ウッドベースの弾き方は?練習方法、特徴、値段(価格)など最新版をまとめて紹介します。とても地味な楽器のように見えますが、とても深みのある面白い楽器ですので、興味があれば購入をしてみましょう。
ウッドベースとは?どんな楽器
ウッドベース(英: Double Bass / Upright Bass / Contrabass)は、弦楽器の中でも最も大きく低音域を担当する弦楽器です。クラシック、ジャズ、ブルース、ロックなど幅広いジャンルで使用されます。
1. 概要
- 形状:大きな木製の胴と長いネックを持つ立てて演奏するタイプの弦楽器
- 弦数:一般的に4弦(低B〜高Eの範囲)、ジャズでは5弦もある
- 演奏方法:
- ピチカート(指弾き):ジャズやポップスで主流
- アルコ(弓弾き):クラシック音楽で使用
- 音域:低音域が豊かで、バンドのリズムとハーモニーの土台を支える
2. 特徴
- 大きさ:身長と同じくらいの高さがあり、演奏者は立って弾くかスツールに座って弾く
- 材質:スプルースやメイプルなどの木材で作られ、弦はスチール弦やガット弦を使用
- 音色:豊かで温かみのある低音。ジャズではウォームでグルーヴ感のある音が特徴
- 持ち運び:大きく重いため移動は大変で、ライブやジャムセッションでは車や専用ケースが必要
3. ジャンル別の使われ方
| ジャンル | 演奏方法 | 特徴 |
|---|---|---|
| クラシック | 弓(アルコ) | オーケストラで低音を担当、音量と響きが豊か |
| ジャズ | 指弾き(ピチカート) | スウィングやウォーキングベースでリズムを牽引 |
| ブルース/ロック | 指弾き | グルーヴ感を出すベースラインに最適 |
| フォーク | 指弾き | アコースティックで温かみのある低音 |
4. ウッドベースの魅力
- 楽曲に深みと迫力のある低音を与える
- 指弾き・弓弾きで表現方法が広く、ジャンルを問わず活躍
- ジャズやクラシックなど、長く学ぶことで音楽理論やリズム感の向上にも役立つ
ウッドベースの歴史について
ウッドベース(ダブルベース/コントラバス)の歴史をまとめると、弦楽器としての発展からジャズやポップスでの使用に至るまでの流れが分かります。
1. 起源とクラシック音楽での誕生
- 16世紀〜17世紀:起源
- ウッドベースは、バロック時代のヴィオラ・ダ・ガンバ属の低音弦楽器に由来。
- 初期は「バス・ヴィオール」と呼ばれ、オーケストラや室内音楽で低音を担当。
- 18世紀:形の確立
- 現代のダブルベースの原型が登場。
- 胴は大型で、4弦が主流(当初は5〜6弦も存在)、弓弾き(アルコ)が中心。
- クラシック音楽で低音の骨格として重要な役割を果たす。
2. 19世紀:技術の発展
- 演奏技法の多様化
- ピチカート(指弾き)が導入され、ジャズや民俗音楽などへの応用が可能に。
- 標準化
- 4弦が標準に。弦はガット弦が主流で、音量や響きを調整。
- 製作技術の向上
- メイプルやスプルースの使用、弓や駒の改良で音質向上。
3. 20世紀前半:ジャズの登場
- 1920〜1930年代:ジャズ・スウィング
- ウッドベースはアコースティックベースとしてジャズに登場。
- ピチカート奏法で「ウォーキングベース」を生み、リズムとハーモニーを支える中心楽器に。
- ブルース・ビッグバンド
- ベースの低音がビッグバンドのリズムセクションに不可欠に。
- 録音技術の進化
- ラッカースタジオ録音やラジオ放送の普及で、ベースの存在感が増す。
4. 20世紀後半:ポップス・ロックへの浸透
- エレクトリックベースの登場
- 1950年代以降、エレキベースが普及するが、ウッドベースはジャズやクラシック、アコースティック系音楽で存続。
- 現代ジャズやフュージョン
- ウッドベースはアコースティックな音色を活かし、ソロやアンサンブルで活躍。
- 映画音楽やポップス
- アコースティックな低音を求める場面で今でも使用される。

ウッドベースの特徴、サイズ、構造について
ウッドベース(ダブルベース)の特徴、サイズ、構造をまとめると、初心者からプロまで演奏に大きく影響するポイントが見えてきます。
1. 特徴
- 音域:非常に低い音域を担当し、バンドやオーケストラの低音の土台になる
- 演奏方法:
- ピチカート(指弾き):ジャズやポップスで主流
- アルコ(弓弾き):クラシック音楽で使用
- 音色:豊かで温かみがあり、低音がしっかり響く
2. サイズ
ウッドベースは身長に近い大きさがありますが、演奏者に合わせてサイズが選べます。
| サイズ | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| 4/4(フルサイズ) | 標準サイズ、成人向け | プロやライブ演奏に最適 |
