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バロックギター : クラシックギター民族楽器の特徴、価格、歴史について最新版を解説

Instrument

バロックギターは5コースのガット弦と可動式のガットフレットを備えた弦楽器です。ヨーロッパでとても認知されている楽器ですが、他の大陸ではあまり知られていないかもしれません。17世紀には、5コースギターがそれ自体で重要なソロおよび伴奏楽器として確立され、イタリア、フランス、スペインで優れたプレーヤー/作曲家が活躍しました。ギターは、ほとんどの場合エレキギターやアコースティックギターを連想するかもしれません。

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起源と歴史

ヨーロッパでこの楽器は生まれました。古楽器であり現代でも製作はされており、奏者も多くいます。作品もとても多く、19世紀からいろいろ数多くの作家がいます。

1. 起源

  • バロックギターは、**16世紀末~18世紀中期(おおよそ1600~1750年)**にかけてヨーロッパで普及したギターの先祖的楽器です。
  • スペインを中心に発展し、リュートやビウエラと並ぶ室内楽・舞曲伴奏の楽器として用いられました。
  • 初期は**4組弦(4 courses)が一般的でしたが、17世紀以降は5組弦(5 courses)**が主流になりました。

2. 17世紀の発展

  • スペイン・イタリア・フランスで装飾の豪華なバロックギターが作られ、貴族や上流階級のサロン音楽で演奏されました。
  • 代表的な製作家には、フランスのVoboam 家やイタリアのFabricatoreなどがいます。
  • この時代、**舞曲(ガヴォット、サラバンド、クーラント)や通奏低音(バッソ・コンティヌオ)**の伴奏に使用されました。

3. 18世紀~19世紀初頭

  • バロックギターの音楽様式はフランスやイタリアで確立され、舞曲集・ソロ作品も多く残されています。
  • 18世紀中期には6弦ギター(現代クラシックギターの祖先)が登場し、5組弦型のバロックギターは次第に姿を消します。
  • そのため、バロックギターは19世紀以降「歴史的楽器」として扱われるようになりました。

4. まとめ

時代発展内容
16世紀末スペイン発祥、4組弦ギターが主流
17世紀5組弦ギターの普及、フランス・イタリアで装飾的ギター登場
18世紀舞曲・通奏低音伴奏で広く使用
19世紀以降6弦ギターに置き換えられ、歴史的楽器として扱われる

特徴と構造、サイズ

「バロックギター」の特徴・構造・サイズについて整理します。

🎵 バロックギターの特徴

  1. 楽器の種類
    • 現代クラシックギターの祖先にあたる弦楽器
    • 主に**5組弦(5 courses)**が標準で、各組弦は1〜2本の弦で構成される
    • 室内音楽・舞曲伴奏・通奏低音に用いられた
  2. 音色の特徴
    • 現代ギターより軽やかで明るい音色
    • 弦はナイロンまたは羊腸弦(ガット弦)で構成され、柔らかくやさしい響き
    • 小型・浅胴の設計で、舞曲演奏に適した短い持続音
  3. 演奏方法
    • 指弾きが基本(ピックはほぼ使用されない)
    • 通奏低音や和音伴奏、舞曲のリズム表現に重点
    • 装飾音(トレモロ・アルペジオ・グリッサンド)も多用

🛠 構造

部位特徴
ボディ現代ギターより浅く細身、抱えやすい形状
ネック短め、幅も現代より狭いことが多い
フレット移動式フレットや擦り板フレット(木・骨・金属)
5組弦が基本。1組につき1〜2本のガット弦
サウンドホールロゼッタ装飾が華やか、装飾的意匠が多い
ブリッジ現代ギターより小型で軽量、弦の張力を支える

