コントラバスとチェロの違いは?弦楽器の特徴について最新版を解説します。弦楽器のなかでも低音を担当する2つの楽器についてどんな差があるのかを記事としてまとめていますので参考にしてもらえればと思います。
チェロとは?
チェロとは、弦楽器の一種で、バイオリン属の中でテノール〜バス音域を担当する大型の弦楽器です。オーケストラや室内楽、ソロ演奏など幅広く使われています。
チェロの基本情報
- サイズと形状
- バイオリンやヴィオラより大きく、肩ではなく膝に立てて演奏します。
- 座って弾くのが基本で、底にはエンドピン(床に立てる棒)がついています。
- 弦
- 標準は 4本の弦(C・G・D・A)
- チューニングは低音から高音へ C2–G2–D3–A3
- 弓で弦を擦るほか、指で弾くピチカート奏法もあります。
- 音域
- バイオリンより1オクターブ低く、深みのある豊かな音が特徴。
- オーケストラでは低音の支えや旋律、ソロでは表現力豊かなメロディーを担当。
- 演奏方法
- **ボウイング(弓で擦る)**が主流
- 弦を指で弾く ピチカート もよく使われる
- 座って膝に立てて演奏するが、立って演奏するプロもいます
- 用途
- オーケストラの低音パート
- 室内楽(弦楽四重奏など)
- ソロ演奏やポップス、映画音楽など幅広く利用
- 特徴
- 音色は温かく、豊かで人の声に近い表現力を持つ
- 高音域も出せるが、低音域の表現力が特に魅力
コントラバスとは?
コントラバスとは、弦楽器の中で最も低い音域を担当する大型弦楽器で、オーケストラ、ジャズ、ポップスなど幅広く使われます。低音の支えとして音楽の土台を作る役割が特徴です。
コントラバスの基本情報
- サイズと形状
- 弦楽器の中で最大級のサイズ(約1.8〜2 m)
- 座って演奏することもありますが、立って演奏することも多い
- 底にはエンドピンがあり、床に立てて支えます
- 弦
- 標準は 4本の弦(E・A・D・G)
- 低音から高音へ E1–A1–D2–G2
- モデルによっては5弦も存在し、より低音域をカバー
- 音域
- 弦楽器の中で最も低音
- オーケストラでは低音のリズムやハーモニーを支える
- ジャズやポップスでは、ウォーキングベースやスラップ奏法でリズムを作る
- 演奏方法
- 弓で擦る(アルコ)
- 指で弾く(ピチカート)
- ジャズやポップスでは主にピチカートが多い
- 用途
- オーケストラや室内楽の低音パート
- ジャズバンドやポップス、ロック、ブルースなど
- ソロ演奏も可能だが、主に伴奏・土台として使用される
- 特徴
- 低音が豊かで、音楽の土台として不可欠
- 音の持続力と深みがあり、弦の振動で体にも響く
- サイズが大きいため、運搬や保管に注意が必要

コントラバスとチェロの基本的な違い
コントラバスとチェロはどちらも弦楽器で低音域を担当しますが、サイズ・音域・演奏方法・用途に明確な違いがあります。以下にまとめます。
1. サイズ・構造の違い
| 項目 | チェロ | コントラバス |
|---|---|---|
| 大きさ | 約1.2 m前後 | 約1.8~2 m前後(最大級) |
| エンドピン | 床に立てて膝に挟む | 床に立てて支える |
| 弦の本数 | 4本(C・G・D・A) | 4本(E・A・D・G)※5弦モデルもあり |
| ネックの太さ | 中くらい | 太めで長い |
2. 音域・音の違い
| 項目 | チェロ | コントラバス |
|---|---|---|
| 低音域 | C2(低いC) | E1(チェロよりさらに低い) |
| 高音域 | A4くらいまで | G3くらいまで(高音はあまり出ない) |
| 音色 | 温かく人の声に近い | 豊かで重厚、低音の支えとして存在感大 |
3. 演奏方法の違い
| 項目 | チェロ | コントラバス |
|---|---|---|
| 弓で弾く(アルコ) | 主流 | 主流(クラシック) |
| 指で弾く(ピチカート) | 時々 | ジャズ・ポップスで主流 |
| 姿勢 | 座って膝に立てる | 座るか立って演奏(立ちが多い) |
4. 用途の違い
| 項目 | チェロ | コントラバス |
|---|---|---|
| オーケストラ | 中低音の旋律やハーモニー | 低音の土台・リズムの支え |
| 室内楽 | ソロ・メロディーも可能 | 主に伴奏・低音支え |
| ジャズ・ポップス | ほとんど使わない | ウォーキングベースやスラップで活躍 |
| ソロ演奏 | 可能で表現力豊か | 難易度高く、演奏者は少なめ |