| 3/4 | 少し小さめ、成人でも弾きやすい | ジャズや練習用に人気 |
| 1/2 | 子ども向け | 10〜12歳くらいの練習用 |
| 1/4 | 小学生向け | 小さい体でも持てる |
ポイント:身長に合わせてサイズを選ばないと、ネックの長さや弦のテンションが高すぎて演奏が難しくなる
3. 構造
ウッドベースはギターやバイオリンと同じく木でできていますが、大型で低音特化の設計です。
胴体(ボディ)
- スプルース(表板)、メイプル(側板・裏板)が主流
- 大型で共鳴胴が低音を豊かにする
- サウンドポストとブロックが内部にあり、振動を支える
ネック
- メイプル材が一般的で、指板はエボニーやローズウッド
- 長く太いネックで、弦のテンションは高め
- 上部にはペグ(糸巻き)で弦を張る
弦
- 4弦が標準(E1–G1–D2–A2)、ジャズでは5弦も
- 材質はスチール弦やガット弦
- ピッチ調整はペグで行う
弓
- アルコ奏法用で、馬毛を張った弓を使用
- 弓を弦に当てて摩擦で音を出す
その他
- テールピース:弦を固定する部分
- ブリッジ:弦の振動をボディに伝える
- エンドピン:立って演奏する時に床に支えるピン
ウッドベースの基本的な弾き方
ウッドベース(ダブルベース)の基本的な弾き方は、演奏姿勢・左手の押さえ方・右手の弾き方の3つの要素に分けられます。ジャンルによってピチカート(指弾き)かアルコ(弓弾き)を使い分けます。
1. 演奏姿勢
- 立って弾く場合
- エンドピンでベースを床に支え、体に軽く寄せて立つ
- ネックが左手に自然に届く高さに調整
- 背筋をまっすぐに保つと長時間演奏でも疲れにくい
- 座って弾く場合
- 高めのスツールに座り、ベースを右膝の上に立てる(右利きの場合)
- 体に軽く寄せて安定させる
ポイント:姿勢が悪いと左手や右手が動かしにくくなり、音も安定しません。
2. 左手の押さえ方(フレットレス操作)
- ウッドベースはフレットがないため、指の位置で音程を正確に決める
- 人差し指、中指、薬指、子指の4本で弦を押さえる
- 指板の上に指を垂直に置き、強く押しすぎず、音がはっきり鳴る程度で弦を押さえる
- 親指はネックの裏側に添え、手全体で支える
ポイント:フレットレスなので、チューナーや耳で音程を確認しながら練習すると良い
3. 右手の弾き方
ピチカート(指弾き)
- ジャズ・ポップスで主流
- 右手の指(通常は人差し指+中指)で弦を引っ掛けて弾く
- 弦を弾いた後は自然に手首を返し、スムーズに次の音へ
- 弦の根元に近い方を弾くと、ウォームで太い音になる
アルコ(弓弾き)
- クラシックで使用
- 弓を弦に対して垂直に当て、一定の圧力で滑らせる
- 弓の長さ全体を使って均一な音を出す
- 弓の角度や力加減で音色をコントロール可能
4. 基本的な練習法
- 音階練習
- 左手のポジションを確認しながら、フルスケールで音階を弾く
- ピチカート練習
- 1弦ずつ、右手の弾き方を変えながらウォーキングベースを練習
- リズム練習
- メトロノームに合わせて、1拍ごとのベースラインや8分音符のパターンを弾く
- 弓の練習(クラシックの場合)
- 弓の角度、圧力、スピードを確認しながら長音を弾く

ウッドベースでの演奏スタイル
ウッドベース(ダブルベース)の演奏スタイルは、ジャンルや楽曲の性質によって大きく変わるのが特徴です。大きく分けると、クラシック演奏・ジャズ演奏・その他ポップ・ブルース系の演奏があります。
1. クラシック演奏スタイル
- 演奏方法:主に アルコ(弓弾き)
- 姿勢:座奏が基本。高めのスツールに座り、ベースを体に寄せる
- 特徴:
- 長い持続音や和音を支える低音担当
- オーケストラではリズムよりもハーモニーの支えが中心
- 左手の正確なポジションと弓の圧力で音色を細かくコントロール
- 使用例:交響曲、室内楽、クラシック独奏
2. ジャズ演奏スタイル
- 演奏方法:主に ピチカート(指弾き)
- 姿勢:立奏または座奏(ライブやセッションに応じて変化)
- 特徴:
- 「ウォーキングベース」でコード進行に沿った8分音符やスウィングリズムを弾く
- 左手のスライドやハンマリングで装飾的なフレーズも可能
- バンド全体のリズムセクションを牽引
- 使用例:スウィング、ビバップ、モダンジャズ、ジャズファンク
3. ブルース・ロック・フォーク系スタイル
- 演奏方法:ピチカート主体、場合によって弓を使うこともある
- 特徴:
- グルーヴ感を重視した低音ラインを演奏
- 曲に応じてアクセントやスライドを加え、リズムを強調
- 使用例:ブルースバンド、フォークアンサンブル、アコースティックライブ