当時の装飾性・軽量性・持ち運びやすさが重視されていた


📏 サイズ

  • スケール長(ナット端~ブリッジ端):約 63〜70 cm
  • 全長:約 90〜95 cm
  • ボディ幅:下部26 cm、中部18 cm、上部21.5 cm程度の例あり
  • ボディ厚み:浅胴で現代ギターより薄め
  • 弦長・ボディサイズが小さいため、手が小さい人や軽快な舞曲演奏に適する

種類について詳細

「バロックギター」の種類と詳細について整理します。バロックギターは弦の構成や地域・時代によっていくつかのタイプがあります。

1. 組弦(Courses)の違い

  • 4組弦(4 Courses)
    • 初期のバロックギターに多い
    • 各組弦は1〜2本の弦で構成
    • 比較的小型・軽量
    • 用途:室内音楽・舞曲伴奏
  • 5組弦(5 Courses)
    • 17世紀以降の主流タイプ
    • 上位の1組は単弦、他は2本弦が一般的
    • 和音・アルペジオ演奏が豊かで舞曲や通奏低音に最適
    • スペイン、イタリア、フランスで広く用いられた
  • 6組弦(6 Courses)
    • バロック後期に一部で登場
    • 現代クラシックギターへの移行段階の楽器

2. 地域別スタイル

  • スペイン式バロックギター
    • ストレートボディ、装飾は控えめ
    • 明るく軽快な音色
  • フランス式バロックギター
    • 豪華な装飾、寄木細工や象嵌が多い
    • 音色は柔らかく優雅
  • イタリア式バロックギター
    • 中間的な装飾、演奏性と見た目のバランス重視

3. フレット構造の違い

  • 移動式フレット(ガット製や木・骨)
    • 音程微調整が可能
    • バロック期の装飾音・和音演奏に対応
  • 固定フレット
    • 後期のバロックギターや一部復刻モデルに使用

4. 弦材の違い

  • ガット弦(羊腸):オリジナルに近い柔らかく温かい音
  • ナイロン弦(現代復刻モデル):耐久性と安定性を重視
  • 混合弦:低音弦はオクターブ弦、上音弦は単弦

バロックギターの曲

バロックギターはヨーロッパ民族音楽で使われることが多いです。

奏法、難易度

「バロックギター」の奏法と難易度について整理します。

1. 基本奏法

  • 指弾き(ピッキングはほぼ使わない)
    • 親指で低音弦、他の指で高音弦を弾く
    • アルペジオ・和音伴奏が中心
  • 通奏低音(Basso continuo)
    • バロック音楽では低音線を継続して伴奏
    • 指や親指で低音を刻み、上音は旋律や装飾音を奏でる

2. 装飾奏法

  • トリル:隣接する弦を素早く交互に弾く
  • グリッサンド:指で弦を滑らせ音を滑らかに移行
  • アルペジオ:和音を分散して弾く
  • 装飾音符・モルデント:装飾的な旋律表現

3. 拍子・リズム表現

  • 舞曲中心なので軽快なリズムを意識
  • タランテラ、ガヴォット、クーラントなどの舞曲リズムに対応
  • 和音伴奏やベースラインを指で刻むことでリズムを強調

🎯 難易度

レベル内容難易度
初級単純なアルペジオや簡単な舞曲伴奏★☆☆☆☆
中級複雑な和音・装飾音・舞曲のリズム表現★★☆☆☆
上級トリル・グリッサンド・通奏低音を含む高度な伴奏★★★★☆

ポイント

  • 基本は指で弦を弾くだけで音は出せるので初心者でも始めやすい
  • 表現力を高めるには、装飾音・アルペジオ・リズム表現・低音の継続を練習する必要
  • 5組弦の和音や装飾音は中級〜上級者向け

💡 習得のコツ

  1. 親指・人差し指・中指の分担を意識
  2. アルペジオと和音のバランスを練習
  3. 装飾音(トリル・モルデント・グリッサンド)をゆっくり確実に
  4. 舞曲リズムを意識して軽快さを出す

