインナップと価格相場
「サロード (Sarod)」の 新品・中古の製品ラインナップと価格相場 を、入手できるデータをもとに整理します(楽器の仕様・素材・製作家・状態などで価格には大きな幅がありますので、あくまで「目安」としてご覧ください)。
🛒 製品ラインナップ例
以下はいくつかの参考となる出品・モデル情報です
各選択肢の説明
- Sarod 弦セット(補用品):本体ではなく弦の交換用セット。楽器維持・補修目的。
- Sarod 弦セット(廉価バージョン):同様に弦・補用品。購入コストを抑えたい方向け。
- Sarod 入門モデル(廉価本体):本体モデルとして「入門〜初級」向けに比較的価格が抑えられているモデル。
- Sarod 木製本体 中級モデル:木製胴体・本格仕様に近い中級モデル。価格も上がる。
- その他はアクセサリー・セット構成モデルとして、補修・練習用/初級〜中級用途となります。
- ※ 注意:上記中には本体として仕様が明確でないもの(弦・補修部品等)も含んでおり、「本格サロード本体」の取り扱いモデルは数が少ないため参考として。
📊 価格相場の目安
新品本体
- インド国内のオンライン楽器店では「サロード入門/学生用モデル」が ₹19,500〜₹24,000 程度という価格例あり。
- 中級・演奏用仕様として「₹48,000〜₹52,800」程度という例も見つかります。
- 英国の楽器店では「サロード+ハードケース付き」で £799(英国ポンド)という表示もあり。
- 米ドルで見た場合、例として US $1,260(約数十万円)という出品もあります。
中古・ヴィンテージ市場
- eBayなどでは「新品/ブランド不明/廉価モデル」で “Under $310” レベルから出品あり。
- ブランド・製作家付き・コンサート仕様モデルでは、価格が数千ドル(=数十万円〜)になる可能性あり。
- 中古価格は「新品価格の60〜80%」くらいという感覚の投稿もありますが、仕様・状態次第で大きく変動します。
✅ 購入時のチェックポイント
- 材質・構造:チュンウッド(tun wood)や高級木材を使ったモデル、共鳴弦数、弦の数などが価格や音質に影響。
- 製作工房・ブランド:古典派の名匠モデルかどうか、手作りか量産かによって価値が変わる。
- 状態(中古時):胴体のひび割れ、弦や指板・共鳴板の劣化、修理履歴など。
- 用途と仕様の合致:練習用/ソロ演奏用/コンサート用など用途により仕様・価格を選ぶ。
- 輸入/送料・関税:インドなど海外から取り寄せる場合、送料・通関・付属ケース・調整費用も考慮する。
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