4. ソロ演奏スタイル
- 演奏方法:ピチカート+アルコの両方を使う場合も
- 特徴:
- メロディと伴奏を同時に表現
- オクターブ奏法やハーモニクスを使い、1本で豊かな表現が可能
- 使用例:ジャズソロ、現代音楽、アコースティックソロパフォーマンス
効果的な練習方法
ウッドベース(ダブルベース)の効果的な練習方法は、基礎技術の習得・音感・リズム感・演奏スタイル別の実践練習をバランスよく行うことがポイントです。
1. 基本姿勢とフォームの確認
- 立奏・座奏どちらでも、背筋を伸ばしてリラックス
- 左手は指板に垂直に指を置き、親指でネックを支える
- 右手は指弾きの場合は指の位置や弦への力加減、弓の場合は弓の角度や圧力を意識
- 習慣化:毎回練習前に正しいフォームでウォームアップ
ポイント:姿勢が悪いと指が動かしにくく、音程や音色も安定しません。
2. 左手(フレットレス)の音程練習
- 音階練習:Cメジャースケールなど基本の音階をゆっくり弾き、指板上で音程を正確に確認
- スライド・ハンマリング練習:左手で滑らかに音をつなぐ練習
- チューナー使用:初期はチューナーで音程を確認すると習得が早い
ポイント:フレットレスなので、耳で正しい音程を確認する習慣が大事。
3. 右手の練習
ピチカート(指弾き)
- 1弦ずつ弾き、指の角度と押し弾きの力を均一にする
- ウォーキングベースやリズムパターンをゆっくりから練習
- メトロノームでテンポを確認し、一定のリズムで弾く
アルコ(弓弾き)
- 弓を弦に対して垂直に当て、圧力を一定に保つ
- 弓の全長を使って均一な音を出す練習
- 長音(サスティン)やスタッカートで音色をコントロール
4. リズム感を鍛える
- メトロノーム使用:基本は1拍・2拍・4拍のパターン
- ジャズの場合は「ウォーキングベース」を練習
- ブルースやフォークでは8分音符や16分音符のリズムパターンに挑戦
ポイント:リズムが安定しないと、バンド全体の演奏にも影響します。
5. ジャンル別練習
| ジャンル | 練習内容 |
|---|---|
| クラシック | アルコで長音・和音の安定、音色の均一性 |
| ジャズ | ウォーキングベース、スライド・装飾音、コード進行の理解 |
| ブルース/フォーク | 指弾きでグルーヴ感、オクターブ奏法やスライド |
| ソロ | ハーモニクス、メロディ+伴奏を同時に弾く練習 |

新品と中古品の値段について
よい質問です。ウッドベース(コントラバス/ダブルベース)の 新品と中古品の価格帯について、実際の相場+具体例を交えて解説します。
🎻 実際のモデル別+価格例
以下は、いくつかのアップライトベース/ダブルベース系モデル(「ウッドベースに近い/関連」の楽器も含む)の価格例:
主なもの:
- Halstatt WBS‑800 ダブルベース:¥137,100(楽天) —本格的な「木+フルサイズに近い」形状のベースとして比較的手が届きやすめの入門〜中級向け
- 1/8 ダブルチェロベース:¥125,921(Amazon) —チェロに近い小型ベース、保管や扱いやすさを重視する場合に
- Ibanez UB804 Upright Bass:¥139,700 —Ibanez製のアップライトベース。比較的軽量・扱いやすく、初心者にも人気。
- Aranjuez CB‑17 コントラバス・ギター:¥176,000 —「ギター型コントラバス」として、ウッドベースに似た構造を持つがギター感覚も強め。
- Stagg 3/4 電子ダブルベース:¥236,128 —電気で音を出せるタイプ、アンプを使って練習・ライブも可能。
- KALA U・BASS スパルテッドマンゴー:¥95,700 —非常にコンパクト&ポータブルなウクレレベース系。立てて練習・持ち運びも楽。
📊 新品/中古それぞれの相場(実店舗・専門店から)
- 新品(本格コントラバス)
- クロサワ楽器など専門店で見ると、ルーマニア製入門コントラバス(単板)で **30万円前後〜**のものがある。
- 高級/高品質モデル(手工/欧州製)になると 100万円超えも珍しくない。たとえばDigimartで「コントラバス 新品」を見るとかなり高めの価格帯もある。
- 中古(コントラバス)
- クロサワバイオリンのコントラバス専門店の中古品例:YAMAHA SLB200(中古)で ¥264,000 など。
- オークション(Yahoo!オークション)での落札履歴:過去180日で「コントラバス 中古」の落札平均が 約 ¥40,000 という記録もある(ただし「ジャンク・修理前提・状態要確認」系も混ざっている可能性が高い)。
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