有名な奏者

バロックギターは主に17〜18世紀に使用されたため、歴史的奏者と現代の復刻・演奏家の両方が存在します。

1. 歴史的奏者(17〜18世紀)

  • フランチェスコ・マルキアーニ(Francesco Corbetta, 1615–1681)
    • イタリア生まれのギタリスト・作曲家
    • バロックギターの技巧と装飾音の発展に貢献
    • フランス王宮でも演奏し、舞曲や通奏低音伴奏の手法を確立
  • シルヴィオ・ギルメッティ(Sylvius Giron, フランス17世紀)
    • フランス式バロックギターの作曲家・奏者
    • サロン音楽・舞曲伴奏で活躍
  • ロベルト・ド・ヴィオール(Robert de Visée, 1655–1732)
    • フランス王ルイ14世の宮廷音楽家
    • バロックギターおよびリュートの作品で知られる

2. 現代のバロックギター奏者

  • マルコ・リア(Marco Ambrosini / Marco Real)
    • バロックギターの演奏・研究家
    • 古楽器復刻演奏で国際的に活躍
  • マルタ・スミス(Martha Masters)
    • バロックギター専門の演奏家として古楽フェスティバルで活躍
  • フランチェスカ・ドゥカリーニ(Francesca Duca-Rini)
    • イタリアを中心に古楽器演奏、バロックギター奏者として有名

新品と中古の製品ラインナップと価格相場

バロックギター(バロックギター)の新品/中古の製品ラインナップと価格相場を、実例とともに整理します。希少性や仕様(5組弦・製作家・装飾など)によって価格に大きな幅がありますので、あくまで「目安」としてご覧ください。

🛒 製品ラインナップ例

以下はバロックギター本体の明確な製品ではなく、「バロックギター関連商品/モデル例」を併用しています。実機の取り扱いが少ないため、参考としてご確認ください。

各選択肢の説明

  • ルーズベック バロックギター 5コース レースウッド:実際の5組弦バロックギター本体として、価格は 約 ¥173,394 という例があります。
  • ルーズベック 5コース バロックギター弦セット:ギター本体ではなく、5組弦仕様用の弦セット。価格は数千円。
  • Essential Baroque Guitar(教材/入門書):楽器そのものではなく入門教材。価格は数千円。
  • The Baroque Guitar(書籍):書籍として歴史・奏法などを扱ったもの。価格は千円台。
  • Big Book of Baroque Guitar Solos(楽譜):ソロ用楽譜集。価格は千円前後。
  • THE Baroque Guitar/Julian Bream(CD):演奏録音。教材・参考用として。価格は数百円〜数千円。
  • バロックギター本体(一般モデル参考):本体モデルの参考価格帯の組み合わせとして扱っています。
  • バロックギター用アクセサリー・弦/教材セット:本体以外の関連商品。

📊 価格相場の目安

新品本体

  • 海外の専門ショップ例では、バロックギター本体(5組弦仕様)で ¥169,000〜¥222,000 程度という価格が提示されています。
  • 製作木材・装飾・製作家・仕様(左利き仕様・変則仕様など)によって上記よりも高くなることがあります。
  • 弦セット・入門仕様モデルなら数万円〜十万円未満という例もあり得ますが、本格仕様は十万円以上となることが一般的。

中古本体

  • 中古市場でバロックギター本体が出回る数は少ないため、価格データが限定的です。
  • 中古ヴィンテージや高級製作家モデルの場合は、状態・希少性・付属ケース・オリジナル仕様などで価格が大きく変動する可能性があります。
  • 中古でも「新品価格のおおよそ 60〜80% 程度」というケースも想定されますが、仕様によってそれ以上かそれ以下になることもあります。

楽器以外(弦・教材・関連グッズ)

  • 弦セット:数千円程度。
  • 教材・書籍・楽譜:千円〜数千円程度。
  • 本体アクセサリー含めたセットで、比較的手頃に始められる入門モデルも存在。

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