演奏スタイルと使用される役割
チェロとコントラバスは同じ弦楽器でも、演奏スタイルや音楽における役割に大きな違いがあります。それぞれ詳しく整理します。
チェロの演奏スタイルと役割
演奏スタイル
- ボウイング(弓で弦を擦る)
- 滑らかな旋律を奏でるのに適しており、音色は温かく人の声に近い
- クラシックでは旋律線を担当することが多い
- ピチカート(指で弦を弾く)
- 軽やかなリズムやアクセントを加えるときに使用
- ジャズや映画音楽でも活用される
使用される役割
- オーケストラや室内楽で中低音の旋律や和音を支える
- ソロでも演奏され、豊かな表現力でメロディーを担当
- 歌のような感情表現が得意で、物語性のある曲に向く
コントラバスの演奏スタイルと役割
演奏スタイル
- ボウイング(弓)
- クラシックでは低音の長い音を支えたり、旋律を補助
- 低音の重厚感を出すために用いられる
- ピチカート(指で弦を弾く)
- ジャズやポップスで主流
- ウォーキングベースやリズムのアクセントとして活躍
使用される役割
- オーケストラで低音の土台としてハーモニーを支える
- ジャズ・ポップスでリズムと低音を同時に担当
- ソロ演奏は少なめで、全体の支えとして存在感を出す
比較まとめ
| 項目 | チェロ | コントラバス |
|---|---|---|
| 音域 | 中低音 | 最低音 |
| 表現力 | ソロ・旋律向き | 土台・伴奏向き |
| 弓の使用 | 主流 | クラシックで主流 |
| ピチカート | 時々使用 | ジャズ・ポップスで主流 |
| 役割 | メロディー・和音・表現 | リズム・低音の支え |

コントラバスとチェロの価格相場は?
ェロとコントラバスの価格相場は、とても広くて「初心者~プロ用/入門~ハイエンド」で大きく変わります。以下に、一般的な相場と具体例をまとめました。
チェロ(Cello)の価格相場
新品(国内/輸入)
- 入門~学生用チェロ:数万円~20万円台が比較的多め。
- 中級~中級者向け(オール単板など):数十万円(例:Eastmanなど) → Eastman VC100セットが 約 ¥326,700。 Eastman VC100 4/4 チェロセット
- ブランド製、職人製、高級チェロ:数十万円~百万円級。
中古/リユース
- チェロの買取例として、YAMAHA SVC50 は買取価格が約 ¥70,000という事例あり。
- オークション(Yahoo!など)でも、中古チェロの落札履歴があり、価格には大きな幅がある。
- 楽器店のチェロ(ドイツ・イタリア製など)では、島村楽器でチェロが ¥613,800 やそれ以上という高級品も。
コントラバス(Double Bass / Contrabass)の価格相場
新品
- 例えば、オリエンテ(日本製)コントラバス HB‑25 の定価が ¥385,000。
- 同じくオリエンテの上位モデル(HB‑45など)は ¥605,000という例もある。
- 学校用・初心者向けのモデルでも、かなりコストがかかる。辿っているサイトでも大規模。
中古
- 買取実績では、コントラバスの古い(または状態があまり良くない)ものでも査定が数万円〜のものがある。
- 外国(ヨーロッパ)の中古サイトでは、3/4サイズのコントラバスが £1,900(ポンド)などで出ている。
🔍 チェロ/コントラバスの具体的な製品例(価格付き)
以下は、新品・中級・学生向けなど、実際に売られている楽器の例です:
- YAMAHA Braviol VC7SG 4/4 チェロセット:¥217,500(新品セット)
- Yinfente 4/4 Cello(木製チェロ):¥43,344(かなりリーズナブルな入門タイプ)
- Nicolo Santi NSC190 4/4 チェロセット:¥242,000(中級~学生向け)
- 4/4 木製チェロ + 箱+アクセサリーセット:¥31,313(ケースやアクセサリ付きのお得セット)
- Suzuki コントラバス No.28(4/4):¥386,100(大きめのベーシックなコントラバス)
✅ まとめ・ポイント
- チェロ:入門用は数万〜、中級以上は十~数十万まで幅がある。
- コントラバス:初心者向けでも数十万円、中級以上・職人製はさらに高価になる。
- 中古を狙う場合:状態・サイズ・ブランドで価格が大きく変わる。
- 付属品やメンテコストも考慮が必要:弓・ケース・メンテナンスで別途費用が出る。
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